春の早い時期に、淡い黄色の小花を枝いっぱいにつけるアオモジ。枝ものとしては、つぼみであるグリーンの小さなつぶつぶがたくさんついた状態で出回ります。
今回は、春らしい枝もの、アオモジをご紹介します。
春の枝もの、アオモジ
アオモジの基本情報です。
・分類:クスノキ科ハマビワ属
・原産地:日本
・和名:青文字(アオモジ)
・別名:ショウガノキ
アオモジは山地に自生し、庭木としても植えられますが、開花時期は3月から4月。淡い黄色い小花が枝に鈴なりに咲きます。10月から11月には果実が実ります。
お花屋さんにはグリーンの小さなつぶつぶがついた状態で出回りますが、この小さなつぶつぶがつぼみで、このつぼみがはじけるように開いて花が咲きます。アオモジの花は淡い黄色ですが、ひとつのつぼみの中に複数の花が咲きます。
レモンのような柑橘系の香りもよく、果実を原料として精油も作られます。枝は和菓子についてくる高級爪楊枝にも利用されます。
アオモジの出回り時期、選び方
出回り時期は春
アオモジが出回るのは12月から5月頃。お花屋さんに多く出回るのは年末から2月にかけてです。お正月飾りにも使われます。
グリーンの小さな実のようなつぶつぶが枝一面についた状態で出回りますが、これはアオモジのつぼみです。春先にかけて、徐々に花が咲いたものが出回るようになります。
1~1.5mの枝が300円から500円くらいです。
枝ぶり、つぼみのつき具合を見て選ぶ
選ぶ時は枝の広がり具合をよく見て。使い道を考え、用途に合ったバランスのいいものにしましょう。青いつぼみやお花が枝にたくさんついているものを。
アオモジの飾り方、日もち
生け花やアレンジメントに
アオモジは生け花でもよく使われますし、お正月花材としても利用されます。アレンジメントでも、春の枝ものとして、すがすがしくかわいらしい雰囲気を出してくれます。
飾る時は、アオモジだけ花びんに入れてもかわいらしいのですが、春のお花と合わせるとぐっと明るく春らしくなります。アオモジのグリーンを生かした色合わせを。白のお花と合わせるとすがすがしい雰囲気になります。
短く切って、丸いつぼみを実もののように使って楽しむこともできます。
アオモジの水揚げ、日もち
水揚げは、細い枝は水切りを。太い場合は一文字か十文字に割りを入れましょう。
日もちは2週間くらいです。長もちするので、うまくするとつぼみから開花まで楽しめるかもしれません。
アオモジの花言葉
アオモジの花言葉は「友人が多い」です。これは、ひとつの枝に花がたくさん鈴なりにつくことからついたそうです。
アオモジとクロモジとのちがい
アオモジと似た植物にクロモジがあります。クロモジはクスノキ科クロモジ属。
クロモジは樹皮が灰褐色で枝に黒い斑点があります。アオモジもクロモジも香りがよく、枝は和菓子の高級爪楊枝などに使われます。
アオモジという名前は、クロモジに対して枝が緑色であることからついたのだそう。
アオモジのまとめ
アオモジのまとめです。
・アオモジは山地で見られる落葉小高木
・春の枝ものとして、小さな丸いつぼみがついた状態で出回る
・アオモジの枝や花、実はさわやかな香りがする
・生け花やアレンジ、お正月花材に利用される
グリーンのつぼみがなんともかわいらしいアオモジ。季節になるとお花屋さんで見かけることも多く、手に取りやすい枝物のひとつです。
見つけたらぜひ手に入れて、春らしさを楽しんでくださいね。