こどもの日(端午の節句)に飾る花といえば、花菖蒲。
お花屋さんでつぼみの花菖蒲を買ってきても、あっという間に咲いてしまい、翌日にはしぼんでしまっていてガッカリしたことがある方も多いのではないでしょうか。
切り花の花菖蒲は咲きが早い花ですが、1番目の花が終わった後に2番目の花を咲かせます。次のつぼみの楽しみ方と、お花屋さんで花菖蒲を買うときのポイントをまとめました。
端午の節句に飾る花『花菖蒲』
5月5日はこどもの日=端午の節句。
男の子の節句として知られ、兜や鯉のぼりを飾ったり、柏餅を食べたり、お風呂に菖蒲の葉を浮かべた菖蒲湯に入ったりしますよね。
香りの強い菖蒲の葉は古来から、薬草として邪気を祓うものと考えられて使われていました。田植え前のこの季節に旬を迎えることから、端午の節句は菖蒲の節句とも言われています。
武士が力を持つような時代になってからは、「しょうぶ=尚武」とかけて、男の子が無事に強く育つことを祈る男子の節句に変わっていったと言われています。
そんな端午の節句に飾る花といえば、花菖蒲。
5月に旬を迎えるアヤメ科の花です。現代でも、端午の節句に飾る花として、切花が多く流通しています。
*お風呂に入れる薬効のある「葉菖蒲」と、花を楽しむ「花菖蒲」は、じつはまったく別の植物なのですが…それはまた別の話。
花菖蒲の花は日持ちしない?
5月1日~4日頃にお花屋さんに行くと、端午の節句用に花菖蒲の切花が売られています。売っているときはおそらく、かたいつぼみの状態のものが多いでしょう。
咲くのかな?と不安に思いつつ買ってくると、1日~2日でぶわっと満開になり、
翌日には花びらが丸まってきて、しぼんだ状態になります。
その間、3日ほど。早い!!
暖かければもっと早いかもしれません(5月は陽気がいいとけっこう暖かいですもんね)。まあまあいい値段するのに、こんなに早く終わっちゃうのか…と、がっかりしたそこのアナタ!
ちょっと待って。菖蒲の花はまだ終わりじゃないかもしれません。
花菖蒲は1番目の花が萎れたあと、2番目の花が咲く!
しぼんだ花の横に、次のつぼみが見えますね?
見えなくても、さわってみて中が詰まっているような硬さを感じたら、そこに2番花のつぼみがあります。
しぼんだ花を摘んで(ねじるとポキっと簡単に折れます)、茎を少し切り戻して、そのまま飾っておきましょう。数日たてば、再びきれいな花を咲かせてくれます。
摘んでから2日後、しっかり咲いてくれました!
↓↓↓
1番花と比べても、遜色ない立派な花です。
1番花が終わっても、うっかり捨ててしまわないように気をつけましょう。
お花屋さんで花菖蒲を買うときのポイント
解説してきたように、花菖蒲は非常に咲きが早い花です。なので、お花屋さんに並ぶ期間も非常に限定的。
お店に並ぶのは5月1日~4日くらいの間だと思います。もう少し早くほしいとか、確実にほしい場合には、事前に声をかけておくとよいでしょう。
また、1番花が終わった状態のもの(2番花のつぼみ)がお店に置いてある場合があります。お店で1番花が咲いてしまって、摘んだ状態ということですね。
たいていの場合はそのように説明してくれると思いますが、これを普通に売ってしまうお花屋さんがあるのも事実。
そんなときは、「これは2番目のつぼみも咲きますか?」と聞いてみるといいでしょう。
何度も言いますが花菖蒲は咲くのがとても早いので、お店で1番花が終わってしまうこともあるのです。まだ2番花は咲くし、それを売るのが極悪非道!!というわけではないので、よくコミュニケーションをとって、お互い納得して気持ちよく買ってほしいと思います。
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ゴールデンウィークや母の日におされてつい忘れてしまいがちですが、端午の節句に花菖蒲を飾ると、なんだか凛とした気持ちになります。季節を感じる美しい日本の花ですので、ぜひ挑戦してみてくださいね。