透明なグリーンの実が葉のすき間からキラキラと輝くフサスグリ。宝石のような実がたわわについた姿は、見ているだけで豊かな気持ちになります。出回り時期も初夏と限られますが、それだけに貴重な枝ものです。
透明感のある実が特徴の枝もの、フサスグリをご紹介します。
フサスグリってこんな枝もの
分類:スグリ科スグリ属(ユキノシタ科に分類される場合もあります)
原産地:ヨーロッパ
和名:酸塊(スグリ)
別名:レッドカラント(英名)
フサスグリは落葉低木で、4月から5月にかけて花が咲き、6月から7月にかけて実を収穫することができます。
フサスグリの実は酸味が強いので生食には向きませんが、ジャムやゼリー、果実酒などに使われます。フサスグリは鉢植えで観賞用に育てられたりもします。
和名の酸塊(スグリ)は、酸っぱい実というところからついたものです。
フサスグリの出回り時期、選び方
フサスグリの出回り時期は初夏
フサスグリの出回り時期は初夏です。5月中旬から7月初めにかけて。実の色は、時期によってグリーンからルビーのようなキラキラ輝く赤へと変わっていきます。
出回り始める5月頃はグリーンの実が多くなりますが、次第に色づいた赤い実が混じるようになっていきます。
枝ものとしてのフサスグリは、70~80センチのものが300円から500円くらいでしょうか。
葉や実の状態を確認して選ぶ
選ぶときは、実がしっかりとついているものを。フサスグリは明るい緑色の葉も美しいので、ふさふさと葉が茂っているものがいいでしょう。
フサスグリの飾り方、日もち
葉と実を生かしたアレンジに
フサスグリだけ花びんに生けても見ごたえがあります。ピッチャーなどに入れても素敵ですね。アレンジメントにするなら、バラなど初夏に咲くお花と合わせても季節感があっていいと思います。
葉と実の両方を楽しむことができます。実が垂れ下がるので、高さのあるアレンジにも向きます。
フサスグリは主となる枝に柔らかくて短い茎がついており、その茎に実がついています。短くカットしてアレンジに使う場合は、主軸の枝をカットします。
水揚げ、日もち
水揚げは、枝に切り込みを入れて。枝の周囲を削ぐと水揚げがよくなります。水に浸かる部分は、葉は取り除いておきましょう。
飾っているうちに黄色くなった葉は取り除き、こまめに水を替えてやれば、2週間くらいは日もちします。暑くなってくると、フサスグリのような枝ものは便利ですよ。
フサスグリの花言葉
スグリ全般の花言葉は「珍しさ」「目新しい」「新しい経験」「期待感」「予想(を裏切る)」「あなたの不機嫌が私を苦しめる」「あなたを喜ばせる」などいろいろあります。
「幸せの訪れ」「真の幸福」という花言葉も見かけました。
「珍しさ」は、透き通るような美しい実からついた花言葉。「期待感」も、やはり果実の美しさから期待が高まるという意味でついたもののようです。
「あなたの不機嫌が私を苦しめる」は、セイヨウスグリの枝にトゲがあり触ると痛いことから。逆に「あなたを喜ばせる」は、トゲにもかかわらず摘まれた果実はジャムや果実酒などの楽しみがあるということからついたようです。フサスグリにはトゲはありません。
よい意味の花言葉と悪い意味の花言葉と両方ありますので、花言葉を使って送るときは注意が必要かもしれませんね。
フサスグリのまとめ
フサスグリのまとめです。
・フサスグリは宝石のような実が特徴の枝もの
・初夏に出回り、実はグリーンから赤へと色が変わっていく
・房になってつく実や葉を生かしてアレンジメントに使える
フサスグリは、実が輝いて美しい枝ものです。
出回り時期が限られますが、ぜひ飾って楽しんでください。