花鉢図鑑

【リンドウ】の育て方・管理方法|お花屋さんの花鉢シリーズ

リンドウ

晴れた秋の日に、空に向かって凜とした花を咲かせる『リンドウ』


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「秋に青い花を咲かせる植物といえば…?」と問われれば、桔梗と共にリンドウを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。

敬老の日のプレゼントとして贈られることも多いリンドウの鉢植え。育て方・管理方法についてご紹介します。

リンドウとは?

リンドウの基本情報です。

分類:リンドウ科・リンドウ属
原産地:日本、中国、朝鮮半島、シベリア
英名:Gentian

鉢物としてお花屋さんに出回るのは、8月後半~10月くらい。敬老の日のギフトとして人気があるので、9月に店頭で見かけることが多いです。

青紫色の花が代表的ですが、近年では水色、白、赤紫色、ピンクなどの花を咲かせる品種も多く出回っています。

リンドウは、日当たりがよくやや湿度の高い山で見られる代表的な山野草。自然界では、9月下旬~10月中旬に花を咲かせます。


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リンドウの花言葉は?

リンドウの花言葉は、「悲しんでいるあなたを愛する」「正義」「誠実」など。

お花屋さんでは、鉢花より切花としておなじみの花材かもしれませんね。切花についてはこちらの記事に詳しくまとめています。

>>リンドウ | 花言葉・出回り時期・種類・花もち・飾り方【切花図鑑】

リンドウを購入するときのポイント・選び方

暑い時期の購入には注意

リンドウは基本、涼しい山に生えている山野草。猛暑の夏は苦手です。

8月頃から出回ってはいますが、暑い時期に購入したものは長持ちさせるのがなかなか難しい。できれば涼しくなってから手に入れる方が、管理は楽だと思います。

下の方の葉が黄色や茶色に変色していないか、つぼみがたくさんついているか、などを確認して選びましょう。

多いのは4~5号鉢。ポット苗もある

 

買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法

敬老の日にもらった…として、9月に入手したリンドウの管理を見ていきましょう。

かごやラッピングは外しましょう

ギフトでいただいた鉢の場合、かごに入っていたり、きれいなラッピングはされていることもあります。

そのままにしておくと蒸れてしまったり、水やりのタイミングがわからなかったり、管理が大変難しくなります。ラッピングはすぐに外しましょう。

置き場所:まずは日陰の屋外で

関東だと、9月はまだ残暑が厳しい場合もあります。まずはベランダなどの屋外で、日陰になっている場所に置くのが最適。

10月頃になって涼しい日が続くようになれば、屋外の日当たりに移動しましょう。

水やり:水切れをおこさないよう注意

水やりは忘れずにしっかり!がリンドウのポイントです。水やりを忘れて乾かしてしまうと、下葉が黄色くなったり、株が弱ったりしてしまいます。

鉢の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり、が水やりの基本。

屋外の日陰に置いたものでも、9月なら毎日水やりが必要でしょう(置く場所によって乾きやすさが変わってきますので、様子を確認しながらペースをつかんでくださいね)。

肥料は?:緩効性肥料を置き肥

リンドウは比較的肥料を好みます。買ってきたら土の上に緩効性の肥料(置くタイプのもの)を置いてあげるとよいでしょう。

花が咲き進んできたら:花がら摘みをしよう

花が終わってくると、茶色くなってきます。茶色くなった花は茎から摘み取りましょう。

お花の「がく」のすぐ下の部分(茎についている場所)をハサミで切るか、枯れた花がらのみを指でつまんで引っ張るだけ。次々とつぼみが咲いてきますよ。

リンドウ、花が終わったらどうする?

リンドウは宿根草なので、上手に育てれば毎年花を咲かせてくれます。

ただし、山に生えている山野草なので、管理にはちょっとコツが必要。ワンシーズンだけの楽しみとして、9月~11月頃まで花を楽しんで終わりにするのでも良いと思います。

頑張って翌年以降も花を楽しみたい!場合の管理方法を見ていきましょう。

地植えはかなり難しい。鉢のまま管理がおすすめ

まず、関東以西の平地では、地植えはかなり難しめ。夏は暑さを避けて日陰で涼しく、それ以外の時期はたっぷり日を当てて…となると、いつでも移動できるよう、鉢のまま管理するのがベストです。

冬は地上部が枯れる

晩秋まで花を楽しんだあと、そのまま水やりを続けていても冬には地上部が枯れてきます。

氷点下にならない程度の屋外(ベランダや軒下)に置いてそのまま冬越しします。雪や霜には当てない方が良いでしょう。水やりは土が乾いたらたっぷり、を続けます。

春~初夏に新芽が出る

うまく冬越しができれば、5月頃には新芽が動き出します。肥料をやり、よく日に当てて育てましょう。

梅雨の時期は雨の当たらない軒下などに避難するとよいでしょう。

本格的な暑さが始まる前に、一回り大きな鉢に植え替えをします。赤玉土を中心とした、水はけのよい土を使いましょう。肥料も忘れずに。

夏は日陰に避難しよう

蒸し暑い夏はリンドウの大敵。暑さが始まったら日陰に避難させましょう。水切れもおこしやすい時期なので、しっかり水やりを。

9~10月に花が咲く

順調に育てば、9~10月頃に再び花を咲かせてくれます。苦労したぶん、嬉しさもひとしおですね…!

花鉢の【リンドウ】まとめ

花鉢のリンドウ、まとめです。

・8月後半~10月頃出回る秋の花鉢

・暑さは苦手なので、買う時期に注意

・買ってすぐ日なたに出さず、屋外の半日陰で様子見する

・水切れしやすいので、しっかり水やりを

・枯れた花がらをこまめに摘み、長く花を楽しもう

秋の訪れを告げるあざやかなブルーが美しいリンドウ。敬老の日や秋のギフトでいただくことも多い花鉢です。

翌年咲かせるのにはちょっとコツが必要ですが、うまくいけば喜びもひとしお。

秋ならではの季節感を感じるリンドウを、ぜひお迎えしてみてくださいね。

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