ツボ状のガクが特徴的な葉物「モルセラ」。
別名を貝殻サルビア、英名をシェルフラワーといいます。インパクトのある見た目と鮮やかなグリーンが目を引きますね。
花束やアレンジメントだけでなく、生け花やドライフラワーとしても楽しむことができます。
今回はモルセラの基本情報から、モルセラに合う色選びや人気の花材選びをご紹介します。
モルセラってこんなグリーン!
モルセラの基本情報
学名:Moluccella laevis
分類:シソ科 モルッセラ属
和名:貝殻サルビア、
英名:bells of lreland,Molucca balm,shellflower
原産地:シリア
真冬を除く4〜12月に流通しており、店頭での価格は150円〜300円ほど。
全体の色は明るいグリーン一色で、長さは約40cm〜80cm。白っぽい花が付いています。
和名の「貝殻サルビア」や英名の「シェルフラワー」の由来通り、緑のガクは巻貝のような形をしています。
白い花には微かにミントのような香りがあり、開花時に強い香りを放ちます。
モルセラの飾り方・日保ちについて。
モルセラは日もちする?
モルセラは水切りか湯揚げで水揚げ作業を行います。日持ちは平均で7日〜10日です。
購入する際は変色している部分がないか確認し、色が鮮やかで質感に張りのある商品を選びましょう。
モルセラの飾り方・飾るときの注意など。
今回グリーンの仲間として紹介しているモルセラ。一番目立つ壺状の部分はガクで、縁のギザギザした卵型の葉は摘み取られた状態で流通されることが多いです。
茎に密集したガクにはトゲがあるので、飾るときやお客様にお渡しする際は声掛けの配慮が必要です。
鋭いトゲではないけれど、ちくっと地味に痛いですよ。
茎は一見丈夫そうに見えますが、実は中は空洞。断面はシソ科ならではの四角い形をしています。
合わせたいお花・おすすめの使い方。
明るい色を活かす
爽やかなグリーンに合わせて、周りの花材を白や緑でまとめるとナチュラルな印象になります。
白と緑の割合で雰囲気や見た目の明るさが変わってくるので、イメージに合わせた花材選びをしましょう。
ライトオレンジをポイントに加えればさらに華やかになりますね。男性への贈り物や目上の方へ送るときに最適です。
夏は情熱的な花選び
「夏の花材」のイメージも強いモルセラ。
ヒマワリやアンスリウムなど「夏」を連想させる花とも合わせやすく、モカラなどの色の濃い花材と並べるのもベスト。
ピンクッションやプロテアなどの「ワイルドフラワー」との組み合わせもいいですね!
表情の違いを見極める
切り花と同じようにモルセラにも見せるべき正面があります。
先端に向かって緩やかにカーブしているので、作品に合わせてカーブを上手く利用しましょう。
密集しているガクにも個体差があります。1段目、2段目と間隔が開いているものと、上から下まで密集しているものがあり、1本を長いまま使うのであればガクの付き方も選ぶポイントになります。
段差を利用したり、使わないガクを落とし茎を見せ、細かく切り分けて刺す場合もあります。
モルセラの豆知識いろいろ。
名前の由来
流通名である「モルセラ」は学名からそのまま来ています。
原産地はシリアとなっていますが、インドネシアのマルク諸島という説もあります(諸説あり)。
このマルク諸島の別名が「香料諸島」「スパイス諸島」や「モルッカ諸島」と呼ばれ、このモルッカ諸島がモルセラの名前の由来とされています。
周辺の国がスパイスを求めて争いを起こした歴史があります。
モルセラの花言葉
モルセラの花言葉は「希望」と「感謝」。
別名の「貝殻サルビア」や英名の「シェルフラワー」の紹介の通り、貝殻を連想させる見た目とともに、ガクの形を「教会の鐘」に見立てて考えられたものと言う説があります。
現代ではインパクトのある見た目・・・という印象の強いモルセラですが、鮮やかなグリーンと華やかな香りは前向きな花言葉にピッタリです。
モルセラまとめ。
・別名は「貝殻サルビア」。
・ガクについているトゲに注意!
・「正面」や「向き」に気をつけましょう。
・切り分けて使うこともできます。
いかがだったでしょうか。
見た目のインパクトを活かした花材選びで、夏らしいアレンジメントに人気のモルセラ。
今回は明るいグリーンに白を合わせてナチュラルな作品になることもご紹介しました。
土台隠しとしてではなく、花材を選ぶように楽しく取り入れてみましょう。
いつもと違う葉物を使いたいとき、いつもと違う雰囲気を出したいときに使ってみてはいかがでしょうか。