オシャレで素敵な「くらし系メディア」でお花や園芸がどんなふうに取り上げられているか?をリサーチする第2弾。
今回は、大人気サイト『北欧、暮らしの道具店』です。
前回の記事:
花・園芸はどんなふうに取り上げられている?暮らし系Webメディア【くらしのきほん】の場合。
「北欧、暮らしの道具店」はこんなサイト。
運営会社は、㈱クラシコム。社長と店長は、実の兄妹というのも面白い。
もともとは北欧ヴィンテージ食器のネットショップでしたが、実際に商品が使われている「暮らし」に焦点をあて、いまやEC×メディアのお手本のような大人気サイト。
コンテンツマーケティング(よみものなどのコンテンツでお客さんを呼び込んで、商品を売る)という、雑誌をつくるようなWebショップのやり方の、先駆的な存在です。
あくまでネットショップなので、モノを売るのが仕事、というのは「くらしのきほん」とは大きく違うところですね。
花・園芸関係の特集記事がスゴイ!
「北欧、暮らしの道具店」のオープンは2007年。
特集記事は2010年頃から始まっているようで、膨大なアーカイブがあります。お花の飾り方や、観葉植物の育て方などの連載も定期的に出しているなーというイメージ。
ところが、花・園芸などのカテゴリーで探せる機能がない…!
そこでアーカイブを全部さかのぼり、花と園芸に関係する特集を全部抜き出しました。けっこう大変だったですよ…。クラシコムさん、ぜひカテゴリー化してください!(2017年6月時点)
プランツスタイリスト・井出 綾さん監修で春の花を楽しむ連載。水あげの基本などの基礎知識から。全5回。
花生師・岡本典子さんによるドライフラワーの連載。ミモザのリースや、上手なドライフラワーの作り方など。全3回。
URBAN GREEN MAKERS・新田拓真さん監修で、瓶で楽しむテラリウム特集。全4回。
切花、観葉植物など、植物をはじめる第一歩を踏み出す人にむけた連載。全3回。
フラワースタイリスト・socukaさんによる観葉植物ガイド。耐陰性のある観葉選びなど。全4回。
フラワースタイリスト・socukaさんによる、クリスマスリースとスワッグの作り方。ポインセチアの楽しみ方も。全7回。
有名多肉植物専門店・solxsolの松山美紗さん監修、多肉植物の基本がわかる連載。土の選び方から、葉挿しのやり方まで、基本を網羅した良い特集!全7回。
フラワースタイリスト・socukaさんによる、球根の水栽培の始め方。水栽培用のフラワーベースの販売も。全1回。
フラワースタイリスト・増田由希子さんによる、夏の花の楽しみ方連載。アジサイ、ハーブ、枝ものなど、夏ならではの飾り方や管理の仕方。全6回。
フラワースタイリスト・さとうゆみこさんによる基本のお花の楽しみ方連載。「まず知っておきたいお花の基本」は切花を楽しむ入口に最適。全8回。
フラワースタイリスト・socukaさんによる多肉植物の楽しみ方連載。全4回。
毎回ひとつの花にフューチャーして飾り方や手入れのコツを紹介する連載。ひとつのお花にスポットを当てる連載はいいですね。全8回。
人気フラワースタイリスト・平井かずみさんによる連載。雨の日のファッションと、雨だからこそ楽しめるお花のしつらい方。全2回。
socukaさんの、バラの活け方、楽しみ方の連載。全3回。
socukaさんの、小さな庭づくり連載。全5回。
フラワースタイリストsocukaさんが「出張socuka」として、店長宅のいろんな場所に花を飾っていく連載。この花瓶にはどんな花を?など、花瓶の販売とからめて面白い。全5回。
フラワースタイリストsocukaさんによるお花屋さん目線の連載。お気に入り花屋の見つけ方、近所にオシャレなお花屋さんがないときは?花市場へお連れします!など、お花屋さんとの付き合い方を知れる面白い連載。全15回。
番外編
「フィットする暮らし」は北欧暮らしの道具店が掲げるスローガン。
様々なジャンルの素敵な人にスポットをあて、その人の「フィットする暮らし」を紹介する特集に、人気フラワースタイリストの平井かずみさんが登場した回。
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素敵な生活、暮らしに「花・園芸」は欠かせない、という気持ちが伝わる特集の多さです。
そして、花瓶や周辺の雑貨の販売も一緒にできるところが強い。
北欧、暮らしの道具店は、確実にお花を楽しむ人を増やしているのではないでしょうか。花屋としては、頭が上がりませんねえ。
LINE限定よみもの『夜更けの花ことば』がイイ。
そして最近、『夜更けの花ことば』という連載がはじまっていて、これがなかなか面白い。
こちらはLINEで登録した人だけが読めるコンテンツです。うまいなー。思わず登録してしまいました。
毎回、偉人の『ことば』をテーマにひとつの花を選び、活けていく様子が写真でつづられているもの。
面白いのは、「ことば」は最後に出てくるところ。はじめは花を活けていく写真だけがとんとんと続き、花が完成すると最後に偉人のことばが出てくる。
花は、花生師の岡本典子さん。
どうしてこの花をえらんだのか、岡本さんのコメントが最後に綴られます。
「お花の飾り方」のような直接役に立つことではなく、こういう切り口でやるのか!と新鮮でした。文学的でなんだか素敵。
ご興味のある方は、登録してみてください。(宣伝しているワケじゃないのですが 笑)
『北欧、暮らしの道具店』基本情報。
運営会社・(株)クラシコム。
代表の青木耕平さんの、こちらのインタビューも面白かったです。
「北欧、暮らしの道具店」が生まれるまで。世界観の作り方、SNS運用の秘訣
本も出てるのね。