切花図鑑

【切花図鑑】アスター|花言葉・出回り時期・花もち・飾り方

アスター

古くから切花として親しまれてきている「アスター」。


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出回り量が多いのは夏。お彼岸の仏花やサービス束で目にすることも多いのに、いまいち知名度は低い印象です。

じつは切花としての歴史も長く、色々な品種が生み出されているお花。

切花のアスターの特徴、飾り方、花言葉などについてまとめました。

 

アスターってこんなお花!

アスターの基本情報

学名:Callistephus chinensis Nees
分類:キク科エゾギク(カリステファス)属
和名:エゾギク、サツマギク 英名:China aster
原産地: 中国北部

 

年間通して出回っていますが、特に出回り量が多くなるのは夏。5月~10月くらいの間に目にすることが多いです。

1本150~300円で購入できる、比較的お手頃な花のひとつ。夏のお盆、秋のお彼岸では仏花に使われたり、スーパーのパック束などでもよく見かけるお花です。

検定試験用の花材に使われたりもする

NFD(日本フラワーデザイナー協会)の検定を受ける人にとっては「検定で使う花」の印象が強いかも。

1本から枝分かれしてたくさんの花がついているので、切り分けてブーケやアレンジの練習によく登場します。使った記憶がある人も多いのでは。

 


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アスターの切花の飾り方・日保ちについて。

切り分けて飾る。

アスターは1本にたくさんの花がついています。枝分かれも比較的長いので、切り分けてちょこっとずつ飾るのに向いています。

1輪だけ短くして飾ってもかわいい。

 

アスターの切花、日持ちはする?

「アスターは夏に強く、持ちの良い花です」と書かれていることが多いのですが、「そうかなあー?」という印象です(笑)

やわらかい茎は腐りやすく、暑い場所に飾っているとすぐ水も濁ります。また、葉っぱもやわらかく、蒸れやすい。蒸れたり腐ったりすると、花首がくたん、となって傷んでしまいます。

もたせることを重視するなら、細かく切り分けないで、太い茎のまま活けた方がもつような気がします。本体の太い茎はかたくて比較的丈夫です。

 

葉から傷みやすいので、適度に下葉を取り除くのが大事。このへんは全部取ってスッキリさせたいですねえ。

アスターの花言葉は?

花言葉は、『追憶『追想』『多種多様』『信じる心』など

本によってわりと違う花言葉が紹介されているので困るのですが、『追憶』『追想』はおおむねどの書籍にも載っていますね。

色別の花言葉もあり、

赤:変化
ピンク:甘い夢
白:信じてください
紫:恋の勝利・私の愛はあなたの愛よりも深い

などとされています。

品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。

カラーは「赤、ピンク、白、紫、黄」

アスターの色バリエーションは、けっこう豊富。よく見るのはピンク、赤、紫などですが、白や黄色もあります。

咲き方で色々な品種があるよ

切花として出回るアスターには『アレンジアスター』と『エゾアスター』の2グループがあります。

 

アレンジアスターの代表は、一重咲きの「ステラ」シリーズなどですね。アスターと言って思い浮かべるのはこれかも。

エゾアスターは花が大きく、ボリューム感のある八重咲きやポンポン咲きのタイプ。品種では「あずみ」シリーズ「松本」シリーズなど。

 

花径が5cmほどにもなり、コロコロした花型がかわいいマカロンシリーズなんて品種もあります。

最近「なんだこれ!」と思ったのは、「シャギー」シリーズという品種(画像検索はこちら)。めっちゃ大輪だし、花びらも糸のようにモリモリで、一見するとアスターとわからないくらいですね。

ナチュラル系の花と相性よし。

野に咲くような風情が特徴のアスター。同じ系統でナチュラル系の小花とは相性が良いですね。

切り分けて使えるので、可愛い雰囲気のちいさめブーケに活躍します。

 

アスターの豆知識いろいろ。

アスターはアスター属ではない。

ここで説明してきた切花として出回っている「アスター」は、キク科エゾギク(カリステファス)属のお花。

これとは別に、キク科アスター属というグループがあります。

ここに含まれるのは、切花としては「クジャクソウ」や「ミヤコワスレ」などの仲間。

アスター属というグループはあるけど、アスターはアスター属じゃないのです。ややこしい。

花名の由来は「星」「冠」

花名は、ギリシャ語の「星」に由来しています。花びらが放射状に開く様子から付けられました。属名のCallistephus(カリステファス)には「美しい冠」の意味があります。

いずれも、まん丸く放射状に咲く花の形からイメージされたのでしょうね。

 

原産は中国。ヨーロッパで改良されて、江戸時代に日本に渡来。

原産地は中国や朝鮮半島。1731年、宣教師のダンカルヴィルによってパリの植物園に種子がもたらされた記録があり、その後ヨーロッパで改良がすすみました。

日本には江戸時代中期に渡来したそう。

 

有名な産地

産地は、茨城・福岡・大分・千葉・長野・熊本など。生産量日本一は、茨城県結城市です。

 

参考サイト

サカタのタネ特設サイト Episode 15 アスター・マイクロアスター

JAグループ茨城 石崎さんのアスター

 

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