クリスマスの花といえばこれ!という花の一つである、ポインセチア。
この時期、贈り物として受け取る方も増えるのではないでしょうか。
クリスマスの定番である反面、じつは結構気難しく、クリスマスまでもたずに枯らしちゃった!という悲しい声もよく聞きます。
ポインセチアの性質をよく知って、クリスマスまでたっぷり楽しんでもらえるよう、管理方法のコツをまとめました。
さらに上手に管理すれば、翌年も鮮やかな色を楽しめることも。
そんなポインセチアの上手な選び方・管理方法についてお伝えしていきましょう。
ポインセチアとは?
ポインセチアの基本情報です。

分類:トウダイグサ科トウダイグサ属
原産地:メキシコ
和名 :ショウジョウボク(猩々木)
本当は寒さが苦手!ポインセチアはメキシコ出身
クリスマスを飾る花のひとつとして、昔から親しまれているポインセチア。
星に見える花の形がベツレヘムの星を連想させるといった点や、クリスマスカラーである赤・緑・白を持つ植物であることがその理由とされています。
ただし、原産地はメキシコ。本来は、寒さが苦手な植物です。これはポインセチアと上手に付き合うためのポイントなので、ぜひ覚えておいてください。
花びらのように見える赤い部分は、花ではない

花のように見えるこの部分は花を守るための苞(ほう)。苞の中央にある小さく黄色い部分…ここが花になります。
時間がたつと黄色い部分が開いて、花が咲いていくのがわかります。入荷してから時間がたっているかどうか…?を判断するのに、「真ん中の黄色いところが花」も覚えておきましょう。
ペットがいる人は注意:白い樹液

茎や葉を折ると、白い樹液が出ます。かぶれる方もいるので注意しましょう。
また、ペットがいる方は要注意。猫や犬がポインセチアを食べると中毒症状を起こすことがあるそうです。置き場所には気をつけましょう。
ポインセチアの花言葉

一番メジャーな赤いポインセチアの花言葉は「祝福する」「聖夜」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」など。
「祝福する」「聖夜」は、クリスマスにぴったりな花言葉ですね!
白のポインセチアには「慕われる人」や「あなたの祝福を祈る」、ピンクのポインセチアには「思いやり」や「清純」などの花言葉があります。
相手に合わせたポインセチアを贈るのも良いアイディア!
改良品種も続々!

また、葉の形状や色などについても改良が進んでおり、「プリンセチア」や「バーガンディ」、「シャンペンパンチ」などさまざまな種類があります。

苞がまるでバラのように見える「ウインターローズ」などの品種もあります。

ポインセチアを購入するときのポイント・選び方
メジャーなのは4~5号鉢

よく出回っているのは4~5号サイズ。可愛らしいポットに入った3号サイズ(ミニ)もありますが、ある程度大きい方が管理はしやすいと思います。

6号以上の大鉢や、ツリーのような形に仕立てられたもの、トピアリー仕立てのものなどもあります。ギフトや店頭に置いたりするには、華やかでおすすめです。
葉の変色や落葉がないものを

株の下の方を見て、葉の変色や落葉が多く見られるものは避けます。
また、幹の部分が太い物を選びましょう。鉢を持ってみて、グラグラするようなものは避けた方がよいでしょう。
たとえ葉が多くついていたとしても、まずは幹がしっかりとしていないと、今後の成長や花の持ちに影響が出てしまいます。
よい管理をしているお店で買う
適切な環境で管理しているお店を選んで購入することも大事なポイント!
寒い店外に展示されている場合、株が弱ってしまうことがあります。外に面したお花屋さんはどうしても寒いので、入荷してから時間がたっていないものを選ぶとよいかもしれません。
買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法

置き場所:室内の日当たり良く暖かい場所
ポインセチアは、日当たりのいい場所を好む植物。日当たりの悪い場所では下葉が落ちてしまいます。また、生育温度は約20℃~30℃の気温が必要。
って、真冬に売っておいて、なんと難しい条件か…!(すみません)
まずは室内の、できるだけ明るく暖かい場所に置きましょう。
気温が5度以下になるとかなり厳しいです。昼間は日当たりが良く暖かい室内の窓辺でも、夜はかなり冷え込みます。夜だけ部屋の中の方に移動するのもいいですね。
また、暖房器具の温風が直接当たらない場所を選ぶこともポイントです。
お店や玄関を飾るため、外に置きたい気持ちはわかりますが、北風に当たったりするとすぐにしおれてしまいます。せめて夜は取り込むか、室内で楽しむようにしましょう。
水やり:暖かい日の午前中に
乾燥にはある程度耐えられるので、「土が乾くまで待ってから、鉢底から流れ出るまでたっぷりやる」が基本です。
鉢に水がたまった状態で夜の寒さにあたると、弱ってしまいます。
水やりは暖かい日の午前中におこない、しっかり水気を切るのがポイントです。
肥料は必要なし
11~12月に買ってきたポインセチア。うまく管理すると4月頃まで鮮やかな葉を楽しめます。その間は特に肥料は必要ありません。
枯葉は取り除き、清潔に
枯れた葉や落ちた葉は、こまめに取り除きましょう。土に落ちたままにするとカビなどの原因になります。
ポインセチア、すぐに萎れて枯れてしまうのはなぜ?
考えられる原因としては、
・寒い場所(屋外)に置いた
・夜に水やりをして、寒い場所に置いた
が一番多いと思います。
とにかく、寒いのは苦手です。特に水やりしすぎて鉢に水がたまっている状態で寒さにあたると、根を傷める原因になります。
12月に売ってる花鉢なのに、寒さに弱い!
なんだか申し訳ありません…が、覚えておくと少しでも長持ちさせられると思います。
ポインセチア、シーズンが終わったらどうする?

1年で枯らしてしまうことが多いお花ではありますが、上手に管理すれば来年も鮮やかな色を楽しむことができます。
ワンシーズン使い捨てにしたくない、植物としてもっと付き合ってみたい、と思う方はぜひシーズン後の管理にもチャレンジしてみてください。
春~6月頃に剪定 → 屋外で育てる
花が咲き終わってから、3~6月頃に剪定をおこないます。なるべく葉を残し、各枝ごと3節くらいを残して剪定します。
4~10月は成長期。よく日光があたる屋外で育てましょう。
成長期には肥料も与えます。緩効性の固形肥料を月に1回程置き肥するとよいでしょう。
夏場の直射日光も耐えられるので、葉焼けの心配はほとんどありません。ガンガン日を当てて大丈夫。緑の葉っぱを茂らせて育ちます。
秋が深まり、気温が15度を下回る時期になったら室内に取り込みます。日の当たる窓際で、夜冷え込まない場所に置きましょう。1年目と同じですね。
植え替えはするの?
毎年植え替えをしなくても大丈夫。根が鉢の中でいっぱいになったら、4~5月頃に一回り大きな鉢に植え替えるとよいでしょう。
水はけが良く、かつ水もちが良い土を選ぶのがベスト!用土は赤玉土(小~中粒)を5割と腐葉土を3割、ピートモス2割程度でブレンドして土を作ります。
赤くするには、短日処理が必要
以上のような管理をしていると、すくすくと緑色のポインセチアが育ちます。それはそれでキレイですが、1年目のように赤くはならないかも。
ポインセチアは日照時間が12時間以下でないと、葉の色が赤くならない…という特別な特徴があります(短日植物)。
秋頃には鉢を室内に入れますが、室内の明るい照明だけでは花芽が育たない上に苞も鮮やかに染まらないのです。
クリスマスにお店で見るような鮮やかなポインセチアにするためには、ちょっとしたテクニックが必要です。
短日処理のやり方
開花と鮮やかな苞を楽しむためには、8~9月になったら「短日処理」をおこないましょう。
日中は日に当て、夕方・夜間(16~17時頃から翌朝7~9時位まで)は、段ボール箱などで鉢全体を覆って暗くします。
また、直射日光は避けて半日陰となる場所においておくのがベストです。
約1ヶ月欠かさず毎日行うと花芽が成長し、苞にも変化が見られるはず!ちょっと大変ですが、成功したら喜びもひとしおですね。
花鉢の【ポインセチア】まとめ

ポインセチアのまとめです。
・購入の際は、葉の色づきが良くて幹のしっかりとしたものを。
・じつは寒さが大の苦手!冬の管理には注意が必要。
・室内の日当たり良く、暖かい場所に置く。夜冷え込まないか気をつけて。
・暖房の風が直接当たるのはNG。
・水やりは暖かい日の午前中に。水やりの後はしっかり水気を切る。
・翌年も鮮やかな色を楽しむためには「短日処理」が必要。
特別な性質と個性的な花・苞の特徴を楽しめるポインセチア。
リースを初めとした冬のインテリアにも使われることも多いですし、お店にカラフルな鉢植えが並び始めるのを見ると「そろそろクリスマスが来るな」と感じさせてくれますよね!
今年の冬はポインセチアと一緒に、より華やかなクリスマスを楽しんでみてはいかがでしょうか?