切花図鑑

【葉もの図鑑】ナルコラン|花言葉・出回り時期・花もち・飾り方

ナルコラン

夏によく扱われるグリーンナルコラン」
茎が固いので、細かく切り分けることができアレンジメントに重宝されます。


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涼やかな印象と、和のモチーフにも相性が良いことから生け花でも大活躍。

日本原産の植物で、庭先や植物園に植えられています。

流通名が複数ありますが、そこも掘り下げながら、今回はナルコランについて解説していきます!

ナルコランってこんなグリーン!

ナルコランの基本情報

学名:Polygonatum odoratum var.pluriflorum

分類:キジカクシ科アマドコロ属

和名:甘野老(アマドコロ)・鳴子蘭(ナルコラン)

英名:Solomon’s seal

原産地:日本

市場に出回るのは5月〜9月。出始めの頃と初夏の商品とでは状態が少し異なります。多く出回る初夏の頃は、より葉や茎のしっかりとした商品が手に入るでしょう。

ナルコランの別名は「アマドコロ」。

花屋のグリーンとして扱われているのは「斑入りアマドコロ」で、鮮やかな緑色に白っぽい斑が特徴です。

価格は100円〜300円。全体は50cm〜80cmあり、楕円形の葉がついています。縦に筋が入ったような葉脈があり、葉の表と裏が色の違いでよくわかります。

ナルコランについて調べると、多くの方が疑問に思うことは「ナルコユリ」との違いでしょう。

ちなみに「ナルコユリ」という植物もあり、こんな姿をしています↓

「花屋で扱うナルコは、どのナルコなの?」という疑問は下記のページを御覧ください。実際にそれぞれ生えている場所で確認して解説しています!

「ナルコラン」と「ナルコユリ」どっちが正解?|夏に活躍するグリーンお花屋さんで夏に活躍するグリーンのひとつ、「ナルコラン」。アレンジにも花束にも使いやすく、斑入りの葉は涼しげで夏にぴったりです。 ...

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ナルコランの飾り方・日保ちについて。

ナルコランは日もちする?

日持ちは5日〜7日ほど。湿気に弱いので下部の葉を取り除いてから使用したり、水に浸からないように注意しましょう。

アレンジメントに使用する際は密になりすぎないよう心がけましょう。

葉が黄ばんでいる場合は優しく取り除きます。

ナルコランの飾り方・飾るときの注意など。

花に「顔」や「表情」があるように、グリーンにも見せるべき正面があります。

ナルコランの場合は色味で裏がわかりやすいので、よく観察し最も美しく見える向きを意識しましょう。

好みの長さに切り分けて使用できるのもポイントのひとつ。茎は斜めにカットして使います。小さなブーケやアレンジメントまで、余すことなく使えます。

合わせたいお花・おすすめの使い方。

どんな花材にも合わせやすいナルコラン。夏場に出回るので、特にヒマワリとの組み合わせは定番です。

長い状態であれば大きな花束に組み込むこともできますし、幅の広い葉を活かし短く切り分けてアレンジメントの土台隠しとしても使えます。

長いほど商品価値は高いものですが、それにとらわれず様々な使い方をおすすめします。

蒸れに弱いので、アレンジメントの場合には詰め込みすぎに注意し、花瓶に活ける際は水に浸からないようにしましょう。斑の美しさが見えるとより良いですね。

メインの花材を決めた後は、カスミソウなどの小花やデルフィニウムなどの花弁が薄い花と合わせるとふんわり仕上がります。

ナルコランの豆知識いろいろ。

ナルコランの花

切り花としては葉もの扱いのナルコランですが、愛らしい鐘状の花が咲きます。葉ものとして入荷するナルコランに、ごくたまに花がついていることもあります。

「ナルコラン」というくらいだから、ランの様な花が咲くのかな…?と思いきや、そうではないのです。

ナルコランは「キジカクシ科アマドコロ属」。

キジカクシ科の花で最もポピュラーなのはスズランですね。(ユリ科という表示の場合もありますが、最新の分類はキジカクシ科。)

確かに、スズランをちょっと長くしたような花です。

和名「アマドコロ」名前の由来

ヤマイモ科の植物に「オニドコロ」があり、ナルコラン(アマドコロ)の根茎がそれと似ていることから名付けられたそうです。

根には甘みがあり薬として利用され、新芽は山菜として楽しめます。

鳴子って知ってる?ナルコランの名前の由来

ナルコランは漢字で表すと「鳴子蘭」。皆さんは「鳴子」はご存知でしょうか?

高知県で有名な「よさこい祭り」で手に持って踊る楽器。それが鳴子です。

よさこいで使う鳴子

でもこれ、ナルコランに似てる?うーん、どうでしょう…

実は鳴子というのは、本来は畑や田んぼの防鳥用の農具のこと。風が吹くと音が鳴り、鳥を除ける効果があるのですね。→本来の「鳴子」はこんなもの

たしかに、音を鳴らす木のパーツがぶら下がっている様子は、ナルコランの花とよく似ています。これがナルコランの名前の由来です。

ナルコランまとめ。

・旬は夏!暑い時期に欠かせないグリーンです

・別名「斑入りアマドコロ」

・ナルコユリは違う植物です!

・切り分けてアレンジメントに使うのがオススメ

いかがだったでしょうか。

ナルコユリとの違いに悩んだら、ハナラボノートで確認ができます!

切り花のグリーンとして出回るナルコランは斑が特徴ですので、覚える際のポイントになりますね。どんな花とも相性がよく、フラワーアレンジメントビギナーさんにもオススメの葉物です。

実際に触れて、花材と組み合わせて、ナルコランを使ったアレンジメントに挑戦してみましょう。

>>葉もの図鑑 一覧はこちら

 

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