花鉢図鑑

【チューリップ】の育て方・管理方法|お花屋さんの花鉢シリーズ

学校や公園の花壇など…お庭の他にも街のあちらこちらで見かけることが多く、私達にとって身近なお花である「チューリップ」


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春の訪れを感じることのできるお花の1つですよね!

1~2月にお花屋さんでよく見かけるのが、もうすぐ咲きそうな状態に仕立てられた『鉢植えのチューリップ』。

ここでは、鉢植えのチューリップを買ってきた・いただいたときの楽しみ方と、基本の育て方・管理方法のコツをお伝えします。

チューリップとは?

チューリップの基本情報です。

分類:ユリ科チューリップ属
原産地:中央アジア~北アフリカ
和名 :鬱金香(うこんこう) 

チューリップ全般の花言葉は「思いやり」。

チューリップは現在1000以上の品種が育てられている人気のお花です。開花時期は3月~5月。鉢花のチューリップは、12~2月にお花屋さんに並びます。

一重や八重咲き、ユリ咲き、パロット咲き、フリンジ咲きなどお花のタイプも豊富。(パロット咲きは花鉢ではあまり見ないと思いますが、切花では人気)

▶チューリップの咲き方にはどんな種類がある?飾り方や特徴も解説します!

 

代表的な花色は白や赤・ピンク・オレンジ・黄色などで、最近では紫や黒のお花も出回っています。富山県や新潟県が生産地として有名です。


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チューリップの鉢を購入するときのポイント・選び方

つぼみがついた花鉢が出回るのは1月頃から

1月中旬に買ってきた鉢。4号鉢で500円くらいでした

お店に鉢植えが出回るのは、1月中頃からが多いです。4号~6号鉢サイズが多く、すでに花芽が出ている状態の鉢が出回ります。

つぼみの数が多ければ咲く花が多いので、つぼみがいくつあるかチェックしましょう!(5号鉢だと5~6花かな?)

つぼみはちゃんと咲くので、数が大事

選ぶ際は、葉が青々としていて厚みがあり、病斑や亀裂がみられないもの、茎が太く傷んでいないものを選びましょう。葉っぱがだらりとしてしまうのは仕方ないので、あまり気にしなくて大丈夫です。

チューリップに発生しがちな病気は、かいよう病や褐色斑点病、モザイク病等。いずれも葉や茎、花に異常が見られます。(花鉢として出回っているものはほとんど心配ないと思います)

また、アブラムシがついてしまうと病気の原因にもなるので、虫がついていないかもチェックしましょう。

買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法

春先に出回るつぼみのついたチューリップの花鉢は、つぼみがふくらみ、花を楽しむための花鉢。切花のアレンジメントのようなつもりで楽しむと良いと思います。

チューリップは球根植物なので、花後上手に管理すれば翌年も楽しめますが、今春のみワンシーズン楽しむ花鉢と割り切って「ひと鉢を長く楽しむ」コツをまとめてみました。

(翌年以降も楽しむ方法についてはあとで解説します)

置き場所は:涼しい場所

本来チューリップは、よく日が当たり、風通しのよい場所を好む植物です。が!買ってきた花鉢を暖かく日当たりのよい場所に置くと、あっという間に花を咲かせて終わってしまいます。

つぼみのついたチューリップの花鉢は、

・できれば屋外(雪が降っても大丈夫)
・室内に置くならなるべく寒い場所
・半日陰

に置くと長持ちします。

あまりに暗い場所はNGですが、そこまで日当たりを気にしなくても、すでに付いているつぼみは咲いてきます。

なるべく長く楽しむには、切花を飾るときと同じような気持ちで、涼しい場所に置いた方が良いです。

水やりは:土が乾いたらたっぷり

「土がしっかり乾いたらたっぷり」がチューリップの水やりの基本です。鉢植えの場合は「鉢の底から水が染み出すくらい」が目安の量です。

天気のいい日の午前中、土の表面の乾き具合を観察し、乾いていたら水やりを行うのがベスト。

土が乾いていないのにも関わらず水やりをしてしまうと、球根を腐らせてしまったり、ぐんぐん伸びすぎて、花が倒れてしまったりします。

チューリップは球根に水分や栄養分が詰まっているので、水やりは控えめで大丈夫。

肥料は必要?

今咲いている花をワンシーズン楽しむ!というつもりなら、花が咲いている間、肥料は必要ありません。

花はいつ摘み取る?

チューリップの花は、開いたり閉じたりしながら咲き続けます。花びらが透けて傷んできたな~と思ったら茎から切り取りましょう。

後で解説しますが、「翌年以降もまた咲かせたい!」と考えている場合は、花は早めに摘み取るのがコツ。

咲き終わった花は速やかに摘みとって、球根に栄養を行き渡らせましょう。光合成に必要な花茎と葉はカットせず、花茎の上部だけを摘み取ります。コップに活けて切花として楽しむのもよいですね。

チューリップの鉢、お花が終わったらどうする?

12~2月頃に出回るつぼみつきのチューリップ鉢は、ワンシーズン楽しめればOK、とハナラボは考えています。

でもやっぱりもったいないし、来年も咲かせたい…という方のために、来年も楽しむ方法を解説します。そのためには球根の掘り上げ・植え付けまでの管理が必要になりますよ。

葉っぱだけになったら、外に出して日光を当てる!

花を早めに摘みながら楽しんだ後は、屋外に出してよく日を当てましょう。水やりも、土が乾いたらたっぷり、のペースで続けます。

肥料をやって、球根を育てる

この時期は、球根を育てるのが大切です。粒状肥料を株のまわりにまくか、水やりの際に
液体肥料を薄めたたもの(1000倍液)を週に1回程度与えましょう。

葉っぱが枯れてきたら、球根を掘り上げる

そうやって育てていると、夏前には葉っぱが枯れて休眠期に入ります。チューリップは植えっぱなしでは翌年咲きませんので、球根を掘り上げます。

最適な時期は「チューリップの葉が枯れた頃」「晴れた日」に掘り上げるのがベスト。緑色だった葉が茶色や黄色になったらグッドタイミングです。

掘り上げた球根はネットに入れて、風通しの良い場所で保管しましょう。

秋になったら再び、球根を植え付ける

秋(10~11月頃)になったら、保管しておいた球根を植えつけます。

植え付けの際に使用する土は赤玉土と腐葉土、パーライトを6:3:1で混ぜます。チューリップ用の土も市販されているので、そちらを利用しても良いでしょう。

鉢に鉢底ネットと鉢底石を入れたら、土を鉢の上端から約10㎝まで入れ、球根同士の間隔は球根1個分を目安とし、球根を並べます。

この時は球根の膨らんだ面と平らな面の向きを揃える事がポイント。

それから球根の上に土を被せて植え付け作業は完了です。3~4月になれば再び花を咲かせてくれます!

花鉢の【チューリップ】まとめ

チューリップのまとめです。

・鉢植えを選ぶ時は、つぼみが多く、葉や茎に傷みのないものを。

・置き場所は、屋外の涼しい場所

・水はあげすぎないこと!

・翌年も楽しむ場合は、早めに花を摘む

・花後は屋外でよく日に当て、肥料をやって葉と球根を育てる

・葉が枯れてきたら球根を掘り上げる

・掘り上げが終わった球根は風通しの良い場所で保管し、次の秋に植えつける

色やお花の形のタイプが豊富で、今も新しい品種が誕生し続けているチューリップ。

すでにつぼみが付いている花鉢は、もっとも簡単に春らしいチューリップを楽しめるアイテムです。

チューリップは寒さにも強く育てやすいお花なので、球根の植え方のポイントさえつかんでしまえば、球根から育てる楽しみもあります。

慣れてきたら、水耕栽培にチャレンジしたり、花壇に植えて春のお庭を更に賑やかにする楽しみ方もありますよ。

是非、お気に入りの品種と楽しみ方を探してみてくださいね。

 

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