シャープな花びらと葉が涼しげで印象的!華奢で小さな星形の花を咲かせる『イソトマ』。
お花屋さんで見られるのは主に5~7月。春になると温室で栽培された花鉢が出回り、母の日の寄せ鉢などにも活躍します。
特徴は開花が長いこと。基本は5月~7月の初夏から夏にかけての開花ですが、7月下旬に切り戻した場合には9月中旬~10月中旬の間、鉢からあふれでるような花姿をまた楽しむことができますよ。
今回は「初夏に鉢を購入した」という設定で、育て方や管理方法をご紹介します。
イソトマとは?
イソトマの基本情報です。

分類:キキョウ科ローレンティア属
原産地:オーストラリア
別名:ローレンティア
気温が上がり始める時期に咲くお花ということや、原産が乾燥した温暖な気候のオーストラリアのため、「暑さは平気なのでは?」と思われがちですが、寒さだけでなく、暑さにも弱い性質のお花です。
本来は多年草ですが、日本の気候では一年草として扱われます。
花色は紫・青がメジャーですが、白やピンクのお花を咲かせる品種もあります。
イソトマの花言葉は?

イソトマの花言葉は「優しい知らせ」「強烈な誘惑」「心を開く」「猛毒」など。
「可愛いお花なのにどうして!?」と思いますよね…。アルカロイド系統のイソトミンという毒をもっていることが「猛毒」の由来になったと言われています。
イソトマを購入するときのポイント・選び方
葉がきれいなものを選びましょう

花や葉に斑点がみられるものは病気にかかっている可能性があります。また、株がぐらつかずしっかりと根が張っているものを選びましょう。
買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法
置き場所:屋外の日当たりと風通しのいい場所

イソトマは日光をたっぷり当てて育てるお花。基本は屋外の日当たりの良い場所に置きましょう。
ただし、買ってきてすぐに強い日差しを当てるのはNG。半日陰のベランダくらいの場所に置いて、少しずつ慣らしてくださいね。
特に真夏は、西日の当たらない場所を選びましょう。
また、蒸れに弱いので風通しがよい場所を選びます。梅雨の時期には軒下など雨の当たらない場所に避難させるとよいでしょう。
基本は一年草として初夏~秋まで楽しめればOKだと思いますが、冬越しさせる場合は室内に取り込み、明るい窓辺で管理します。
水やり:過湿は苦手
水やりの基本は「鉢土がよく乾いたら、鉢の底からあふれるまでたっぷりと」。
ただし、イソトマは過湿が苦手。土の過湿は根腐れの他、徒長の原因にもなります。鉢土がしっかり乾いたのを見計らって、水やりをするようにしましょう。
肥料は?:ほとんど必要なし!
イソトマの特徴は開花期が長いこと。「長くお花を楽しむために、株に栄養が必要なのでは?」と思われるかもしれませんが、じつは肥料がほとんど必要ありません。
春と秋に薄めた液体肥料を与える程度で大丈夫です。
終わった花は、花茎をつけ根からカット
咲き終わった花茎をつけ根から切り取ります。
茎を切ると白い汁が出るのですが、これには要注意。
手につくとかぶれたり、目に入ると失明の恐れもあります。作業する際には必ず手袋を用意しましょう。
・日当たりと風通しのよい屋外に置く
・水やりはしっかり乾いてから
・切り口から出る白い液は毒性があるので素手で触れないよう注意!
イソトマ、花が終わったらどうする?

本来は多年草ですが、耐寒性はさほど強くありません。
日本の厳しい冬に耐えられず枯れてしまうこともあるため、一年草として扱われています。ただ、冬越しさせることも可能ではあります。やってみたい!という方はチャレンジを。
夏前の切り戻しで、秋の2番花を楽しむ
花がひととおり終わった7月頃になったら、切り戻しをしましょう。
7月に切り戻した場合、うまく夏を越せれば9月中旬~10月中旬に再びお花を見ることができますよ。
タイミングの目安は、花の数が減ったり、枝が伸びたな…と感じたり、下の葉が茶色くなった時。草丈の半分より少し長めに残してざっくりとカットしてしまいましょう。
冬越しに挑戦してみる場合
冬越しにチャレンジする場合は、秋に花が終わったら、草丈の半分より少し長めに残して切り戻し、室内に入れます。
ただ、2年目の株はタネから育てた1年目の株のようにはいかない場合も。形よく花が咲かなかったり、花数が少ない場合もあります。
花鉢の【イソトマ】まとめ
花鉢のイソトマ、まとめです。

・直射日光と高温・低温に注意。
・過湿と多肥に注意!
・真夏は肥料を与えない。
・夏に切り戻しをすると秋にまたお花が見られる!
置き型の鉢に植えるだけでなく、ハンギングバスケットに仕立てて楽しむのも涼しげな印象が更に際立ちます。また、しっかり育てていくと、ボリューム感も出てきて華やかな印象にもなりますよ。
大事なポイントさえおさえれば特に手間もかからず、お花を長く見ることができます。是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。