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菖蒲湯に入れる菖蒲と切花でかざる花菖蒲は、全然別の植物って知ってた?【こどもの日】

こんにちは。ハナラボノート(@hanalabonote)です。

5月5日はこどもの日。端午の節句ですね。

5月5日にやることといえば、お風呂に菖蒲の葉を入れて入る『菖蒲湯』が有名です。

菖蒲湯に浮かんだ菖蒲の葉はほんのり良い香りで、体にいいんだよ、などと子供の頃に聞いた人も多いのではないでしょうか。

また、端午の節句に飾る花といえば、菖蒲の花。この季節は全国の菖蒲園も花の見ごろを迎えていて、ニュースなどでも目にしますね。

さて、このふたつの「菖蒲(しょうぶ)」。じつは全く別の植物だって知っていましたか?

えっ、あの紫の花の葉っぱをお風呂に入れるんじゃないの?と思っていたアナタ。それは全然違う植物なんです…!

さらにお花屋さんには、生け花用の「菖蒲の葉」というのもあります。まぎらわしい…。ですが、花の仕事をしているなら、ちゃんと答えられないと恥ずかしいですね。

今回は、このややこしい『菖蒲』についてのお話です。あやふやだった人は、しっかりおさらいをしておきましょう。

お風呂に入れる『葉菖蒲』= ショウブ科の植物【薬効あり】

学名:Acorus calamus
分類:ショウブ科 ショウブ属(分類体系によってはサトイモ科)

古くから薬草・漢方薬としても使われ、万葉集にも登場しています。池などの水辺に群生しており、花はとても地味(カラーのような筒状の花を咲かせる)。

中国では古来より、ショウブの形が刀に似ていること、邪気を祓うような爽やかな香りを持つことから、男子にとって縁起の良い植物とされ、家屋の外壁から張り出した軒(のき)に吊るしたり、枕の下に置いて寝たりしていた。日本でも、奈良時代の聖武天皇の頃より端午の節句に使われ始め、武士が台頭してからは「しょうぶ」の音に通じるので「尚武」という字が当てられるようになり(勝負にも通じる)、軒先に魔除けとして吊るしたり、風呂に入れる習慣が伝えられてきた。(Wikipedia)

ということで、もともと端午の節句にゆかりのあるのは、こちらの菖蒲。日本では田植えの前の時期に当たることから、体調をととのえるためにその薬効が用いられたとも言われています。

根元に近い方が香りが強く、刻んで湯舟に入れるやり方もあるそう。血の巡りをよくして、肩こりや冷え性に効果があります。

お花屋さんで売るお店もあるけど、スーパーや八百屋さんで売られている方が多いのではないでしょうか。

 


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花を楽しむ『花菖蒲』= アヤメ科の植物

学名:Iris ensata var. ensata
分類:アヤメ科 アヤメ属

お花屋さんが端午の節句に売るのはこちらの菖蒲。お風呂の菖蒲に対して、こちらは「花菖蒲」と呼ばれます。

もともと薬効のある葉菖蒲が「ショウブ」として使われていたのですが、そのショウブに葉がよく似ていたことから、こちらも「花ショウブ」と呼ばれるようになったとのこと。こちらには薬効はありません。

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花として楽しまれるようになったのは比較的新しく、野生のノハナショウブを改良してたくさんの品種がうみだされたのは江戸時代です。

江戸時代に盛んに品種改良され、各地に菖蒲園もできました(東京だと堀切菖蒲園や水元公園が有名ですね)。

似た花として、アヤメとカキツバタがよく取り上げられます。カキツバタは生け花用の花材として切花で出回りますが、アヤメは切花で出ることあるのかなあ…。いずれにせよ、切花で最も多く出回るのはハナショウブだと思います。

葉っぱの形が葉菖蒲に似ているとはいえ、切花で出回る花菖蒲にはあまり目立った葉はついていません。

 

切花の花菖蒲を飾るときに気になる日持ちや、2番花を咲かせるポイントはこちらの記事にまとめました。

▶こどもの日の花菖蒲を長く楽しむ!二番花の咲かせ方【端午の節句】

 

いけばなに使う『菖蒲の葉』

先ほどご紹介した「花菖蒲」の切花には、目立った葉はついていませんでした。なので、いけばななどでは「花菖蒲の葉」が必要とされることがあります。

ややこしい…大変ややこしい。

こちらは「葉菖蒲」とは呼ばず、「菖蒲の葉」ということが多いです。お風呂に入れないやつね!とか。

いけばな花材を扱うお花屋さんなどでは、このように「花菖蒲の葉」を売っていることもあるのです。

【生花】菖蒲の葉(2L)※お風呂用ではありません。[10本]

間違って買わないように、お花屋さんの方も「お風呂に入れるやつじゃないですよ」と言ってくれるはず。

 

まとめ。

まとめます。

・お風呂に入れる菖蒲は「葉菖蒲」と呼ばれ、ショウブ科(サトイモ科)の植物

・薬効があり、古くから健康のために使われているのは「葉菖蒲」↑

・花を楽しむ菖蒲は「花菖蒲」と呼ばれ、アヤメ科の植物。薬効はない

・もともとは、葉菖蒲に葉が似ていたので「ショウブ」と呼ばれるようになった

・「花菖蒲」は、江戸時代に人気が高まりたくさんの品種ができた

・「花菖蒲」の切花はあまり葉をつけずに出荷されるため、いけばな用などで「菖蒲の葉」が別に出回る。これは花菖蒲の葉なので薬効はないし、お風呂には入れない

ややこしい「ショウブ」の話にお付き合いいただきありがとうございました。

端午の節句は、母の日やゴールデンウィーク前でせわしなく過ぎてしまうことが多いですが、歴史を知ってお花を見ると面白さがあります。菖蒲の季節にはぜひ、思い出してみてくださいね。

 

さらにややこしい話、「ショウブとアヤメとカキツバタはどう違うの?」についてはまた後日まとめたいと思います…!

 

 

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