夏から秋にかけて、花壇の花としても活躍する『センニチコウ』。漢字で書くと「千日紅」のとおり、色が長くもつイメージのお花です。
切花で出回るセンニチコウは、花壇のセンニチコウとは種類の違うものもあります。2種類のセンニチコウの違いについてもおさらいしておきましょう。
今回は、『センニチコウ』のご紹介です。
センニチコウってこんなお花!
センニチコウの基本情報です。

センニチコウの基本情報
学名:Gomphrena
分類:ヒユ科 / ゴンフレナ(センニチコウ)属
和名:千日紅 英名:Globe amaranth
原産地:熱帯地方
ドライフラワーになることでも人気のセンニチコウ。1本200~300円ほどで販売されています。
後述しますが、1本に1輪花がついているタイプと、スプレー咲きタイプのものがあり、種類が違うので出回り時期も違います。
赤・濃いピンク・ピンク・白などの色があります。
センニチコウの切花の飾り方・日保ちについて。
センニチコウの切花、日持ちはする?

センニチコウは漢字で「千日紅」と書くくらい、長持ちする花のイメージが強いと思います。
確かに長持ちするのですが、切花としてきれいに飾れる時期が長いか?と言われると普通かもしれません。
まず、センニチコウの花はどこかというと、真ん中に小さく黄色く見える部分。

私たちが花と思っているピンクや赤の部分は「苞(ほう)」で、長持ちするのはこの「苞」の部分です。この仕組みは、ドライフラワーでお馴染みのスターチスと同じですね。
ドライにしても、苞の部分の色は退化することなく、長く楽しめます。まさに千日紅。

ただし、切花として花瓶に生けて飾っていると、水あげは決して良くはないのです。小さなつぼみは水が上がらずくたっとなりやすいし、葉っぱも萎れてきやすいです。
千日紅は長持ちする花!というのは、「ドライにしたときに色がずっと残る」という意味と思っておくと良いかもしれません。
センニチコウの飾り方・飾るときの注意など。

たくさん葉っぱがついているものは、ある程度取り除いた方が水があがりやすくなります。
茎はななめにカットして活けます。お花屋さんでは「湯あげ」をしたりします。
自宅で飾っていてくたっとしてきてしまった場合は、もう一度水の中で茎をカットする「水切り」をしてみてください。また、丈を短めにして活けなおすのもおすすめです。

ドライフラワーにする場合は、きれいなうちに逆さまに吊るして干しましょう。活けたままだと花首が曲がってしまいます。
センニチコウの花言葉は?

花言葉は、『変わらぬ愛』『永遠の恋』『不死』 など。
「色が変わらず、長くもつ」ことからイメージされる、ロマンチックな花言葉がついていますね。
切花の「センニチコウ」には大きく分けて2種類ある
1本に1輪だけ花がついているセンニチコウ

1本に1輪だけお花のついているセンニチコウです。写真は真っ赤な「ストロベリーフィールド」という品種。人気があって、センニチコウといえばこれを思い浮かべる方も多いかもしれません。

これらのタイプはセンニチコウの中で「キバナセンニチコウ (Gomphrena haageana)=ハーゲアナ種」といわれる種類のもの。
花が大きめで、育てると背が高くなるため、切花用の品種として使われています。出回りが多いのは春と秋ですが、一年中出回っています。
代表的な品種
・ストロベリーフィールド
・クイズカーマイン
・シスター
など
枝分かれしてたくさん花がついているセンニチコウ

1本に枝分かれしてたくさん花が付いているタイプ。こちらは花壇苗などで使われているのと同じ種類で、「センニチコウ(Gomphrena globosa)=グロボーサ種」といいます。

こちらは主に、夏~秋に出回ります。↑写真の濃いピンク「ローズネオン」や薄いピンク・白がほとんどです。
代表的な品種
・ローズネオン
・オードリー
など
第3のセンニチコウ!?
いままでは「ハーゲアナ種」と「グロボーサ種」だけ覚えていればよかったのですが、最近こんなセンニチコウを見つけました。

なんだかトゲトゲで、いままでのセンニチコウと雰囲気が違う!
品種名は”ファイヤーワークス”。名前のとおり、花火のようなセンニチコウです。
これは、Gomphrena.pulchella=プルケラ種 という種類だそう。園芸でも、切花でも最近見かけるようになった品種です。
切花のセンニチコウ、まとめ。
センニチコウ、まとめです。
・切花として出回るセンニチコウには「ハーゲアナ種」と「グロボーサ種」がある
・ハーゲアナ種の代表は”ストロベリーフィールド”。1本に1輪花がついている。
・グロボーサ種の代表は”ローズネオン”。1本にたくさん花が付いている。出回りは夏~秋。
・ドライフラワーにしても、長く色・形が残って楽しめる。
最近のドライフラワー人気で、より注目されることの多くなったセンニチコウ。種類の違いを知って、より深く楽しみたいですね。
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