熱帯をはじめ、日本にも自生している『タマシダ』。皆さんにも馴染みのあるグリーンではないでしょうか。
アレンジメントや生け花の葉物として活躍することが多く、1枚で使うもよし!複数枚で使うもよしと、使い方次第で見え方が変わります。
どんな花材とも合い、花の組み合わせによってモダンやアジアンなど多くのデザインに取り入れられるすぐれもの。
オススメの使い方から豆知識まで、タマシダの情報をたっぷりとご紹介します!
タマシダってこんなグリーン!
タマシダの基本情報

学名:Nephrolepis cordifolia
分類:ツルシダ科タマシダ属(旧分類シノブ科)
和名:玉羊歯(タマシダ)
英名:sword fern
原産地:日本・熱帯・亜熱帯
1年を通して流通しているタマシダ。春が1番の収穫期です。
幅は1番広い部分が10cm程度。長さは品物によって差が大きく20cm〜60cm程。
規格で分けると、Sサイズは30〜40cm、Mサイズは40〜50cm、Lサイズは50〜60cm
更に短い・長い商品もあります。
扱いやすい葉物ですが、常に仕入れているお花屋さんは少ないので在庫を確認して入手しましょう。
価格は50円〜150円ほど。お手頃な価格も嬉しいポイントです。
タマシダの飾り方・日保ちについて。
タマシダは日もちする?

タマシダは日持ちがよく、水切りで切り口を新しくして、水を清潔にしていれば10日ほど生き生きとしています。
葉に霧吹きをかけると、より美しく保つことができます。

タマシダの飾り方・飾るときの注意など。

タマシダの茎はとても細いため、折れないように扱いには十分気をつけましょう。
アレンジメントに挿す際は深めに挿すことを意識し、花束に組み込む際にはフォーカルポイント(茎の交差する位置)や、葉先も折れやすいので要注意です。
タマシダの長さは20〜60cmと様々です。

下葉をそぎ落とせば短く使ったり茎を見せることも可能なので、長い商品を選ぶと応用が効かせやすくなります。
合わせたいお花・おすすめの使い方。
アレンジメントに使いやすいタマシダ。
タマシダは葉の角度で印象が変わります。正面から見た直線的な線と、横から見た緩やかな曲線が楽しめるので使い分けてみましょう。
面を見せて数枚並べれば存在感もアップ!
花材は様々な雰囲気に合わせやすく、バラやヒマワリなど定番の花と合わせて使うこともできます。
アジアンなデザインにも良く合い、モカラやデンファレなどのラン類と組み合わせるとオシャレにまとまります。
特徴的な使い方として葉先を茎にぐるりと近づけて輪のように使う方法があります。
針金を使って固定します。
揃っていた葉が広がり、独特な見た目を演出できます!
タマシダの豆知識いろいろ。
縁起の良いグリーン

タマシダは日本を始め、世界的にも縁起の良い植物として扱われてきました。
常緑なので一年を通して茂る姿から、「繁栄」「長寿」の意味で喜ばれ、生活の一部になっていました。
鹿児島県の種子島では魔除けとしてお祭りなどで使われるそう。
ただ飾るだけでなく、良い意味があるグリーンであれば気持ちがグッと高まりますね!
タマシダの科名は?
書籍やインターネットで調べると、タマシダの科名は主に3種類出てきます。
「ツルシダ科」「シノブ科」「タマシダ科」
現在は「ツルシダ科」で流通しており、「タマシダ科」ではありません。
タマシダなのに!タマシダ科ではない!不思議ですね!!!
では「シノブ科」とはなんなのか。
こちらは昔使われていた科名で、現在は使われていません。
植物の分類は研究が進むと変わっていきます。
タマシダまとめ。

・サイズいろいろ!好みの長さを選びましょう。
・日持ち抜群。霧吹きでさらに美しく。
・どんな花材にも合わせやすい!
いかがだったでしょうか。
同じシダ植物のレザーファンと並び、アレンジメントに使いやすいタマシダは切り花ビギナーさんを始め、多くの方におすすめのグリーンです。
園芸店では鉢物としての取り扱いもあるので、鉢で育てながら数本花瓶に活けて楽しむ事もできます。
好きなお花と組み合わせ、タマシダを取り入れてみてください!