日差しがぐっと明るくなり、春真っ盛りとなりました。春らしい色とりどりのお花をあちこちで目にするようになりましたね。
お花屋さんの店先ではもちろん、道端にもかわいらしい草花が咲いていたり。
春の草花を題材にした絵本もたくさんあります。今回は、絵本を眺めながら春のお花を楽しんでください。
桜を題材にした絵本
春と言えば桜ですね。桜を取り上げた絵本もいろいろ出ています。
『さくら』長谷川摂子作 矢間芳子絵
桜の木の一年を追った絵本。葉桜になり、サクランボができ、夏は虫がたくさんになり、秋は葉の色が変わり……。
多くの人は春しか桜を見上げることがありませんが、美しい絵と文で、桜の生命力が伝わってきます。
福音館書店 2010年2月発行
『さくらがさくと』とうごうなりさ 作
毎日、桜の木の下を通りながら駅に向かう人たち。一日一日、桜は様子を変えていきます。芽がふくらんでつぼみがほころび、花びらが開き……。桜が満開になり、やがて散っていくと桜の木は次の準備に。
桜を見上げる人たちの視線で描いた絵本。
福音館書店 2020年2月発行
『春の主役 桜』ゆのきようこ 文 早川司寿乃 絵
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桜について知識が増える絵本です。サクラ前線やソメイヨシノの詳しい解説、ヤマザクラとの違い。
南は沖縄から、日本各地の桜の分布についても詳しく紹介されており、地域によって桜も違うのだと分かりました。
理論社 2006年3月発行
春の草花を題材にした絵本
春はいたるところに花も雑草もいっぱい。散歩をしていると足元に思わぬ草花を見つけたりしますね。絵本で春を満喫しましょう。
『チューリップ』荒井真紀 作
子どもから大人まで、親しみを感じるチューリップ。
チューリップの球根が冬、土の中で根を伸ばし、春になると芽を出し、葉が大きくなり……と、花が開くまでの様子が繊細な絵で描かれています。季節を追って、チューリップの成長がよく分かります。
小学館 2017年10月発行
『たんぽぽ』荒井真紀 文・絵
たんぽぽの花を見ると元気が出ますね。子どもたちにもおなじみの雑草です。たんぽぽの花をよく見ると、中はどうなっているのでしょう?花をひとつひとつはずして並べてみたり……。繊細な絵でたんぽぽの秘密を探ります。
金の星社 2015年3月発行
たんぽぽを取り上げた科学絵本は他にもあります。ご参考に。
『つくし』甲斐信枝 作
つくしを探して春の野原へ。つくしが少しずつ大きくなり、やがて枯れるまでの様子がよく観察された絵で描かれます。つくしとすぎなとの違いも分かりますよ。
福音館書店 1997年2月発行
『ルピナスさん』バーバラ・クーニー 作 掛川恭子 訳
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ルピナスさんは子どもの頃、おじいさんから言われたひと言が忘れられません。それは、「世の中を美しくする」ということ。
大きくなり、世界中を旅行して、やがて年を取ったルピナスさんは、おじいさんとの約束をかなえようとします。しみじみと心にしみいる絵本です。
ほるぷ出版 1987年10月発行
植物で遊ぶ・楽しむ絵本
春は本当にさまざまな植物がいっせいに顔を出すので、植物と親しむチャンスです。春の草花を使った楽しみ方を絵本でご紹介しましょう。
『庭に咲く花えほん』前田まゆみ 作
四季を通じて庭に咲く花を紹介した絵本です。花の特徴や育て方とともに、その花にちなんだ民話など、ひと口知識もあって楽しめます。春の花が一番多く載っています。
あすなろ書房 2019年5月発行
『野の草ノート』いわさゆうこ 作
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ワラビ、フキノトウからツクシ、スギナ、ヨモギと、春の山菜もいろいろ紹介されています。食べられる草など豆知識がいっぱいで、絵を見ながらすみずみまで楽しめます。
文化出版局 2004年5月発行
『はるのくさばなあそび』大久保茂徳 監修 佐野高太郎 写真
春の草花を使った遊びが写真で紹介されています。鮮やかな写真が載っているので、道端で見つけた雑草が何かもすぐ分かります。びんに入れてたんぽぽの綿毛を開かせる方法も興味深いです。
ひさかたチャイルド 2018年2月発行
『ぼくの草のなまえ』長尾玲子 作
ある日、太郎くんはプランターの中で草を見つけます。雑草の名前を知ろうとおじいちゃんに電話。おじいちゃんは、草の茎の様子、はっぱの形、茎のつき方などを尋ねながら、何の草かつきとめます。
雑草を見分ける時の参考になりますね。
福音館書店 2017年2月発行
絵本をとおして春の草花を楽しもう
春の草花を扱った絵本を紹介してきました。いかがでしたか?
このほかにも、物語として楽しめる絵本もいろいろあります。絵本を眺めていると、目の前のお花にも何かしらストーリーが宿っているようで、いっそう大切に思えてきますね。どうぞ絵本も手に取ってみてください。