秋の七草にも数えられている「オミナエシ」。
シーズンになると、お花屋さんでも買いやすい切花のひとつです。日本では古くから愛されており、万葉集や源氏物語にも度々登場するほど。
そんなオミナエシを詳しく見ていきましょう。
オミナエシってこんなお花!
オミナエシの基本情報です。
オミナエシの基本情報
分類:スイカズラ科 / オミナエシ属
和名:女郎花、粟花 英名:Yellow patrinia、Scabious patrinia
原産地:シベリア~東アジア
市場に出回るのは、7月~10月半ばころでしょうか。秋の花、と言いつつ意外とスタートは早く、7月のお盆・8月のお盆ともによく使われています。
ボリュームにもよりますが、お値段は1本200~300円くらいのお手頃価格。
枝分かれで分けやすい形は、お供花や墓参り花に最適。もちろん、秋の花と合わせて活けても素敵です。
オミナエシの切花の飾り方・日保ちについて。
オミナエシの切花、日持ちはする?
花だけでなく花茎も黄色いので、全体が黄色く見えるオミナエシ。1本入れるだけでお供え花もぱっとはなやかになります。
花もちは決して悪くないのですが、花がポロポロ散るのが難点。
オミナエシの飾り方・飾るときの注意など。
枝ぶりを活かして大きく活けるもよし、切り分けて小さく使うもよし。
葉っぱは傷むと黒ずんで目立ちますので、傷んできたらむしってしまいましょう。
独特の「ニオイ」に注意。
もうひとつ、特筆すべきは独特の「ニオイ」。
オミナエシの花には、独特の匂いがあります。くさいわけじゃないけど、いい匂いというわけでもない…甘いような、ムッとした匂い。
お花屋さんならわかるよね。大量にオミナエシが入荷したときの、あのニオイ。
1本飾るくらいなら問題ないと思いますが、大量にあったりすると室内では苦しいかも。香りが苦手な人や、お見舞いなどのシチュエーションでは気をつけた方がよいかもしれません。
オミナエシの花言葉は?
花言葉は、『忍耐』『永久』『美人』『親切』『はかない恋』 など。
品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。
秋の花と飾ろう
相性がよいのは、やはり秋の花です。同じ時期に出回る「リンドウ」「ワレモコウ」などとは相性抜群。
特に品種がたくさんあったり、類似品目があったりするわけではないオミナエシ。
シンプルに秋の花に合わせて飾るのがおすすめです。
オミナエシの豆知識いろいろ。
漢方でも使われます
生薬名は”敗醤根”。根を掘って嗅ぐと醤油が腐ったようなニオイがするから付いた名前だそう。なんだかひどい気もしますが、香りが強い植物だってことですね…。
解熱、消炎、浄血、解毒、排膿作用があり、腹痛や下痢、子宮出血などに使われるそう。
切花のオミナエシ、まとめ。
オミナエシ、まとめです。
・「秋の七草」のひとつ。夏~秋に活躍します!
・黄色い花はポロポロ散るのがちょっと難点。
・独特のニオイにも注意。
・万葉集や源氏物語にもよく登場し、漢方としても使われている、日本人には古くから馴染みのある花。
主役級の花ではないですが、ぱっと色味を明るくしてくれる秋の花です。ぜひどうぞ。
参考サイト
源氏物語に出てくる草本をまとめたサイト。オミナエシのページもあります。なかなか読み応えあり。
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