以前にこんなことをつぶやきました。
予約なしの飛び込みで5000円アレンジの注文に、10〜15分くらいかかりますよと言うと「そんなにかかるの!?」と驚くお客さんがいるのですが、いったい花屋がどんなアクロバティックな方法でアレンジを作ると思ってるのだろうか…と不思議に思う次第。
— 高畠美月 (@unimizuki) 2016年3月2日
予約しようよ、お互いのために。という話です。
オーダーメイドでつくる商品は時間がかかる(あたりまえ)
アレンジメントにしろ花束にしろ、つくるのにはそれなりの時間がかかります。
内容になーんのこだわりもないと言われたって、
1.予算と用途を聞いてから
2.カゴを選んでスポンジをセットし
3.予算分の花を選んで
4.花をさして、葉っぱもさして
5.ラッピングしてリボンをつけて
6.袋に入れてお渡ししてお会計をする
という手順があるわけです。
予算がふえれば花の量もふえるので、そのぶん時間がかかるしね。
できればオーダーメイドでつくりたい花屋さんも多い
急いでる人が利用する前提の駅ナカのお花屋さんなどは、「つくり置き」のアレンジやブーケを置いていることが多いです。
でも、そうでないお花屋さんにとって「つくり置き」商品というのはロスになりがち。
一度作ってしまうと、他の用途に転用できませんしね。
(お惣菜にしてしまうより、素材のままの野菜を持っている方が、どんな料理にも対応できるでしょ?)
だから基本、オーダーをいただいてから作りたいなあと思っています。
作り置きがあるお店でも、「この花をいれてほしい!」とか「どうしても青系で!」とか希望がある場合は注文をいただいてから制作することになるわけです。
当日でもいいから予約をしてほしいと思う理由
希望の色や花材がある場合、早めに予約することで対応してもらえることはわかると思います。希望の花材を仕入れてもらえますからね。
じゃあ細かい指定がなければ、飛び込みでもいいじゃないか。と思われるかもしれませんが、やっぱり予約はしてほしいのだよ。それはなぜか。
花束やアレンジをつくるのに、それなりに時間がかかることは先ほどお話しました。
一からつくるならやっぱり、15分くらいは見てほしい。ただそれは「すぐ取りかかれるならば」という条件つきです。
人数の少ない花屋では、店員さんだってすぐに手が空くかわかりません。
いま配達に出るところだったのに…というタイミングで飛び込みのお客さんが来たりするととても困る(そういうときに限って来るんだこれが)。配達先だって時間指定のご予約かもしれません。
予約が先にいっぱい入っていたら、飛び込みのお客さんを受けきれないこともあるのです。
だからいつでも「15分待てば作ってもらえる」と思わないでほしいのです。
事前に電話一本いれるか、お店に寄って「何時頃に欲しいのですが」と軽く予約していただくのが一番スマート。1時間前だとしても、電話してくれるほうがありがたいです。
「いますぐ作ってほしい」と時間ギリギリに飛び込みで来るのは大博打です。気をつけましょう。
いつでも飛び込みで素敵なアレンジが買える花屋は減っていく
そもそもこれからは「飛び込みのお客様に対応できる人員と、バラエティ豊かな在庫をキープできるお花屋さん」というもの自体が減っていくと思います。
店頭販売が厳しい昨今、予約注文限定のアトリエ方式に切り替えていくお花屋さんも少なくない。予約商品のためだけに花材を仕入れればロスも少なくすむからね。
売れるかわからないお花をバリエーション豊かに店頭に並べ、
飛び込みの注文があればいつでも、しっかり制作できる腕前のスタッフが常駐している、
という条件をキープするのはなかなか大変なこと。
もしそういうお花屋さんが自然に近くにあるのなら、それはとても恵まれているかもしれませんよ。
これで解決!スマートな買い方のコツ
私の場合「当日店頭に行って注文して、あとで取りに行く」方式をとります。
だいたい1時間後くらい~時間をみて。
実際に当日の店頭を見れば、入れたい花の指定もできるので、イメージとかけ離れたことにはなりにくいです。
もし店頭に行けなくても、電話でおすすめなどを聞きます。
用途と予算を伝えて、「今日どんなお花がありますか?」とか「何色系がおすすめですか?」と聞いて、取りに行く時間までに作っておいてもらいます。
ただ、作っているところが見たい!という人もいますよね。
その場合は 時間に余裕をもってお店に行くこと。もしくは、行きますよ、という電話をしておくのもありです。
電話をすると花屋からは「お作りしておきましょうか?」と言われるでしょうが、「実際に一緒に選びたいので」とか「見ながら決めたいので」とか言えば問題なし。
配達や予約が立て込んでいる時間を避けてくれれば、花屋だってゆっくり一緒に花を選んで作ることが嫌なわけではありません。
買う前にワンクッション、コミュニケーションをとること。それだけで全然違います。
お花って急に必要になることもあるのは百も承知ですが、花屋の方もなるべく時間に余裕をもってよいものを作りたいと思っているんですよ。
ちょっと心に留めておいてもらえたらいいなあ、と思うのでした。