花の買い方【基礎】

【送別会の花束】花屋が教える!注文のコツと注意点をまとめたよ

3月は送別会シーズン。異動や退職で、同僚や上司に花束を贈るシーンも多い季節です。

幹事になったけど、花束はいつ頼めばいい?予算はいくらくらい?どこで頼めばいいんだろう…?と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

花屋の立場からは、注文慣れしていないな~というお客様がふえる時期でもあります。

どう頼んでいいかわからない、頼んだけどなんかイメージと違った…という残念なことにならないために、ちょっとしたコツや注意点をまとめてみました。

 

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花束を注文するときに必要な3つの基本情報

まずはこの3つを伝えましょう。話が早いです。

1.用途

『用途』は、退職とか送別、とかそういうもの。

花屋にはいろんな注文がきますので、どういう用途で使う花束ですよ、という情報をはじめに伝えましょう。

さらに「定年退職される上司」とか「育休に入る女性」とか詳しく伝えてもらうと、イメージも作りやすいですね。

 

2.予算

『予算』については希望の予算を伝えてください。アレンジと違って花束はカゴやスポンジなどの資材が必要なく、少額からでも頼めます。

こだわりが深くないのなら、ハッキリ「○○円で」と言われた方が作りやすいものです。

この予算で大丈夫かな…という不安については次項で説明しますね。

 

3.日時

『日時』については、おおむね 渡す当日の直前に引き取り(もしくは配達)を希望することがほとんどだと思います。

しかし時折、「本人に渡すのは明日なんです…」というお客様がいらっしゃいます(涙)。

ラッピングされた花束は水を吸えない状態なので、渡すまでに1日以上時間があいてしまう場合は、必ず注文の際に相談してください。

保水力のあるゼリーを使ったラッピングや、萎れにくい花を使うなど、工夫の余地はあります。ぜひ!事前にお伝えくださいね。

 


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予算とボリュームの関係について

3000円の花束のボリュームはどのくらいになるのか。

「○○円だと、どのくらいの大きさになるのかな…?」

普段お花を買い慣れていないお客様の悩みは、ほぼコレに尽きるのではないかと思います。

 

これって、正直とても答えが難しい質問なんですよ。

選ぶ花によっても変わりますし、丈を長くするか短くするかでも印象は大きく変わります。

(ついでに言えば、花はナマモノなので、野菜と同じように値段が変わります。母の日前のカーネーションは通常時と同じ値段で買えないように、値段は変動しています)

 

一番良いのは、事前にお店に足を運んでお花を見ながら相談することです。

お店によって定番花束のボリュームやスタイルも違うので、目で見て確認するのが一番。

作り置き商品を店に並べているところも多いですよね。もしなくても、どのくらいのボリュームになるのか知りたい、と言えば束ねて見せてくれるはず。

ボリューム感の希望を伝えよう

そのとき、まずは「どうしたいか」を伝えてみてください。

なるべく大きく豪華に見せたいのか、センス良く見せたいのか、手荷物にならないようにしたいのか…

花屋は、つくりかた次第で、ある程度、いかようにもできます

 

コツは「どうしたいか」の優先順位をしっかりつけること。

「赤いバラを入れたい」「ボリュームも出したい」「予算はこれしかない」だと全部を叶えることは難しいですよね?

 

ボリュームを出すには、ボリュームを出す花の使い方があります。

センス良く見える花の使い方があります。

予算が無限にあるなら別ですが、一番重要視することを決めて相談すると失敗しにくいと思います。

 

どうしても店頭に行けないときは

どうしても事前に店頭に行けない、一度も行ったことがない花屋に電話で注文をする場合(本当は避けてほしいですけどね)、大きさのイメージだけでも伝えましょう。

かかえるような花束、とか、ぎゅっとしたブーケのような花束、とかね。

 

一般に、丈を長くつくるタイプの花束の方が、大きく見えて見栄えはします。舞台で渡したり、「贈呈!」というシチュエーションがあるときは、こっちをオススメします。

気軽な贈りものであれば、ブーケのように短めに束ねるスタイルが人気です持ち帰りでもかさばらない、家に帰ってからも飾りやすいなどの利点があります。

 

金額について不安がある場合は「このあたりの方の、送別用のお花の予算はどのくらいが多いですか?」と聞いてみるのも手ですよ。

 

希望のデザイン・雰囲気の伝え方

どうせ贈るなら、その人に合った素敵な花束を贈りたいですよね。どんなふうに注文すればいいか、パターンをまとめてみましょう。

1.色味で伝える

一番多いのはコレ。

「ピンク系で」「黄色とオレンジ系で」など、ざっくり色味で注文する方法です。

花屋としてはわかりやすく作りやすいので結構なのですが、ちょっとヒネリがないかもね。

あと、「青系」は種類が少なく難易度高いので注意が必要です。

 

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2.イメージ・トーンで伝える

1にプラスして、イメージを伝えられる語彙を持っておくとより伝わりやすくなります。

「可愛らしい感じ」「大人っぽい感じ」や、「エレガントに」「シックに」など。

「セクシーにお願いします!」という注文を受けたときは「お、おう…」となりましたが、イメージを喚起させる言葉は花を選ぶ際のヒントになります。(けっこう楽しいので個人的には歓迎)

 

トーンを表す言葉としては「パステル調に」や「ビビットな色で」など。色調見本が参考になります。

3.入れたい花を決めてみる

好きな花や、花言葉を重視して「入れたい花」を決めるのもひとつの方法。

「チューリップを入れて」「ガーベラを入れて」とかですね。店頭で相談できるなら、その時並んでいるものから気に入ったものを選んでみるのもいいでしょう。

また、特定の花指定がなくても、「なるべくいろんな種類の花を入れて」とか「花は1~2種類でグリーンを豊富に」とか、配分でイメージを伝えるのも良いです。

印象的な花束を作りたいときに有効なのは、1種類のみの花でつくる花束。ただし、本数が必要なので早めのご予約が必要です。

 

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4.あげる人の雰囲気を伝える

花のことはよくわからない…という場合は、どんな人にあげるのかを伝えてみましょう

男性か、女性か、年齢は何歳くらい、活動的な人、おしゃれな人、しっかりした人…など。その人が好きなものを知っていたら伝えてみるのも面白いです。

サッカー好きな人になら、好きなチームのチームカラーとか。ワインに詳しい人なら、ボルドー色でシックにまとめてみるとか。

その人のことを想像してみる時間が、一番のプレゼントかもしれませんね。

 

混み合う時期の予約はお早めに!(超重要)

送別シーズンは、どの会社もみんな送別シーズン。

あなたがこうして花束の手配をしているということは、同じ立場の人がたくさんいるということです。予約は早めにしましょう!

 

特にオフィス街の花屋さんではそれが顕著。混み合う年度末などは、当日のお客様はお断り、なんてことも多いんですよ。(何軒もまわって断られて途方に暮れている人を見たことがあります…)

 

また、市場で仕入れができるのは一般に週3日のみです。明日!」の注文で、希望通りの花が店頭にある確証はありません。

1週間前までに注文を済ませておくと安心です(お互いにね)。

 

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まとめ

お客様の情報や思い入れが、素敵な花束をつくるモトです。

差し上げる方にぴったりの花束は、お客様と花屋とが協力してつくるものなのです…!

 

花屋としては普段の何十倍も忙しくなる時期ですが、トラブルなく、ひとりでも多くの人に、思い出に残るような花束が届けられたらいいなあと思っています。

ぜひ時間に余裕をもって、いいコミュニケーションをとり、素敵な花束を一緒に作りましょうね。

 

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