切花図鑑

【切花図鑑】フジバカマ|花言葉・出回り時期・花もち・飾り方

オミナエシに続き、秋の七草に数えられている「フジバカマ」。


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こちらも秋になるとお花屋さんで切花が手軽に手に入りますが、自生している野生種は絶滅危惧種に認定されているほどレアなしろもの。

派手さはありませんが、ピンクのつぼみも、咲くとふわふわと白い花になるところも、野趣あふれた日本の秋らしく素敵なお花です。

今回はそんな「フジバカマ」を見ていきましょう。

フジバカマってこんなお花!

フジバカマの基本情報です。

フジバカマの基本情報

学名:Eupatorium japonicum
分類:キク科 / ヒヨドリバナ属
和名:藤袴、アララギ、香草、蘭草  英名:Thoroughwort
原産地:東アジア

出回り時期は7月~11月頃まで。お店で買いやすいのは8月~10月頃でしょうか。

1本200~300円ほどでそれほど高くもなく、季節感を感じられる秋の花のひとつです。

売っているのはピンク色のツブツブ(つぼみ)の状態か、少しほころび始めて白い花が咲いている感じのものでしょう。上手に楽しめば白いお花が次々と咲いてきます。

(が、ピンクのつぼみの状態もかわいいので、このまま終わっちゃっても「まあいいか」と思ったりします)

 

 


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フジバカマの切花の飾り方・日保ちについて。

フジバカマの切花、日持ちはする?

小さなつぼみや脇枝が多いので、水がやや下がりやすい花材です。(水あげが悪くて萎れやすいということ)

しっかり水切り(水の中で茎を切る)をしたり、こまめに茎を切り直してあげると長持ちします。

茎の長さも長く活けるより、小さく切った方が水あがりは良いかもしれません。

 

フジバカマの飾り方・飾るときの注意など。

 

先程も書いたとおり、やや水がさがりやすい傾向にあります。こまめに切り戻したり、徐々に短く活けたり、様子をみながらお手入れしましょう。

風が当たる場所に飾ると水も下がりやすいので注意。(うっかりエアコンの風が当たる場所に置いて1日でしゅんと萎れてしまいました)

花が終わっても目立って散ることはなく、オミナエシやワレモコウに比べて片付けは楽。

 

フジバカマの花言葉は?

花言葉は、『ためらい』『やさしい思い出』『遅れ』『躊躇』 など

『ためらい』や『躊躇』などは、小花がゆっくり咲いていくところから付いた花言葉なのだとか。

 

品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。

秋の花と合わせよう

リンドウ、ワレモコウといった秋の花との相性は抜群です。シンプルに秋の花と合わせるのがおすすめ。

野草らしい風情があるので、草花っぽいお花と合わせるのも良いですね。

 

 

フジバカマの豆知識いろいろ。

桜餅の香りがする?

フジバカマの葉には「クマリン」という香り成分があり、これは桜餅の葉の香りなのだとか。古く中国では、フジバカマの葉は芳香剤として利用されていました。

『論語』に「蘭」と表記されている花はフジバカマのことだと言われています。(その後、ラン科の蘭と区別するため「蘭草」と言うようになりました)

日本でも、「香草」という別名があるので、『フジバカマ=香りを楽しむ花』という認識がメジャーだったのかもしれません。

『源氏物語』の「匂宮(におうのみや)」では、体や衣服の香りの表現としてフジバカマが用いられているそうです。

 

桜餅の香り(クマリン)は、少し生乾きになった葉っぱから香ります。確かに、しおれて処分する直前に、フジバカマの独特の香りってあるような気がしますね(桜餅かどうかは…?今度くんくん確認してみます)

ドライにしながら、その香りを体感してみてはいかがでしょうか。

切花のフジバカマ、まとめ。

フジバカマ、まとめです。

・秋の七草にも入っている、古くから日本に自生する秋の花。

・野生のフジバカマは激減していて、絶滅危惧種に指定されている。

・ちょっと水が下がりやすいので、こまめに切り戻しをしよう。

・葉っぱにはクマリンという桜餅の香りの成分がある。

 

知ればなかなか風情のあるフジバカマ。シーズン中にぜひ一度、(香りとともに)試してみてくださいね。

参考サイト

大田花き品質カイゼン室「フジバカマ」日持ち実験

つぼみがきちんと咲くかどうかの検証実験。切花栄養剤が有効なんですね。

 

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