クリスマス時期に、豪華な大輪の花として重宝される『アマリリス』。部屋の中で育てられる球根セットなども出回っており、切花でも園芸でも馴染み深い花のひとつです。
でも、本来アマリリスの開花時期は4月~6月(秋咲きの品種もあります)。それなのに、切花業界ではクリスマスを絡めた”冬の花”というイメージが強い、不思議な花です。
今回はそんな『アマリリス』についてご紹介します。
アマリリスってこんなお花!
アマリリスの基本情報です。
アマリリスの基本情報
学名:Hippeastrum
分類:ヒガンバナ科 / ヒッペアストルム属
英名:Amaryllis、Knight’s star lily
原産地:南米
出回り時期は9月~5月頃。特によく見かけるのは11月~2月。クリスマスに使われるイメージが強いです。国産品と輸入品があり、輸入はオランダやニュージーランド産。クリスマスに出回るのは輸入品です。
価格はやや高めで、1本800~1000円くらい。ただし、最近は様々な品種が出回っており、丈の短い種類などはもう少し安いものもあるようです。
葉はなく、太い茎の先端につぼみが3~4輪付いています。色は赤・白・ピンクなど。
アマリリスの切花の飾り方・日保ちについて。
アマリリスの切花、日持ちはする?
アマリリスの切花は、よく日持ちします。つぼみの状態で購入すれば、順番に花が咲いていくのが見られるでしょう。
ヒガンバナ科の仲間なので、花の咲き方はネリネやリコリスと同じ。先に咲いた花は徐々に傷んでいくので、色が悪くなってきたら摘み取りましょう。
アマリリスの飾り方・飾るときの注意など。
アマリリスの特徴は、太い茎。
この茎は、中が空洞になっています。花が咲き進んで頭が重くなると、茎も折れやすくなります。また、切り口から茎が裂けてきてしまうことも。
そのため、買ってきたアマリリスの茎には、セロテープで補強がしてあることも。
裂けるのが心配な場合、茎をカットしたら同じようにセロテープで補強しておくとよいでしょう。また、アレンジメントで吸水スポンジに挿す場合は、芯にワイヤーや他の丈夫な茎を差し込んでから使います。
花粉は散らばり花びらや周りを汚すので、早めに取り除くことをおすすめします。
つぼみを包んでいたがくのような部分は、花が咲き進むと汚くなってくるので、取り除きます。
アマリリスの花言葉は?
花言葉は、『輝くばかりの美しさ』『誇り』『自尊心』『内気』『おしゃべり』『虚栄心』 など。
いろいろな品種がある!アマリリス
アマリリスといえば、冒頭の写真に使ったような、深紅で丸みを帯びた花弁をもつイメージが強いのですが、花びらが細いもの・複色のものなど、品種は様々です。
参考:ハナスタ
アマリリスの豆知識いろいろ。
アマリリスの名前はギリシャ語で「輝かしい」意味
アマリリスはギリシャ語で「かがやかしい」という意味を語源としています。響きが良いため、ローマの詩人たちが牧歌(詩)で羊飼いの娘や恋人の名前によく使っていました。
ギリシャ神話でもアマリリスは羊飼いの娘として登場します。好きになった男性に思いを伝えるため矢で自らを傷つけ、滴った血からアマリリスの花が咲き、その花の美しさから片思いだった男性を振り向かせたというお話があります。
切花のアマリリス、まとめ。
アマリリス、まとめです。
・クリスマスのイメージが強いが、本来の花期は初夏。
・切花の出回り量が多いのは11月~2月。
・茎が太く、中が空洞なので、扱いに注意。
・名前の由来はギリシャ語で「輝かしい」を意味する言葉。
名前は比較的知られているし、園芸的にも知名度は高い花ですが、切花として飾ったことがある人は少ないのではないかと思います。太くてまっすぐな茎も美しいので、大きな花瓶があったら是非、すっと1本活けてみても素敵ですよ。
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