春先によくお花屋さんの店先に並ぶ花鉢のひとつ、オステオスペルマム。
マーガレットを少し大きくしたような花で、花色も豊富。とても育てやすく、毎年花を咲かせてくれる優秀な花鉢なのですが、覚えにくい名前のせいかちょっとマイナーな印象があります。
耐寒性もあるので「冬の管理が心配…」という方にもおすすめの花鉢。
色や咲き方にたくさん種類があり、現在もどんどん種類が増え続けています。今後も楽しみなお花です。
今回はそんなオステオスペルマムの育て方や管理方法をご紹介します。
オステオスペルマムとは?
分類:キク科 / オステオスペルマム属
原産地:南アフリカ
別名:アフリカンデージー
和名:アフリカキンセンカ
多く出回るのは春
開花時期は春の3~6月、秋の9~11月。園芸店やお花屋さんに多く出回るのは春が多いと思います。
花色は紫や薄紫・白・ピンクが多く、もともとは夜間や天気の悪い日は花を閉じる性質を持つお花です。
現在は様々な改良品種が出てきて、花が閉じにくい(もしくは閉じない)園芸品種や、今までになかった黄色やオレンジ色の花を咲かせる品種も誕生しました。
まっすぐでプレーンな形の花びらを持つ品種も素敵ですが、先が丸くなった「スプーン型」の花びらを持つ個性的な品種もあります。
オステオスペルマムの花言葉は?
花言葉は「元気」、「無邪気」、「変わらぬ愛」、「ほのかな喜び」など。
名前はギリシャ語で「骨」・「種子」を意味する単語から生まれた造語が由来しています。
オステオスペルマムを購入するときのポイント・選び方
ボリュームのある元気なものを選ぶ!
分枝やつぼみの数が多いこと、全体的にボリュームがあること、そして、葉が青々としているものを選ぶことがコツです。
花は次々と咲いてきますので、つぼみが多いものを選びましょう。
買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法
寒さに比較的強いため地植えにすることもできますが、雨や夏の暑さを避けたりするには「鉢植え」管理することをおすすめします。
2~3月頃に買ってきたと仮定して、管理方法を見てみましょう。
置き場所:お日様が大好き!原則は屋外の日当たりへ
日当たりのよい屋外に置きましょう。1~2月など冷え込む時期に買ってきた場合は、ベランダや軒下など、霜が降りない場所に置くか、夜間だけ室内に取り込むと安心です。
春~梅雨の前まで、次々と咲く花を長く楽しむことができます。
水やり:土の表面が乾いてから、たっぷりと
オステオスペルマムは比較的乾燥を好みます。土の表面が乾いたのを確認したら、鉢底から水が染み出るくらいにたっぷり水を与えましょう。
水やりに注意したいのは、夏と冬。夏と冬は生育スピードが緩慢になるので、水を与えすぎると根腐れを起こしやすくなります。しっかり乾いてから水やりをするようにしましょう。
肥料は?:春と秋
春と秋は生育期。定期的に肥料を与えましょう。置くタイプの固形肥料でもいいし、水に混ぜて与える液体肥料でもOK。液体肥料の場合は2週間に1回程度のペースで与えます。
肥料切れを起こすと花つきが悪くなる原因になります。
花がら摘みはこまめに。
咲き終わった花や枯れた葉はこまめに取り除きましょう。見た目が悪いばかりでなく、株が弱ったり病気の発生源にもなります。
特に3月から7月は病気が発生しやすい時期。ケアをきちんとおこなうことで次のつぼみが育ち、花いっぱいの姿を楽しめますよ。
オステオスペルマム、花が終わったらどうする?
オステオスペルマムは一度環境に馴染んでしまえば丈夫な植物です。少しずつ大株になり、毎年お花を楽しむことができます。
夏前に切り戻し・植え替えを
春の花を楽しんだら、梅雨・夏前に切り戻しをしましょう。
梅雨に入ったり気温が上がったりする前に、株を3分の1程度剪定します。この時に、枯れた葉も一緒に取り除いておきます。
買ってきた鉢のまま管理していた場合、このときに一回り大きな鉢に植え替えをするとよいです。根の成長も非常に旺盛です。2年に一度は植え替えをするようにしましょう。
夏は風通しのよい半日陰へ避難
高温多湿の夏はやや苦手です。風通しのよい半日陰で管理しましょう。西日が当たるような暑い場所はNGです。
秋になるとつぼみをつけ、また花を咲かせてくれます。
冬の寒さはマイナス5度まで
オステオスペルマムは比較的寒さに強い植物。マイナス5度くらいまでは屋外で大丈夫と言われています。
霜が降りるような場所は避け、よく日の当たる屋外で育てましょう。冬はやや水やりも控えめに。
剪定と植え替えをして、毎年少しずつ大株に!
年間通しての管理は上記のとおり。毎年少しずつ大きい鉢に植え替えていけば、大株になってたくさんの花を楽しめますよ。
よく似てる!オステオスペルマムとディモルフォセカの違いは?
オステオスペルマムによく似たお花に『ディモルフォセカ』があります。
どちらも同じようなサイズの花鉢として出回るので、何が違うの…?と不思議に思ってしまいますね。
じつはオステオスペルマムとディモルフォセカの区別は難しく、日本ではオステオスペルマムは多年草、ディモルフォセカは一・二年草とされています。
オステオスペルマムはピンク系の花が多く、ディモルフォセカは黄色やオレンジ系の色があります。…とはいえ、最近は交配種もあり、オレンジや黄色系のオステオスペルマムもあったりするので、ますます見分けが難しくなりますね。
花鉢の【オステオスペルマム】まとめ
花鉢のオステオスペルマムのまとめです。
・春先に出回ることの多い花鉢
・日当たりのいい屋外で、次々花を咲かせる
・剪定と植え替えは夏前に
・春と秋は定期的に肥料を
・春も秋も花が楽しめて、冬の寒さにも強い!丈夫で育てやすい花鉢
花が長い期間楽しめることに加えて、花びらのタイプも花色もバラエティー豊かなオステオスペルマム。
育てやすくたくさんの花が楽しめるので、初めて花鉢に挑戦する方にもおすすめです。春先のお店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。