花鉢図鑑

【ハゴロモジャスミン】の育て方・管理方法|お花屋さんの花鉢シリーズ

ハゴロモジャスミンは、株いっぱいに咲く小さな白い花と濃い緑の葉のコントラストがとても美しく、また強い甘い香りが魅力の半常緑性のつる植物。


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花が終わっても葉を楽しむことができ、切花(グリーン)としても使うことができるので1鉢育てているとなにかと重宝します。

冬~春に園芸店やお花屋さんで見かけることの多いハゴロモジャスミン。管理方法のポイントをご紹介していきます。

ハゴロモジャスミンとは?

ハゴロモジャスミンの基本情報です。

分類:モクセイ科ソケイ属
原産地:中国雲南省
別名:学名はジャスミナム・ポリアンサム、蔓ジャスミン

2月頃から店頭に出回り、開花は3~5月頃が最盛期となります。お店に並ぶのは2月~4月頃が多いです。

つぼみはピンク色で、花が咲いていない状態でも色があって楽しめます。

花が開けば真っ白の小さな花がたくさん咲き、強い香りを放ちます。緑葉種のほかに黄色の斑入りの葉の品種もありますが、花付きはあまりよくないそう。

ハゴロモジャスミンはつる性の低木なので、鉢植えの場合、支柱を使いあんどん仕立てにしたものが出回っています。

サイズは4号から6号鉢がメインで、それよりも大きいのものもあります。

ハゴロモジャスミンの名前の由来

名前の由来は、淡いピンクのつぼみからやわらかな質感の白い花が咲く姿がピンクの羽衣をまとっているようにみえることから、「天女の羽衣」をイメージしてその名がつけれらたそうです。

ハゴロモジャスミンの花言葉

花言葉は、「優美」「清純」などかわいらしい花姿を連想したものや、「誘惑」「官能的な愛」「優しさを集めて」など甘い香りをイメージしたものなどがあります。

また、「あなたは私のもの」という花言葉は、恋人から贈られたハゴロモジャスミンの花を髪に編み込むというインドの風習に由来しています。


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ハゴロモジャスミンを購入するときのポイント・選び方

どんな鉢を、いつ選ぶ?

株元がしっかりしていて太い鉢を選ぶこと。葉やつるの色が青々としていて乾燥していないもの、また花付きがよいものがよいでしょう。

支柱がしっかりついているかもチェックしましょう。花が咲きはじめる3月頃から最盛期の4月中旬頃に選ぶのがおすすめです。

寒い冬の時期に購入する場合、温室栽培で寒さや霜に慣れていないものが多いため、買ってすぐは室内での管理がおすすめです。乾燥しないよう暖房のある部屋は避け、時々つぼみに霧吹きなどで水をかけてあげましょう。

買ってきたあとの楽しみ方・置き場所・管理方法

ハゴロモジャスミンの置き場所は?

3月頃に買ってきた鉢であれば、ベランダや屋外で日当たりの良い場所に置きましょう。基本は屋外で育てる植物です(冬越しについては後述)。

ハゴロモジャスミンの水やりは?

水やりは、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るほどたっぷりと与えてください。花やつぼみに水をかけると花が咲かなくなるため、根元に与えましょう。

つぼみや花がある時期は、水を多く必要とします。カラカラになってしまわないよう、水切れしないよう気をつけます。茎葉がだらんと垂れてきたら水を欲しがっているサインです。

ハゴロモジャスミンに肥料は必要?

ハゴロモジャスミンは比較的肥料を好む植物です。つぼみや花がついているときは、固形の肥料を土の上に置くか、2週に1度くらい水やりの水に液体肥料を混ぜて与えてもいいでしょう。

終わった花は摘み取ろう

ハゴロモジャスミンは、花が終わっても花弁を散らさず、枝葉についたまま枯れてしまい、放っておくと見た目が悪くなるので、こまめに摘み取ります。

伸びすぎた枝はカットして、切花として楽しむのもおすすめです。

害虫と病気

春から秋にかけては、新芽や茎葉などにアブラムシが発生することがあります。また、高温で乾燥した状態が続くと葉の裏にハダニが現れます。殺虫剤などで駆除しましょう。

普段からできるだけ風通しをよくすることが害虫予防となります。

お花が終わったらどうする?

ハゴロモジャスミン=樹木。毎年楽しめる!

ハゴロモジャスミンはつる性の常緑樹。草花ではなく「樹木」なので、ちゃんと育てれば毎年花を見ることができます。

鉢花で買ってきたハゴロモジャスミンを毎年楽しむためのコツをまとめてみましょう。

植え替えについて

鉢花のハゴロモジャスミンを買ってきたら、すぐに植え替えをしても大丈夫です。植え替えをせずに楽しんだ場合でも、花が終わった5~6月頃には植え替えをするとよいでしょう。

大きめの鉢やプランターに、水はけのよい土で植え替えをします。市販の培養土で大丈夫です。

剪定について

ハゴロモジャスミンのつるはとにかく旺盛。どんどん伸びて広がっていくので、適宜剪定を行いましょう。花が咲いているときでも、伸びすぎた枝はカットしても大丈夫。

花が終わったタイミングで、夏前くらいにばっさりと半分から1/3程度の長さに切り詰めます

真夏の管理

真夏はあまり生育しない時期。西日が当たるような場所は避け、半日陰くらいの場所に置くといいでしょう。乾いたらたっぷり水やりをします。

秋の管理

秋は生育期で、つるがぐんぐん伸びてきます。花芽が形成される時期なので、あまり深く剪定はしませんが、込み合っている枝は間引いたり、伸びすぎている枝はカットしても大丈夫です。

この時期には置くタイプの固形肥料を与えましょう。株が良く育ちます。

冬の管理:関東以北の寒い地域は霜に注意

ハゴロモジャスミンは寒さに比較的強いですが、霜が降りると傷みます

関東から西の地域では露地植えも可能ですが、霜が降りたり雪が積もったりする地域では、鉢植えのまま管理し、冬は軒下などに避難させるとよいでしょう。

冬場は水もあまり吸わないので、水やりも控えめでOK。

ただし!来年の花をつけるためには、寒さに当てることが必要です。

3℃以下の低温に1ヶ月ほど当てると花芽が形成されると言われています。室内に取り込み、あたたかく冬越しさせると、翌春あんまり花が咲かない…という事態に。

ベランダや軒下など霜の当たらない場所で、屋外の寒さに当てながら過ごさせるのが良いでしょう。

―――

環境さえ合えば、ハゴロモジャスミンはかなり丈夫な植物。翌春もたくさんつぼみをつけ、花を楽しませてくれるはずです。

花鉢の【ハゴロモジャスミン】まとめ

ハゴロモジャスミンのまとめです。

・純白の小花とピンクのつぼみ、甘い香りが魅力!

・樹木なので、ちゃんと育てれば毎年花が楽しめる

・つるがよく伸びるので、剪定が大事

・霜には弱いが、一定期間低温に当たることで花芽がつく

「香りの王様」と称されるハゴロモジャスミン。香りはもちろん、花、葉、すべてを楽しむことができるおススメの植物です。

花のない時期も葉をカットして切花に添えられたり、1鉢あるとなにかと役にたちますよ。

ベランダでも育てられるので、是非チャレンジしてみてくださいね。

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