春のお花で馴染み深い『ヒヤシンス』。香りがよく、最近は切花としても出回るようになってきました。小さい頃、球根の水栽培を楽しんだ思い出のある方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな『ヒヤシンス』についてご紹介します。
ヒヤシンスってこんなお花!
ヒヤシンスの基本情報です。
ヒヤシンスの基本情報
学名:Hyacinthus orientalis
分類:キジカクシ科 / ヒヤシンス属
和名:風信子、夜香蘭 英名:ヒヤシンス
原産地:地中海沿岸
出回り時期は12月~3月頃。春にしか出回らない、春の花です。切花では、1本300~400円くらいで出回ります。
最近は、球根つきの切花も出回っており、春らしいアレンジに活躍しています。色は濃淡の紫・濃淡ピンク・白・赤・黄色など。
ヒヤシンスの特徴といえば、なんといっても良い香り。さわやかな香りは「グリーンノート」と呼ばれる香りで、青葉の香りを思わせるような、さわやかで甘酸っぱい香りです。
ヒヤシンスの切花の飾り方・日保ちについて。
ヒヤシンスの切花、日持ちはする?
入荷したばかりのヒヤシンスは、つぼみの状態。まだ色が見えないくらい固い状態のものも多いです。
徐々に咲いていく様子が楽しめるので、日持ちは良い方。固くてもちゃんと咲くので、つぼみのものを購入しましょう。
ヒヤシンスは活けたあとも伸びる!花が重いので注意。
つぼみの状態で買ってきたヒヤシンス、水に活けておくと徐々に花が開いてきますが、茎もぐんぐんと伸びます!球根の花ではよくありますが、特にヒヤシンスは、切花なのにいきもののように姿を変えていく花。
咲ききったヒヤシンスの花はかなり重たくなるので、伸びた茎では支えられず途中から折れてしまうこともあります。咲き進み具合を見ながら、茎を短く切ったり、違う器に活け替えたりして楽しみましょう。
茎はどこで切る?
切花のヒヤシンスの茎の根元には、球根の残りみたいなカタマリがついています。ときには泥がついていたりもする、このカタマリをどうするべきなのでしょうか。
この部分は、ヒヤシンスの球根の一部。
ヒヤシンスは球根の中に栄養分を持っているため、この部分はハサミで切り落とさずにつけておく方が、これから咲く花の栄養になります。(ここを切り落とすと葉っぱもバラバラになってしまいます)
ただし、茎を短くして飾りたい場合もありますし、切り落としたからといって、すごく花もちが悪くなるというわけでもありません。
最初のうちはつけたまま飾り、茎が伸びてきて切り戻したくなったらカットする、でよいのではないかな、と思います。
ヒヤシンスの花言葉は?
花言葉は、『スポーツ』『遊戯』『ゲーム』『初恋のひたむきさ』 など。
色別には
紫:『悲しみを超えた愛』
赤:『嫉妬』
ピンク:『スポーツ』『しとやかな可愛らしさ』
白:『控えめな可愛らしさ』
青:『変わらぬ愛』
スポーツに関する花言葉がついているのは、後述するギリシャ神話のエピソードが関係しているようです。
品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。
色バリエーションもいろいろ
切花のヒヤシンス、最近では色のバリエーションもふえてきました。
こんな、八重咲の品種もあります。
ヒヤシンスの豆知識いろいろ。
ギリシャ神話の美少年・ヒアキュントス
ヒヤシンスといえば、ギリシャ神話の美少年・ヒュアキントス。
ヒュアキントスは、太陽神アポロンと西風の神ゼフュロスの2神に愛されていました。ある日、アポロンと円盤投げをして遊んでいたヒュアキントス。それを見て嫉妬したゼフュロスは、アポロンの投げた円盤に強い風を当て、ヒュアキントスの額に打ち付けてしまいました。
ヒュアキントスは死んで、地上に流れた血の中から紫色の美しい花が咲いたのでした。これがヒヤシンスの花だった、ということ。
この「円盤投げ」のエピソードが、花言葉の「スポーツ」「遊戯」「ゲーム」に通じているようです。
切花のヒヤシンス、まとめ。
ヒヤシンス、まとめです。
・12~3月頃出回る春の花。香りがとても良い!
・球根の水栽培でお馴染み。
・固いつぼみの状態で入荷するが、ちゃんと咲くので安心。
・ギリシャ神話にも登場する、歴史の古い花。
香りがよく、長く楽しめて、花丈もコンパクトなので、自宅で飾るのにぴったりな春の花。秋に仕込む水栽培を忘れてしまっても、切花のヒヤシンスが出回るようになったので安心ですね。
シーズン中にぜひ一度、ヒヤシンスの香りを楽しんでください。
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