冬~春の花壇に欠かせない花のひとつ、パンジー。古くは三色すみれとも言われ、親しまれてきたお花です。
園芸やガーデニングのイメージがありますが、じつは「切花」のパンジーもあるのです。
今回は、春のいっときしか出回らない『切花のパンジー』をご紹介します。
パンジーってこんなお花!
パンジーの基本情報です。
パンジーの基本情報
学名:Viola
分類:スミレ科 / スミレ属
和名:三色菫 英名:Pansy
原産地:ヨーロッパ
出回り時期は12~3月頃。2~3月、春のお花が店頭に並ぶ季節に、ナチュラル系の花材が得意な花屋さんでは見かけることがあるでしょう。
価格は1本200円ほど。昔は紫や黄色が多かったですが、さまざまな品種改良がされて、アプリコット色や淡い黄色など、なんとも微妙なニュアンスのある色が魅力です。
園芸で使う苗ものでは、花が小型なものを「ビオラ」、大輪のものを「パンジー」と呼び分けていますが、最近は交雑品種もふえ、区別がつきにくくなっているようです。
切花で出回るのは、花が大型の「パンジー」。花びらにフリルがあるものなど、存在感のある品種が中心です。
パンジーの切花の飾り方・日保ちについて。
パンジーの切花、つぼみも咲いてくる!
切花用に生産されたパンジーは、茎が長く(30~40㎝もある!)、しっかりとしています。
よく見るとつぼみがひかえているものもあり、順に咲いてきます。
咲いていた花が少し傷み始めたら早めにカットしてあげることで、次のつぼみが咲きやすくなりますよ。
パンジーの飾り方・飾るときの注意など。
茎がやや柔らかいので、他の花と束ねるときなどは折れないように注意。グリーンや他の花をクッションにして使うといいでしょう。
パンジーの花言葉は?
花言葉は、『もの思い』『思い出』『考え』 など。
パンジーの語源はフランス語の「パンセ(思想)」から。そういえば、うつむいてなにか考えている人の顔のように見えますね。
花言葉も、まるでもの思いにふけるような花姿からついたものと思われます。
パンジーの豆知識いろいろ。
茎の長い「切花用」パンジー
花壇や苗のパンジーを見慣れていると、切花用のパンジーの茎の長さに驚きます。
それもそのはず、切花として出回るパンジーは「切花用」に特別に生産されたもの。次々と咲いてくる花をすべて摘み取って、株を大きく丈夫に育てるのだそうです。
切花パンジーの生産は1990年代から行われていたそうですが、特に注目されるようになったのは2010年代以降ではないでしょうか。
育種により色数や品種もふえ、長く丈夫な茎を育てる技術も向上しました。今はナチュラル系の花が人気ということもあり、魅力的な切花パンジーにより注目が集まっています。
切花のパンジー、まとめ。
パンジー、まとめです。
・12~3月頃に出回る、春の花
・園芸で使われることが多いが、最近は切花も人気
・切花用パンジーは茎が長く、丈夫に生産されている
・切花でもつぼみが咲いてくるので、傷んだ1番花は早めに摘み取る
パンジーやビオラといえばお手頃な値段で手に入る「春の苗もの」というイメージですが、切花用につくられたパンジーは大輪で存在感があり、見ればきっと印象が変わるはず。
華奢なように見えて2番花まで楽しめる、切花としても日持ちのよい花です。春のお花屋さんで見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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