白い小さな花を穂が垂れるように咲かせる涼しげな枝もの、ヒメリョウブ。
最近は母の日のアレンジや花束でも多く見かけるようになりました。初夏の花と相性がよく、しなやかで扱いやすいのでアレンジにも重宝。
「リョウブ」と表記されることもありますが、多くは「姫リョウブ(ヒメリョウブ)」という植物で、「ホンリョウブ」とは別のものです。
今回は、枝ものとしてよく使われる「ヒメリョウブ」をご紹介します。
ヒメリョウブってこんな枝もの
ヒメリョウブの基本情報です。

分類:ユキノシタ科ズイナ属
原産地:北アメリカ
別名:コバノズイナ、アメリカズイナ
「コバノズイナ」(小葉の髄菜)という名前は、ズイナより葉が小さいことからついたそうです。「髄菜」には、「瑞菜」など別の表記もあります。
ヒメリョウブとは別に、ホンリョウブという植物もある
ホンリョウブは、
分類:リョウブ科リョウブ属
原産地:日本
和名:令法(リョウブ)、ハタツモリ
ヒメリョウブとは分類から違う植物です。
ヒメリョウブの花穂の形がホンリョウブに似ていることから「リョウブ」と呼ばれるようになったそうですが、ホンリョウブは落葉高木でヒメリョウブのほうは落葉低木。ヒメリョウブは枝もホンリョウブよりやわらかく、葉も細かくなります。
ホンリョウブの枝物は新芽時期に出回ることもありますが、ヒメリョウブとは全く別物(→参考)。
おそらく出回る量としても、お花屋さんで初夏に見かけるヒメリョウブの方が目にすることは多いと思います。
ヒメリョウブの出回り時期、選び方

ヒメリョウブは4月末~6月にかけて白い花穂のものが出回ります。
60~100センチの枝で200~500円くらい。比較的買いやすい値段なのも嬉しい枝ものです。

枝ぶりのよいものを選びましょう。葉や枝がうっすら赤みを帯びたものもあり、みずみずしい姿が印象的です。紅葉の時期も出回ることがあります。
ヒメリョウブの飾り方、日もち
ヒメリョウブは枝がやわらかく、ためもきくのでアレンジに大変使いやすいです。使う時は、細い枝は水切り、太めの枝は割りを入れるとよいでしょう。

日もちは5~7日くらいでしょうか。
リョウブだけで花びんにさしても素敵ですが、初夏のお花と合わせてアレンジに入れると、動きのある雰囲気になります。ゆるやかな曲線を生かして使いましょう。
リョウブは葉も明るいグリーンで涼しげ。合わせるお花の色を白・グリーンにすると、さわやかな感じが出ます。
リョウブの花言葉

リョウブの花言葉は『あふれる思い』『リラックス』。
贈り物にも使えそうな花言葉ですね。
リョウブのまとめ
リョウブのまとめです。
・「リョウブ」としてお花屋さんに出回るのは「ヒメリョウブ」という植物
・4月末~6月に出回る、白い小さな花を咲かせる涼しげな枝もの
・アレンジにもしなやかな枝ぶりを生かして使うとよい
リョウブはとても使いやすい枝ものです。季節が限られるので、見かけたらぜひ手に入れて飾ってみてくださいね。
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