切花図鑑

【切花図鑑】ブルースター(オキシペタルム)|花言葉・出回り時期・花もち・飾り方

オキシペタルム ブルースター

水色の花、ってなんだかロマンチックな響きですよね。


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お花屋さんには色とりどりの花が並んでいますが、青い花ってとても少ないのです。その中でも、淡いブルー・水色の花は目を引く存在。

そんな水色の花の中で圧倒的代表といえば、ブルースター』

淡い水色の花に、産毛がはえたような柔らかい質感。花の中央に濃いブルーのリングがあるのも可愛いポイント。

そんな人気者のブルースターですが、店によって名前の表示が違ったり、うまく活けないと萎れやすかったり、正しい情報がちゃんと届けられていないなぁと思うこともしばしば。

あらためて、ブルースターの魅力と楽しみ方のコツをまとめてみました!

ブルースター(オキシペタルム)基本情報。

ブルースター(オキシペタルム)の基本情報です。

植物名:オキシペタルム(ブルースター)

学名:Oxypetalum caeruleum

科名:ガガイモ科
原産地:ブラジル南部
和名:ルリトウワタ
英名:Tweedia
花言葉:「幸福な愛」「信じあう心」

*本来の開花時期は夏~秋ですが、切花としては一年中出回っています。

ブルースターは本当の名前じゃない。

この花の名前、本当はオキシペタルム』と言います。

『ブルースター』は元々、オキシペタルムの中の、ひとつの品種名でした。イチゴの『とちおとめ』みたいなことですね。

この花が切花で出回りはじめた頃、この『ブルースター』という品種がメインでした。

5枚の花弁は星のようで、淡いブルーの可愛らしい姿に、『ブルースター』という名前はまさにピッタリ。オキシペタルムなんて覚えにくい名前より、『ブルースター』として広まっていったわけです。

ところが、『ブルースター』は花もちがあまり良くなく、その後いろいろな品種が作られるようになります。現在多く出回っている品種は『ピュアブルー』など。

さらに、白花やピンク花の品種も切花として出回るようになり、さすがに『ブルースター』と言いづらくなってきたというわけ。もはやブルーじゃないし、ブルースターでもないのです。

 

なので、きちんとした花屋さんは『オキシペタルム ”品種名”』と書くべきだよね、と思います。

(というわけで、この記事でもここからは『オキシペタルム』と書きます 笑)

 


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ブルースター(オキシペタルム)の出回り時期と、花もちは?

年間通じて出回っていますが、入荷量が多くなるのは春~初夏と、秋。

特に3~5月は店頭で見かけることも多いです。

以前は「あんまり花もちがよくない」と言われていましたが、最近は品種改良でずいぶんもちが良くなった印象です。

後述する「白い樹液」の扱いに気をつければ、ご自宅でもさらに長持ちするはず。

ブライダルでは「サムシングブルー」として人気!

ブルースター

ロマンチックなイメージの『オキシペタルム(ブルースター)』は、ブライダルでも人気。

花嫁さんには、「サムシングフォー」という幸せになれるおまじないがあります。

結婚式には、「なにか新しいもの」「なにか借りたもの」「なにか古いもの」「なにか青いもの」の4つを身につけると幸せになれる、という言い伝えですね。

 

この「サムシングブルー」に、水色の花はぴったりというわけ。

オキシペタルムの淡い水色は、純白のブーケに入れても、ピンクや淡い黄色と合わせても、相性抜群。

オキシペタルムの切花が出回りはじめた頃は、水あげがやや難しい花(しおれやすい)だったので、ブーケや髪飾りに使うには不安があったものです。

しかし現在はノープロブレム。品種改良によって花持ちがよくなり、ブーケにも髪飾りにも花冠にも、心配なく使える花材になっています。

 

白い液にかぶれることも!扱い方の注意。

ブルースター(オキシペタルム)を扱う際に、注意しなければならないことがひとつ。

それは、茎や葉をカットしたときに出る、白い樹液です。

ブルースター

手に付くと、ちょっとベタベタします。人によっては、この樹液にかぶれる場合があります。

私は特に肌が弱い方ではありませんが、手に傷があったりすると、そこからしみて痒くなることも。気になる方はなるべく触らないように。触ったら石鹸でよく洗いましょう。

 

そしてこの樹液、切り口から染み出してくるので、水を吸い上げる導管をつまらせてしまうことがあります。これが、オキシペタルムの水あげが難しい1つの要因です。

ブルースター

茎を焼くなどの水あげ方法もありますが、家庭ではちょっと面倒くさいですよね。

 

家庭で活けるときのコツは、樹液が乾くまで少し待つこと。

ハサミで茎をカットしたら、すぐに水に活けずに、そのまましばらく置いておきましょう。しばらくたってから樹液をティッシュなどでふきとり、もう染み出してこなければOKです。

 

樹液が出ているまま水に活けてしまうと、樹液が固まって切り口を塞ぎ、水の吸い上げが悪くなってしまいます。

このひと手間だけで、花もちがよくなります。ぜひ試してみてください。

 

ブルーだけじゃない!品種あれこれ。

『ブルースター』と呼びづらくなったのは、いろんなカラーが出回り始めたから、と書きました。他にはどんな色のオキシペタルムがあるか、一部をご紹介しましょう。

ブルースター

水色に並んで、ブライダルで使いやすいのは白。これは『エンジェルホワイト』という品種。

 

ブルースター

こんな咲き方の品種もありますよ。これは『フェアリーホワイト』。

 

ブルースター

フェアリーシリーズの水色『フェアリー』。

 

ブルースター

ピンクも可愛い!!これは『ブライダルルージュ』かな?

 

ブルースター

水色でも、こんなグラデーションのものも。『エンジェルブルー』。

 

ブルースター

最近よく見るようになったのは、ビビットな赤!今までのオキシペタルムの「淡くて、可愛い」イメージを覆しました。これは『インカレッド』という品種。

 

ここまで品種が多様になってくると、もう『ブルースター』とは言えないですね。

水色じゃないオキシペタルムが出回り始めた頃は、「ピンクのブルースター」とか「白のブルースター」とか言っている人もいましたが、最近はさすがにないのでは。

ちなみに、ホワイトスターとかピンクスターとも言ってる人もたま~にいるけど、間違いなのでご注意ください。(言いたくなる気持ちはわかるけどね)

 

ブルースター(オキシペタルム)の花言葉は?

ブルースターの花言葉は、『幸福な愛』『信じあう心』。

ヨーロッパでは青色は誠実を象徴する色、人生の節目に幸せを呼び込む色とされています。ロマンチックな雰囲気にもぴったりですね。

 

まとめ。

ブルースター

みんな大好き、水色の花代表『オキシペタルム』のまとめです。

・本当の名前は『オキシペタルム』。

・かつて出回っていた品種『ブルースター』が通称名として定着してしまったので、今でもブルースターと呼ばれていたりするが、『ブルースター(品種)』は現在はあまり出回っていない(ややこしい)。

・切り口から出る樹液に注意。かぶれることも。

・活けるときは、樹液を乾かして拭いてから活けると良い。

・最近は水色だけでなく、白・ピンク・赤などの品種も出回っている。

お花屋さんで見つけたら、ぜひ手にとってみてくださいね。

 

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