お花屋さんで売られている切花で、よく似た雰囲気の「デルフィニウム」と「ラークスパー」。
お花屋さんでも、ラークスパーはデルフィニウムの一種、という感じで売られていることもあります。
本当にデルフィニウムとラークスパーは同じ仲間なの?
気になったので詳しく調べてみました。
「デルフィニウム」と「ラークスパー」の基本情報。
デルフィニウム
まずは、デルフィニウムの基本情報。
学名:Delphinium
分類:キンポウゲ科 / オオヒエンソウ(デルフィニウム)属
和名:大飛燕草(オオヒエンソウ) 英名:Delphinium
原産地:ヨーロッパの高地、シベリア、中央アジアから中国西南部の山岳地帯、モンゴル、中国など
デルフィニウムには3つの系統があり、全然見た目が違います。
3系統の違いや見分け方については、別記事で書いていますのでそちらをご参考に。(→【青い花】デルフィニウムの種類まとめ!3系統の違いがわかりますか?)
ラクスパーと間違いやすいのは、おそらく1本立ち系のデルフィニウム。スプレー咲きのデルフィニウムはそもそも枝ぶりが違うので、全体を見たらわかると思います。
1本立ち系のデルフィニウム(エラータム系・ベラドンナ系)には、濃い青・水色・紫・ラベンダー色・ピンク・白などのバリエーションがあります。
ラクスパー
次に、ラクスパーの基本情報です。
学名:Consolida ajacis
分類:キンポウゲ科 / ヒエンソウ(コンソリダ)属
和名:飛燕草(ヒエンソウ)、千鳥草(チドリソウ)英名:Larkspur
原産地:南ヨーロッパ
デルフィニウムは大飛燕草(ツバメ)、ラークスパーは千鳥草(チドリ)。どちらも鳥に見立てられているのが面白い。
ラクスパーは、濃い紫・紫・ピンク・白などの品種が出回っています。
もともとは、デルフィニウムの仲間だった
デルフィニウムもラクスパーも、かつては同じデルフィニウム属に分類されていました。
デルフィニウムの多くは宿根草、ラクスパーは一年草であることから、現在は別属に分類し直されています。
比べてみます。
まずデルフィニウム、先ほどの図をもう一度。
そして、ラクスパーはこちら。
ラクスパーは主に、すらっとした1本立ち系のかたちをしています。スプレー咲きのラクスパーはない…とは言いませんが、メジャーではないと思います。
花だけを見てみると、デルフィニウムとラクスパーはけっこう似ています。慣れない方は、アップの写真だけでは見分けがつかないかもしれません。
デルフィニウムとラクスパー、見わけるポイント。
葉っぱが違う
まず見分けるポイントは葉です。デルフィニウムの葉っぱよりラクスパーの葉っぱは細くて細かい!
デルフィニウムの葉っぱは大きめ。もしゃもしゃと細かい葉っぱがついていたらそれは「ラクスパー」です。
ラクスパーには「真っ青」はない(と思う)
ラクスパーは、濃い紫・紫・ピンク・白などの品種がありますが、デルフィニウムのような「真っ青」な品種はありません(たぶん。切花で見ている限りは、あっても青紫系)
なので、このような「ザ・青!!」という色だったら、それはデルフィニウムと思っていいはず↓
まとめ。
デルフィニウムとラクスパーの違い、いかがでしたか。ハッキリ言い切れない部分もあり、歯切れが悪い表現があって申し訳ありません。
まとめます!
・デルフィニウムは「キンポウゲ科デルフィニウム属」、ラクスパーは「キンポウゲ科コンソリダ属」に属する
・昔は両方ともデルフィニウム属だった
・ラクスパーは一年草
・切花のラクスパーは、スプレー咲きではなく1本立ち系のかたちが多い
・真っ青な色素を持つのはデルフィニウム。ラクスパーの青は紫に近い
・悩んだら葉っぱを見る!細くてもしゃもしゃしていたらラクスパー!
以上、デルフィニウムとラクスパーの違いと見分け方についてでした。
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