秋の実ものと言えば、ツルウメモドキが浮かびます。オレンジ色の実をつけ、つるを自在に伸ばすツルウメモドキは、秋の生け花やアレンジメントにも欠かせない存在です。
手に入りやすく、秋の風情を楽しめる『ツルウメモドキ』をご紹介します。
ツルウメモドキってこんな枝もの
ツルウメモドキの基本情報です。
分類:ニシキギ科ケラストルス属
原産地:サハリン、中国
和名:蔓梅擬(ツルウメモドキ)
山地で目にすることが多いつる性の落葉樹。つるを周りにからみつかせながら伸びていきます。
小花が咲いたあとに実ができて、熟すと黄色に変化していき、皮がはじけてオレンジ色の種子があらわれます。枝ものとして使われるのは、この状態のもの。秋らしさがあふれ出ます。
野鳥にとっても、この実はごちそうになるそうです。
ツルウメモドキという名前は、葉の形が梅に似ていること、つる性であることからつけられました。実や葉のようすがウメモドキに似ているとも言われます。
ツルウメモドキの出回り時期、選び方
出回り時期:夏の終わりから晩秋
ツルウメモドキは夏の終わりから晩秋にかけてお花屋さんに出回ります。8月から11月ころ、1m前後の枝が500~600円くらいでしょうか。
色は時期によって変わり、グリーン、イエロー、オレンジと変化していきます。ドライの状態でも出回ります。
枝ぶりをみて選ぶ
選び方は、枝ぶり、実のつき方がよいものを。
ツルウメモドキの飾り方、日もち
秋の生け花やアレンジに
秋、冬の活けこみの定番です。秋のディスプレイなどにもよく利用されます。
生け花やアレンジメントで使うと、ぐっと季節感が出ます。キク、チョコレートコスモスなど、秋のお花と合わせて使うとよいでしょう。色合いはハロウィンにもぴったりです。ただ、実がぽろぽろと落ちやすいので注意して扱いましょう。
日もちは7~10日くらいです。
ドライやリースに
ドライフラワーとしても最適です。
また、扱いやすいので、枝を丸めてリースにしたり、リースの土台にすることもできます。
ツルウメモドキの花言葉
花言葉は『真実』『開運』『大器晩成』です。
黄色い果皮がはじけて中からきれいな実があらわれるツルウメモドキの性質からついたようです。「開運」は、幸運のイメージがある黄色い実がはじける姿からついたとも言われます。
ウメモドキとのちがい
名前の由来にもなっている「ウメモドキ」とは、科がちがい、ウメモドキはモチノキ科モチノキ属。
こちらは庭木としてよく見かけます。ウメモドキは赤い実をたくさんつけ、生け花の花材としてもよく利用されます。
ツルウメモドキのまとめ
ツルウメモドキのまとめです。
・皮がはじけてオレンジ色の種子が顔を出す、秋の定番の実もの
・生け花やアレンジメント、ドライフラワーに利用される
・出回り時期は夏の終わりから晩秋にかけて
秋になると、なぜか実ものを飾りたくなります。ツルウメモドキは手に入りやすいので、ぜひ、お部屋の中にも秋を取り込んでみましょう。