成人式や結婚式の前撮りで、生花の髪飾りをつけてみたい!と思う方も多いのではないでしょうか。
生の花を使った髪飾りはフレッシュでみずみずしく、特別な一日を彩るのにふさわしいアイテム。
造花と比較すると、特に写真に残した際の美しさが違います。一生の記念に残るイベントで使うなら、ぜひ生花の髪飾りを検討してほしいと思います。
花屋の店頭でも時々ご相談が舞い込みますが、ヘアセットとの兼ね合いもあり、注文に少しコツがいるかも…と思うこともしばしば。
今回は「生花の髪飾りをつけたい」と思った時の注文方法とそのコツをまとめてみました。
花束についてはこちらの記事をどうぞ。
生花の髪飾り(ヘアード)ってどんなもの?
生花を一輪ずつワイヤリングしたもの
生花の髪飾りを頭につけたキレイな写真は見たことがあっても、実際どういうカタチになってるのか知らない方も多いと思います。
一般的に「生花の髪飾り(ヘアード)」というのは、生花を一輪ずつ花首だけ切り落としてワイヤリングしたものです。
生花そのままの茎は太くて硬いので、そのままヘアセットに使うことができません。そこで花首だけを使い、ワイヤー加工(ワイヤリング)することで、ヘアセットに使えるパーツに加工しています。
この、ヘアパーツをつくるのが花屋さんの仕事。これを実際のヘアアレンジに組み込んでセットするのは美容師さんの仕事です。
多くの場合、花嫁さんや成人式の女性の髪飾りはこのように、花屋さんがパーツをつくり、美容師さんが髪にセットする…という流れで飾りつけられています。
特殊な技術を要する生花の髪飾り
一般的には前述したとおりなのですが、お花屋さんがもう少し手を加えているパターンもあります。
たとえば、バラバラのパーツではなく、コサージュのようにアレンジしたヘアパーツを作れるお花屋さんもいます。結婚式で人気の花冠などもそうですね。
ヘアコサージュや花冠は、ワイヤリングしたひとつひとつのパーツをさらに組み上げていく技術が求められます。サイズ感も打ち合わせが必要ですし、普通のヘアパーツに比べればお値段もぐっと上がります。
また、やや特殊な例ですが、「花で髪を飾りつける」ことに特化した技術を持っているフローリストもいます。花結い師TAKAYA氏などは有名ですね。
(2024/10/15 19:01:22時点 Amazon調べ-詳細)
生花の髪飾り(ヘアード)はどこに注文するの?
結婚式の場合
結婚式や披露宴を行う場合、ブーケや会場装花を担当する花屋さんに頼むのが一般的。ブーケなどの打ち合わせの際に、ヘアードの相談もしてみましょう。
たまに、ヘアードだけ別の花屋さんに頼みたい・作ったものを持ち込みたい、という方もいるのですが、その場合は事前によく相談が必要。生花の髪飾りはデリケートで、直前まで冷蔵庫で保管するものです。
あくまで個人的な意見ですが、強いこだわりがなければ、会場の花屋さんに頼む方が安全だと思います。ヘアメイクを担当する美容師さんとの連携も取れていますし、当日トラブルがあってもすぐ対応してもらえるからです。
成人式や写真のみのウエディングの場合
成人式や写真のみのウエディング・前撮りなどの場合は、自分でお花屋さんに注文することになります。
花を数輪つけるだけのイメージなら、どこの花屋さんでも事前に相談すれば作ってくれるはず。ワイヤリングの技術はどのお花屋さんも持っています。
ただし、
・特殊な花をつけたい(どうしてもこの色のダリアが付けたい!)
・こんなイメージにしたいと強い希望がある(ヘアアレンジの全体に花を散らしたい!)
・花冠やコサージュなど特殊なかたちで頼みたい
というような場合は、対応してくれる花屋さんを探す必要があります。最低でも1ヶ月前くらいには動き始めましょう。
「美容師さんに相談→花屋さんに注文」がおすすめ
「この写真みたいなイメージにしたいけどできるのかな?」
「どこの花屋さんに頼めばいいかわからない…」
そんなときは、美容師さんに相談してみましょう。成人式なら着付けをしてくれる美容担当、前撮りなら写真館所属のヘアメイクさんがいるはずです。
美容師さんが花屋さんを紹介してくれることもありますし、それが難しいものなのかどうか美容師さんならある程度わかります。
また、「こんなふうにしたい」イメージ写真がある場合、美容師さんと花屋さん両方に写真を見せるとよいです。
どんな髪型にするのか、何輪くらいパーツが必要か、わかっていると花屋も準備しやすいのです。
美容師さんにも事前に「生花のヘアパーツを持ち込む予定です」と伝えておきましょう。
どんなお花が向いているかは、こちらの記事にまとめました。どんな花でもできるわけではないんですよ~。
花屋さんにヘアードを注文するときの注意点
当日とびこみはNG。必ず予約を
まず第一に、必ず予約をしてください…!
パーツを作る技術を、スタッフ全員が持っているとは限りません。また、お花もワイヤリングに適している花とそうでない花があります。つけられる花が今日そのときに在庫してあるとは限りません。
どうか必ず予約を。1週間~3日前くらいまでには相談してくださいね。(いま作ってくれますかー?というお客さん、時々いるのですが本当にリスキーです)
好みの花を付けるためには、2週間~10日前には相談しよう
色や花の種類に希望がある場合は、2週間~10日前くらいに一度相談しましょう。季節によっては入荷が難しいもの、取り寄せが必要なものもあります。
逆にそのくらい余裕があれば、取り寄せが可能だったり、代替の花を提案することもできます。
花屋は、できるだけお客様の希望に沿った花を用意してあげたいと思っています。時間があれば対応できることもありますので、早めに相談を。
ヘアセット当日、もしくは前日に受け取りを
花屋さんでパーツを受け取り、自分で美容室に持ち込む場合。
受け取りは、できれば当日朝か前日にしましょう。前日に受け取った場合は涼しい場所で保管します(お花屋さんから助言があると思います)。
暑い季節などは、タッパーに入れて冷蔵庫の野菜室で保管するのがおすすめです。
結婚式などの場合は、花屋さんがヘアメイクの部屋まで届けてくれます。
生花の髪飾り(ヘアード)の相場は?
ここまで生花の髪飾り(ヘアード)の注文方法について解説してきましたが、気になるのはそのお値段ですね。ヘアードの予算相場は、いくらぐらいのものなのでしょうか。
これはもう本当にピンキリでして…
街の花屋さんに数輪パーツをつくってもらうだけなら、2000~5000円ほど。
結婚式当日のヘアードを式場の花屋さんにつくってもらうなら、10000~50000円ほど。
という感じでしょうか。(会場や花屋さんのレベルによっても違うし、一概には言い切れません。あくまで参考で)
ユリや胡蝶蘭など高価な花だと高くなりますし(ユリ1輪5000円、なんてのも普通です)、花冠やヘアコサージュは普通のパーツより高くなるでしょう。
うわ、高いな~!と思われたかもしれませんが、それだけの技術料と、「当日良いコンディションで納品する」料が入っているのだとご理解ください。(一生に一度の場面だし、デリケートなものなので本当に気を遣うんですよ~)
生花ならではの美しさ。成人式・ウエディングはぜひ生花の髪飾りを!
生花の髪飾りを注文する場合の注意点とコツをまとめてみました。いかがだったでしょうか。
ちょっと面倒だな~と思ったかもしれません。つくる側の立場としても、そんなにしょっちゅう作るものではないし、けっこう緊張感のある注文です。
それでも、生花をつけたときの特別感とみずみずしい美しさは、他に替えがたいもの。
特別な一日だからこそ、その日そのとき限りの生花の美しさを、ぜひ身につけていただきたいと思います。
関連記事
\この記事が役に立ったら/
ハナラボノート公式Twitter(X)フォローしてください♪ →@hanalabonote
「この花の名前は何?」写真送ってくれたらお答えしています!
シェア・コメントも歓迎!また読みに来てくださいね(^^)