切花図鑑

切花で買える桜(サクラ)にはどんな品種がある?種類・出回り時期まとめ

日本人なら誰もが愛する花といえば、桜(サクラ)


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3月になれば桜の開花はいつかとソワソワし、桜が咲いたといえばお弁当やお酒を持ち寄って花見を楽しむのは恒例行事。

日本人は本当に桜が好きで、桜とともに春の訪れを感じる人が多いのだと思います。

お花見の季節より少し先に、お花屋さんにも桜の旬が訪れます。今回は、切花(切り枝)として出回る桜について深堀りしてみましょう。

お花屋さんに出回るサクラにはどんな種類があるのか?多く出回る品種の特徴や長持ちする飾り方などをまとめました。

切花用に生産されている桜

「桜の枝は切ってはいけない―」と言われたことがある方もいらっしゃると思います。

切花でも桜があるんだよと言うと、切っていいの?どこで切るの?などと聞かれることがあります。

お花屋さんに出回る切花の桜は、生産者さんが切り枝用に栽培したもの。

まだ冬の寒い時期に、栽培している山から枝を切り収穫します。それを束ねて温室や室(むろ)など入れて温度調整をして、つぼみがほころびかけたところで市場に出荷。

よい枝ぶりのものを切り出す目利き力、つぼみを均等に膨らませてお客さんのところでちょうど咲くように調整する温度や光の調整など、桜の生産者さんならではの技術があります。

そんな生産者さんの技術があってこそ、私たちが切花の桜を楽しむことができるのですね。


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切花の桜(サクラ)が出回る時期

切花の桜が出回るのは、12月~4月頃です。

一般に街中でお花見といえば「ソメイヨシノの開花」のことで、3~4月の2週間程度。桜が楽しめる期間は短く儚いものですが、切花の桜は様々な品種が組み合わされ、開花調整されているので、12~4月という比較的長い期間楽しむことができます。

時期によって多く出回る品種も異なり、正月~2月頃のメインは「啓翁桜」、3月は「彼岸桜」が多く、4月以降には八重咲きの桜が出回ります。

切花として出回る桜いろいろ

切花としてお花屋さんでよく見る代表的な品種をまとめてみました。実際の市場にはもっと多くの品種が出回るのですが、よくお花屋さんで見ることができる種類をいくつかあげてみます。

啓翁桜

一番早い時期に出回る、小ぶりで淡いピンクの可憐な桜。

手ごろな値段で短めの枝が多く出回り、花屋さんやスーパーでも気軽に購入できると思います。12月末にはお正月花材に入ってくることも。

彼岸桜

3月頃によく出回る桜。啓翁桜よりやや白っぽい花が特徴。

啓翁桜と同じく手ごろな値段で短めの枝が多く出回り、手に入れやすい桜です。名前のとおり3月のお彼岸の頃によく見かけます。お墓参りの仏花に入れるのも人気。

東海桜

1~3月頃に出回る「東海桜」は、啓翁桜と同じく淡いピンクの花を咲かせる桜。

よく似ているので「啓翁桜」と「東海桜」の違いは何?と言われることが多いのですが、どうやら啓翁桜の方がもともとあって、東海桜は啓翁桜の中の一部ブランド名として出回り始めた…という話を聞きました(真偽不明)。まあ、系統的に非常に近い品種だと言えるのでしょう。

この「啓翁桜」「彼岸桜」「東海桜」で、切花の桜の80%以上の出回り量になるそうです。

吉野桜

吉野桜は、切花の桜としては遅く、3月頃から出回る桜です。前述した3種よりは花が大きめで、やや白い花を咲かせます。

前述した3種は枝がまっすぐなものが多いのですが、吉野桜の枝はしなやかさがあり、曲線っぽい印象があります。

啓翁桜や彼岸桜ほど小ぶりな枝が出回ってはいませんが、家庭で飾れるレベルのサイズ感の枝もあります。

その他

その他にも、切花として出回る桜はいろいろ。

・いわゆる「ピンク色」がきれいな「陽光桜」
・濃い緋色の花を咲かせる「寒緋桜」の仲間
・4月以降に出回る「八重桜」の仲間

などなど。

こういった桜は大型の活けこみなどで使われることが多いため(用途として)、あまり小ぶりなものは出回っていません。

なので一般的なお花屋さんで見かけることが少なかったり、並んでいてもディスプレイ的に使われていて購入しづらかったり…ということが多いかと思います。

切花の桜(サクラ)、日持ちと管理について

家庭で桜の切花を楽しむときの注意点をまとめました。

茎は一文字または十文字に切り込みを

買ってきた桜の枝は、よく切れるハサミでカットし、茎に対して垂直にハサミをいれて切り込みを入れましょう。

細い枝なら1回、太い枝なら十字になるように2回。お花屋さんは「割りを入れる」と言ったりします。

ものすごく太い枝を活けるときは枝に割りを入れた後、樹皮をナイフで削ぐこともあります。

涼しい場所に飾る方が長持ち

気温が高いと、つぼみはどんどん咲いてきます。

ゆっくりと楽しみたい場合は、涼しい場所に置く方が長持ちします。エアコンなどの風が当たる場所はつぼみが乾燥してしまうので避けましょう。

逆に、早く咲かせたい!というときは暖かい場所に置き、水を頻繁に替え、茎全体に霧吹きをかけるなどの作業をします(活けこみやイベントなど、この日に咲かせたい!というのも花屋さんの腕のみせどころなのです)。

おうちでお花見!切花の桜を楽しもう

東京では3月中旬になるとソメイヨシノの開花が発表され、お花見の話題でもちきりになります。

外で桜が咲く季節になるとどうしても切花の桜は注目されづらいもの。でも、3月~4月にも色々な品種の桜が出回っているんですよ。

屋外のお花見より1足早くお花見を楽しみたいなら、切花の桜を飾るのがおすすめ。1月~3月上旬は、桜の切花の旬です。家庭でも飾りやすい小さいサイズの枝がたくさん出回ります。

細い枝なら普通の切花と同じような感覚で気軽に飾れます。屋外でのお花見の前に、ぜひ家庭に飾る桜も取り入れてみてくださいね。

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