5枚の萼(がく)と筒状の花、がくの付け根にある「距(きょ)」と呼ばれる突起から成り立つユニークなお花が特徴。
茎が細く繊細な印象に見えますが、実はとても丈夫でこぼれ種でもどんどん増える植物!単植でも、寄せ植えにしても楽しめるのもいいところ。
初心者でも管理が簡単なセイヨウオダマキの育て方・管理方法についてご紹介します。
セイヨウオダマキとは?
セイヨウオダマキの基本情報です。
分類:キンポウゲ科オダマキ属
原産地:北米、ユーラシア(ヨーロッパ)
別名:アキレギア、アクイレギア
「オダマキ」という名前は麻糸を巻くために使った苧環(オダマキ)に花の形が似ていることに由来するそう。
ヨーロッパ原産のアクイレギア・ブルガリスと大きな花を咲かせる北アメリカ原産の品種を交配して誕生した品種が現在では「セイヨウオダマキ」と呼ばれています。
オダマキは日本原産の品種、ヨーロッパ原産の品種に大きく分けられます。
大きな違いは、花色の種類と草丈の高さ。
日本原産のものは白や紫の花色に20~30cmほどの草丈であるのに比べて、セイヨウオダマキは赤やピンク、白、黄色など花色が豊富で、草丈も70cm程の高さまで成長します。
お花屋さんに花鉢が出回るのは2~5月頃。花色はもちろん、花の形も豊富!
上を向いて咲く花もあればうつむき加減に咲く花もありますし、星形のような花も有れば、ダリアに似た八重咲きの花もあります。どれも可愛いお花ばかりなので、きっと迷ってしまうはず。
まるでクローバーのように、長い軸から小さな葉が3枚伸びる葉の形は三出複葉(さんしゅつふくよう)と呼ばれています。なんだかレースの模様のようにも見えませんか!?
セイヨウオダマキの花言葉は?
全体の花言葉としては「愚か」「勝利」等。
ただ、紫は「勝利への決意」、白は「気がかり」など花の色によっても大きく分かれるので、贈り物として選ぶ際は一度調べることが正解かもしれませんね!
セイヨウオダマキを購入するときのポイント・選び方
株元・下葉をよく確認しましょう
株元がぐらぐらせず、下葉が黄色くなっていないことを確認しましょう。蕾がたくさんついているものを探すのもお花を長く楽しむポイントです。
買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法
置き場所:春・秋はよく日の当たる場所で。
お花が見られるのは5月~6月。基本的には日光のよく当たる場所で管理します。
春と秋はよく日の当たる場所で管理し、夏は直射日光と西日が当たらないように注意して、風通しのいい半日陰となる場所で管理します。
水やり:過湿は避けて
セイヨウオダマキは高温多湿の環境が苦手。夏は特に根腐れに注意が必要です。
水やりの際は、土の表面が白っぽくなって完全に乾燥していることをチェック!乾燥していることが確認できたら、たっぷりとお水をあげてくださいね。
肥料は?:開花中は液肥を定期的に
開花中は液肥を7日~10日に1回程度与え、花が終わった後にもお礼肥を与えます。
セイヨウオダマキ、花が終わったらどうする?
セイヨウオダマキは多年草。夏を上手に乗り越えられれば来年もまたお花を楽しめます。
全体が咲き終ったら、花茎を株元で切り戻します。株元の葉は切らずに残しておきましょう。
冬越しは屋外でも大丈夫
直射日光に高温多湿…セイヨウオダマキの苦手なものが多い夏には管理に注意が必要です。西日が当たらないように注意して、ベストな環境「風通しのいい半日陰」を整えてあげましょう。
冬は地上部が枯れてしまいますが、寒さには強い性質なので冬越しは屋外でも大丈夫。土が凍ることがなければ防寒対策も必要なし。
植え替えは春か秋
毎年3月、もしくは10月に植え替えを行います。水はけ・保水性のよい土であれば特に問題なし!
市販の草花用培養土でもよく育ちます。また、植え替えの際は根を傷つけないように優しく扱いましょう!
花鉢の【セイヨウオダマキ】まとめ
セイヨウオダマキのまとめです。
・高温多湿が苦手な植物。風通しと過湿に注意!
・種を取らない場合はこまめに花がら摘みを。
・耐寒性があるので冬越しは屋外でも可能。
育てやすくて、花色・花の形も楽しみ方も豊富…初心者でも嬉しいことがいっぱいのセイヨウオダマキ。
お花によって与える印象も様々です。「華やかな感じがいいな!」という方、「ふんわりと柔らかい感じが好き!」という方…どんな方にも愛されるお花なのではないでしょうか。
華奢で涼しげな雰囲気も初夏にぴったり!是非1鉢、お庭にいかがですか?