10~12月頃にだけ出回る、キラキラ輝く宝石のような花『ダイヤモンドリリー』。
切花としてもだいぶ出回るようになり、知名度もアップしてきていますね。今回は、ダイヤモンドリリーを含む『ネリネ』をご紹介します。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)ってこんなお花!
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の基本情報です。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の基本情報
学名:Nerine
分類:ヒガンバナ科 / ヒメヒガンバナ(ネリネ)属
英名:nerine、diamond lily
原産地:南アフリカ
ネリネ(ダイヤモンドリリー)が多く出回るのは、10月~12月。切花としては、季節限定のお花です。
花弁がキラキラ輝く「ダイヤモンドリリー」は1本400~500円くらいでしょうか。もっと買いやすい値段のものもあるし、品種によって価格帯も幅があります。
色は白・ピンク・濃いピンク・赤系など。つぼみのまま出回るものと、しっかり開いてから出回るものがあります。
ネリネとダイヤモンドリリーの違いは?同じ花なの?
さて、ここまで『ネリネ(ダイヤモンドリリー)』とあいまいな記述をしてきましたが、そもそもネリネとダイヤモンドリリーは違うの?と疑問に思っている方も多いでしょう。
ざっくり言うと、ネリネという大きなグループがあり、その中の一部が「ダイヤモンドリリー」と呼ばれている、という理解でオッケーです。
もともと南アフリカに自生していたネリネの仲間ですが、Nerine sarniensis から改良されたのがダイヤモンドリリー(キラキラ輝くタイプ)、Nerine bowdenii などから改良されたのがネリネと呼ばれている、という違い。
↑ダイヤモンドリリーの花弁は、パールをまぶしたようにキラキラ輝く。
切花の世界では、
『花びらがキラキラしている種類のネリネ=ダイヤモンドリリー』
『そうでないネリネ=ネリネ』
という感じの認識。お花屋さんの表示の仕方も曖昧な場合も。
↑こっちは普通のネリネ。花びらが細く、キラキラがありません。
普通のネリネの方が値段も安く、出回り時期も長い傾向にあります。ダイヤモンドリリーの方が特別感がありますね。
ちなみに、9月頃から出回る「リコリス」と呼ばれるヒガンバナの仲間もあります。それもネリネによく似ていて大変ややこしいので、そのあたりは別記事にまとめました。
しっかり理解したい方はぜひ目を通してみてくださいね。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の切花の飾り方・日保ちについて。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の切花、日持ちはする?
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の切花、日持ちはとても良い花です。特に、しっかり育てられたダイヤモンドリリー(高級なやつ)は驚くほど長持ちします。
葉っぱがないので水が下がることも少なく、水あげもしやすいです。
花の付け根の皮みたいなものは取ってもいい?
つぼみが包まれていた皮が、こんなふうに花の付け根に残っています。枯れてきて汚くなるので、やさしく取り除いてあげましょう。
花粉は取った方がいいの?
切花を長く楽しむためには、花粉は取った方がよいです。熟した花粉は飛び散りますし、花びらも汚してしまいます。
↑まだ開いていない葯(花粉が入っている袋)と、花粉が飛び散った葯。色が変わるのがわかります。
ただ、全部の花粉を取ってしまうと、なんとなく間が抜けた印象になるなあ…とも。そのへんは美しさをどう愛でるか、というところなので、取るのも取らないのも自由。
ユリのように、お花屋さんに並べるときに花粉は絶対取る!という感じではなく、花粉はついたまま売られていることが多いと思います。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)の花言葉は?
花言葉は、『また逢う日を楽しみに』『華やかさ』『忍耐』『箱入り娘』 など。
ネリネの名前の由来は、ギリシャ神話の水の神「ネレーイス」から。
ネレーイスは、海底で歌を歌ったり糸をつむいだり、箱入り娘のような生活をしていたことから、『箱入り娘』の花言葉があるそうです。
切花のネリネ(ダイヤモンドリリー)、まとめ。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)、まとめです。
・10~12月限定で出回る、季節の花。
・ヒガンバナの仲間で、「ダイヤモンドリリー」はネリネの一種。
・日持ちが良く、最近切花でも注目されている花のひとつ。
園芸では昔から球根植物として育てられてきましたが、切花として安定的に出回るようになったのはここ最近。新しい品種や品質の良い切花がどんどんふえていて、注目のお花のひとつです。
晩秋のこの季節だけしか出会えないキラキラ宝石のような花。ぜひシーズン中に一度飾ってみてくださいね!
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