日本を代表する花といえば、キク。天皇家の紋章も菊ですし、古くから日本人に慕われている花の一つです。
葬儀やお供えにも使われるため、キクは切花の中では流通量トップです。
最近では、「葬儀・お供え」だけじゃない、カラフルで綺麗なキクもたくさん出回るようになりました。
今回はそんな「キク」にスポットライトを当ててみます。
キクってこんなお花!
キクの基本情報です。
キクの基本情報
学名:Chrysanthemum morifolium
分類:キク科 / キク属
和名:菊 英名:mum(マム)
原産地:中国
切花としては、1年中出回っているキク。品種にもよりますが、1本150円~500円程度で購入できます。
1年中出回ってはいますが、旬の季節は秋。切花でも、秋のキクは種類豊富で色のノリもよくなります。9月9日には”菊の節句”ともいわれる「重陽の節句」もありますね。
キクの種類をざっくり分けると、「和菊 ⇔ 洋菊」「スタンダード ⇔ スプレー」でジャンル分けできます。
一般的な一輪咲きタイプの菊は『輪菊』
一般的なスプレー咲きタイプの小さい菊は『小菊』
洋風の一輪咲きタイプの菊は『ディスバッドマム』や『マム』
洋風のスプレー咲きタイプの菊は『スプレーマム』
最近特にアツイのは洋風のキク(マムと呼びます)。様々な品種が登場しています。
キクの切花の飾り方・日保ちについて。
キクの切花、日持ちはする?
キクの切花は、「とても日持ちします!!」。
もちがよいのが最大の魅力。極端に暑くない時期に室内に飾るのなら、2~3週間は平気でもちます。
暑い時期の墓地でもお供えに使えるのは「キク」だからこそ。葉っぱが先に傷んできても、花はキレイな状態だったりもします。
キクの飾り方・飾るときの注意など。
キクを活けるときは、水につく部分の葉をキレイに取りましょう。脇芽のようについている小さい葉っぱも、付いたままだと水の中で腐り、水を汚す原因になります。
茎はハサミで切るより、手で折るのがオススメ。水あげがよくなります。
ボキっと折って、繊維が出る感じにします。
非常に丈夫で手がかからない切花です。水を定期的に替えて、その都度茎を手折りすれば、さらに長持ちします。
キクの花言葉は?
花言葉は、『高貴』『高尚』『高潔』『逆境において快活』 など。
天皇家の紋章になっているだけあって、高尚な花言葉がついていますね。
キクの種類の違いについて。
和菊と洋菊(マム)との違い
先ほど少しふれた、和菊と洋菊についてもう少し説明しておきます。
キクは中国が原産の花。日本には奈良時代に渡来したと言われています。その後長い年月をかけ、日本で改良されてきたのが和菊。
切花で言うと、「輪菊」「小菊」がそれに当たります。
↑葬儀やお供えでお馴染みのコレが「輪菊」。白、黄色、赤(えんじ色)などがあります。
↑こちらが「小菊」。お供え束に入っているのを見たことがありますね。こちらも白、黄色、赤などがあります。
それに対して洋菊は、原産地である中国から渡米・渡欧し、欧米で改良されてから、日本に輸入されたキクたちのこと。
切花では、ピンポンマムや大輪のクラシックマム、スプレーマムなどがそれに当たります。
↑まんまるで人気のピンポンマム。
↑色とりどりのスプレーマム。
和菊の方が花もちは良いですが、洋菊は種類が豊富。今でも新品種が続々と作られています。
ちなみに切花の世界では、和菊のことは「キク」、洋菊のことは「マム」と呼ぶことになっています(いるはず)。
キクの豆知識いろいろ。
産地ナンバーワンは「愛知県」。
切花キクの出荷量ランキングは
1位 愛知県
2位 沖縄県
愛知県は全体の30%ほどのシェアを誇る、キクの最大産地です。
キクは日が短くなると花芽をつける短日植物なので、周年出荷するために、照明をコントロールした「電照栽培」で育てられています。
電照栽培については、こちらの→知多半島の紹介動画がわかりやすいと思います。
切花のキク、まとめ。
キク、まとめです。
・キクは日本を代表する花。皇室の紋章でもある!
・日持ちは抜群!活けるときは茎を手折りしよう。
・和菊と洋菊(マム)どちらもルーツは中国。欧米で改良されたものが「洋菊」
・葬儀やお供えだけじゃもったいない!ギフトや家庭用にもおすすめ。
葬儀やお供えのイメージが強いキクですが、洋風のマムを中心に、色とりどり美しい品種がどんどん出ています。
こんなにお手入れが簡単で日持ちもする花はそうそうありません。ぜひ、ギフトや自宅で楽しんでみてくださいね。