花鉢図鑑

【ガーデンマム】の育て方・管理方法|お花屋さんの花鉢シリーズ

ガーデンマム

秋になると、ホームセンターや園芸店の店先をカラフルに彩る「キク」の鉢植え。


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古くから日本で育てられている小菊などを丸く仕立てた『ボサ菊』や、いわゆる「洋ギク」と言われるような『ガーデンマム』や『ポットマム』があります。

つぼみつきの鉢植えを買ってくれば長く楽しめますし、上手に管理すれば翌年も花を見ることができる宿根草でもあります。

今回は、秋(9~10月頃)に花つきの鉢植えを買ってきたと仮定して、その後の管理・来年咲かせるための管理をまとめました。ぜひ参考にしてください。

鉢植えで出回る「キク」について

菊には日本の菊と、洋ギクがある

「ガーデンマム」「ポットマム」などの名前で出回る

鉢植えでよく出回るキクといえば、『ガーデンマム』や『ポットマム』と呼ばれる洋菊の仲間たち。

菊花展などで有名な大輪の「大菊」や、江戸菊・伊勢菊・肥後菊などのように江戸時代にそれぞれの地域で発展した「古典菊」など、日本らしい菊には深~い趣味の世界がありますが、今回はカジュアルに園芸店などで購入できる『ガーデンマム』『ポットマム』について解説していきます。

奥深い和菊の世界

小菊を丸く仕立てた『ボサ菊』などもおおむね同じ管理方法なので、今回紹介するのは、『園芸店で秋に売っている、花の咲いてる菊の鉢植え』の管理方法と思ってください。

洋ギクとは?

日本の小菊がヨーロッパ・アメリカに伝わり、品種改良されたもののこと。

ポンポン咲きや大輪咲きなど咲き方もいろいろで、花色も黄色や白、赤、ピンク、オレンジ、緑、紫などとても豊富。

キクの花言葉は?

花言葉は『高貴』『高潔』『高尚』など。

もともと皇室の紋に定められたことが菊の花言葉の由来。凜とした印象のお花にもぴったりの花言葉ですね。


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ガーデンマムを購入するときのポイント・選び方

花つき・葉の色・茎の太さをチェック!

つぼみがたくさんついているものは、これから開花してくるので長く楽しめます。「どんな色のお花なのかな?」と気になる方は少し花が咲いている鉢を見て回るのがおすすめ。

また、下の方の葉が黄色くなっていないかチェックしましょう。入荷してから時間がたっていたり、弱った株だと葉色が悪くなります。

買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法

置き場所:屋外

キクは基本的に屋外で育てるもの。

室内ではつぼみを咲かせるのも難しいので、ベランダや庭など屋外に置きましょう。日当たり・風通しがよい場所を選びましょう。

8月などまだ暑い時期に買ってきた場合は、半日陰で1週間ほど慣らしてから日に当てると良いです。

水やり:水切れ注意!

こんもりしてるけど、ちょっと持ち上げて株元に水やりを

つぼみが開花するときは、たくさん水を必要とします。土の表面が乾いたら(または葉にハリがないなと思ったら)鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。

こんもり仕立てられた株はちょっと水やりがしにくいのですが、株元をもちあげて。花や葉に水がかからないように、しっかり土に水やりしてください。

植え替えしてもOK

根が育ちすぎてつまっていることも多いので、花が咲いている鉢はとても乾きやすいです。管理を楽にするために、買ってきてすぐ一回り大きな鉢に植え替えてもOKです。

終わった花はこまめにカットを。

咲き終わりが近づくと、色が変わってきます。定期的に鉢の様子を見て、枯れた花はハサミで茎ごとカットしましょう。つぼみが次々咲いてくれます。

肥料は?

開花鉢を買ってきた場合は、肥料を与えなくても花は咲きます(日当たりや水やりの方が重要!)。

肥料を好む植物ではあるので、固形肥料を置いてやるか、水やりのときに液体肥料を混ぜて与えてもよいでしょう。

ガーデンマム、花が終わったらどうする?

9~10月頃に買ってきたガーデンマムは、花を摘みながら1ヶ月以上楽しめると思います。

来年も咲かせたい!と思う方は、だいたい花が咲き終わったところで来年の準備をはじめましょう。

切り戻しをする

花の時期が終ったら、まずは根元までバッサリとカットしてしまいましょう。株元から3cmくらい残して置けば大丈夫。

冬越しは霜を避けて

ベランダや庭に置きっぱなしで冬越しできます。霜のおりない軒下などに置くとより安心。

寒いと地上部が枯れますが、春にまた芽吹いてくるので気にせずそのままにしてください。水やりは時々、暖かい午前中などにするくらいでOK。

根元のまわりに新しい芽が出てくることがあり、これは「冬至芽(とうじめ)」と言います。これはそのまま育ててもいいですし、挿し芽としても使えます。

春、芽が動き始めたら肥料&植え替え

春になると新しい葉が芽吹いてきます。秋に植え替えていない場合はこのタイミングで一回り大きな鉢へ植え替えをし、肥料を与えましょう。

5~7月には、花芽をふやすための摘芯を

摘芯はたくさんの花を咲かせるためにも大切な作業。全体を見ながら刈り込んでもいいし、先端のやわらかい芽の部分だけを手でプチッと摘み取ります。

先端を切ることで脇芽が分枝し、より多くの花を咲かせてくれます。

ただし、摘芯は時期に注意が必要。あまり遅くなると花芽を摘んでしまうことになるので、夏前に終わらせておくと安心です。

摘心後も、肥料を与えながら育てます。9~10月頃にまた花を咲かせてくれますよ。

病害虫について

アブラムシやヨトウムシなど、菊は虫には好まれやすいです。葉っぱが美味しいのでしょうね…。毎年咲かせるつもりで管理する方は、春~秋には病害虫に注意。防虫・殺虫対策は必須です。

よく観察して早めに対処すること、日当たり・風通しをよくして元気に育てることが基本。

花鉢の【ガーデンマム】まとめ

ガーデンマムのまとめです。

・いろんな品種があるので好きな花型・花色を選ぼう

・鉢を選ぶときは、葉の色、茎を見て弱っていないものを!

・屋外での管理が基本

・冬も屋外で冬越し可能

・上手に育てれば来年も咲く!

秋の風物詩の1つである菊のお花。手軽に育てられるだけでなく、和風のお庭と洋風のお庭、いずれのコーディネートにもぴったり!より秋らしさを感じられる花鉢です。

「1シーズンだけ」という楽しみ方でもいいですし、「また来年もお花を見たい!」という方はぜひ冬越しにチャレンジしてみてくださいね。

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