夏のトロピカルな雰囲気をもつアンスリウム。切花でも鉢物でもお馴染みです。
夏のイメージのアンスリウムですが、夏以外の季節は、どんな風に育てたら良いのでしょうか?
花時期はもちろん、その後の管理方法もご紹介します。
アンスリウムとは?
アンスリウムの基本情報です。

分類:サトイモ科 アンスリウム属
原産地:熱帯アメリカ〜西インド諸島
和名 :大紅団扇(オオベニウチワ)
なんと言っても、他の花には見られない形が特徴的。
色をつけた大きな花弁のように見える部分は、本来のお花を保護する役割の「仏炎苞」と呼ばれる部分です。
本来の花は、真ん中から突き出した肉穂花序という軸のような部分に小さく咲いています。

お花屋さんで見かけるようになるのは、夏が本番を迎える前の5月下旬から9月の終わりごろまで。お中元や夏の贈りものにも、よく使われています。
品種は600種以上あるとされ、色もかなりバリエーションが豊富。一番なじみ深いのは、鮮やかな赤でしょうか。
他にも、上品なパープル、ウエディングブーケにも使われる白やグリーン、白〜ピンクや、
グリーン〜赤などのバイカラーもあります。
切花としては一年中出回り、メジャーな花のひとつです。
▶【切花図鑑】アンスリウム|花言葉・出回り時期・花もち・飾り方
アンスリウムを購入するときのポイント・選び方

花芽がついているか?
長く楽しむ為に、これから成長する花芽が付いているかを確認しましょう。株元に仏炎苞と同色の花芽が一つでもあればOK!
葉の状態はよいか?
つややかで、緑色の濃いものを選びます。変色したり、破れていないかもチェックしましょう。
花の中心、肉穂花序の色は?
花の中心部にあるツンと尖った部分「肉穂花序」に注目。咲き始めは黄色い色をしています。
これが咲き進むに連れ、黄色〜白〜緑と変化していきます。緑色になっているものは、花が終わりかけのサイン。仏炎苞も茶色く萎れてきたり、花首が折れてしまうこともあります。
買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法

アンスリウムは熱帯の植物。日本の冬を屋外で過ごすのは難しいので、鉢植えで管理しましょう。
置き場所は?
室内なら、カーテン越しの太陽光が入る場所へ。夏場なら戸外での管理も可能ですが、半日陰の場所で。
直射日光が当たると葉焼けをしてしまいます。室内でも屋外でも、アンスリウムの苦手な直射日光は避けましょう。
水やりは?
鉢への水やりはメリハリをつけて行いましょう。土がしっかり乾いたらたっぷりと、鉢底から流れ出るまで与えるのが基本。水やり後は、受け皿に水が溜まらないように確認を。
冬場はさらに乾かし気味に。土が乾いてから2.3日後に与えるくらいにしましょう。
逆に、空気中の湿度は高いのが好き。葉は高温多湿が好きなので、霧吹きでこまめに水やりをすると良いでしょう。乾燥しているとハダニなどがつきやすくなります。
肥料は必要?
即効性のある液体肥料は、根を痛める可能性があります。ゆっくりと成分を行き渡らせる、固形肥料がおすすめです。
終わった花は摘み取ろう
アンスリウムの花、終わりがわかりづらいのですが、肉穂花序が緑色や茶色になってきたら終わりのサインです。そうなったら、根元から切り取ってしまいましょう。
アンスリウム、お花が終わったらどうする?

環境がよければ次々花が咲く
アンスリウムの花は、環境が良ければ次々と咲いてきます。うまく咲かない~という場合は、
・明るさ
・肥料
・温度
をチェック。
直射日光は苦手ですが、あまり暗い場所に置くと花は咲きません。
また、肥料分は切れない方が花が咲きやすくなります。熱帯の植物なので、極端な寒さは苦手。室温15℃くらいまでをキープできるとよいですね。
しばらく花が咲かなくても、上記のことを気をつけていれば、春~夏頃になると花芽が付くことが多いです。
植え替えは?
根が増えすぎると傷みやすくなります。
2年を目安に植え替えをしましょう。ついでに株分けをすると、鉢の中の環境も良くなり、成長しやすくなります。
花鉢の【アンスリウム】まとめ
アンスリウムのまとめです。
・夏に出回る熱帯の植物
・トロピカルな雰囲気で、夏の贈りものにも人気
・水やりはやや乾燥気味に
・直射日光は避けて、室内の明るい場所に置く
・冬の寒さは苦手。室内の暖かい場所に
・2年以上楽しんだら、株分けも出来る!
ハート型の姿が可愛いアンスリウム。
丈夫で育てやすいので、お部屋のインテリアグリーンとしてもおすすめです。
カラフルでビビッドな夏を感じる贈りものとしても人気。株分けしたものをプレゼントするのも素敵ですね。
上手に管理して、是非来シーズンも楽しんでください!