早春から春にかけて、ウメに似たかわいらしい小花を咲かせるボケ。お正月飾りにも利用され、おめでたい雰囲気のあるボケは、早春の枝ものとしても人気があります。
今回は、和風の雰囲気があり、生け花にもよく使われるボケをご紹介します。
ボケってこんな枝もの
ボケの基本情報です。
・分類:バラ科ボケ属
・原産地:中国
・和名:木瓜(ボケ)
・別名:唐木瓜(カラボケ)
ボケは落葉低木で、庭木として植えられていることが多い花木です。生垣などにも使われます。また、盆栽としても愛用されるほか、生け花やアレンジメントの枝ものとしても人気があります。花は3月から4月にかけて咲きます。熟した実は果実酒にしたりします。
日本に自生するものは「クサボケ」と呼ばれ、山野に生えています。
「ボケ」という名前は、平安時代に中国大陸から渡来し、ウリに似た実がなることから「木瓜(もけ)」と呼ばれるようになり、それが転化してついたそうです。
中国名は「放春花」(ファンチェンファ)で、春をいち早くつくりだす花という意味があるのだそうです。
ボケの出回り時期、選び方
出回り時期は早春
枝ものとしてボケが出回るのは12月から4月にかけて。年末にはお正飾りとしても出回ります。1~2mのものが、500~800円くらいでしょうか。
6月から7月にかけては、実つきのものが出ることも。
ボケの花色は、赤、ピンク、白、オレンジ。中には、ひと枝に紅白の花が咲く品種もあります。
つぼみ、枝ぶりを見て選ぶ
選ぶときは、つぼみの色が鮮やかで枝ぶりのよいものを。つぼみがたくさんついているものを選ぶと、次々に花が咲く姿を楽しめます。
ボケの飾り方、日もち
生け花やアレンジメントに
ボケは早春の生け花、アレンジメントによく使われます。力強い枝ぶりを生かして使うとよいでしょう。
ボケのラインを生かすために、不要な枝を切って取り除く「枝取り」をして使う場合もあります。また、花器も白い器や和風の器など、ボケに合うものを選ぶと、より雰囲気が出ます。
花瓶にボケだけ飾ってもいいですし、ツバキなど冬のお花と合わせたり、春のお花と合わせたりして楽しみましょう。
ボケの水揚げ、日もち
水揚げは、根元に割りを入れて。太い枝の場合は十字に割りを入れるとよいでしょう。日もちは5~7日くらいです。
トゲつきの場合もあるので、取り扱いには注意が必要です。また、花がぽろぽろ落ちやすいので、気をつけましょう。
ボケの花言葉
ボケの花言葉は、「先駆者」「早熟」「平凡」「妖精の輝き」など。
「先駆者」「早熟」は、春をいち早くつくりだすという意味の中国名の「放春花」に由来しているそうです。
「平凡」は、丈夫な性質で垣根に多く利用されてきたことから。「妖精の輝き」は、葉が出る前に枝につく花が神秘的に見えることからついたそうです。
ボケのまとめ
ボケのまとめです。
・ボケは庭木として多く見かける落葉低木
・赤や白の小花を咲かせ、お正月や春先に出回る
・生け花やアレンジに使う場合は枝ぶりを生かして
ボケは、飾るだけでもおめでたい雰囲気がただよう枝ものです。これから春にかけて出回りますので、ぜひ取り入れてみましょう。縁起のいいことが待っているかもしれませんよ。