トピックス

お花の定期便、やってみて思ったことを正直に書いてみる【本音の感想】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

コロナ禍で急速に盛り上がりを見せた「花の定期便」


スポンサードリンク




花が定期的にポストに届く定期便は注目を集め、コロナ禍でおうち時間を過ごす人が増えたことにも後押しされ、すっかりメジャーなサービスになりました。

ハナラボも初期から定期便サービスには注目しており、実際に使って検証する記事を書いてきました。

▶【花の定期便】各社徹底比較!花のプロが実際に試してレビュー

 

切花の業界で20年近く仕事をしてきたハナラボ。花屋の出身でもあり、お花屋さんで花を選ぶ楽しさを伝えたいと思っている立場なので、どちらかといえば、郵送で花が届く定期便には懐疑的だったと思います。

様々なサービスを自分で使ってみることで、定期便の良さ・やっぱり店頭で買うことの良さ、それぞれを理解することができました。定期便比較のまとめとして、「実際やってみてどう思ったのか」を正直に書いてみようと思います。

これから定期便を始めてみようかな、と思う方の参考になれば幸いです。

「花の定期便」のメリット

思ったより質は良い

FLOWERのポストに届く定期便より。1本ずつ保水は完璧

「ポストに届く定期便」という言葉を最初に聞いたとき。花屋なら誰しも、そんなの花が傷むに決まってるよ~!と思ったはず。生花を郵送することがどれだけ花にダメージを与えるか、花屋さんはよく知っているからです。

今回、ポストに届くタイプと宅配便で届くタイプの定期便を試しましたが、「思ったより花の質は悪くないな」と思いました。

傷みにくい種類の花を選んでいたり、1本ずつピックで保水をしていたり、定期便ならではの工夫もあり。意外と大丈夫なんだな~というのが正直な感想でした。

「お花が家に届く」ことの楽しみ

LIFFTの定期便より。宅配で届くタイプならボリュームもたっぷり

家に帰ってポストをあけたら、お花が届いている―。

これは思ったよりワクワクする体験でした。宅配便で届くタイプでも、「あ、今日お花が届くんだっけ」と思うと嬉しくなる。

どんな花が来るかな?というワクワク感。箱を開けたときの感動。

これだけ花に慣れている自分でもそう感じたので、花を買い慣れていない人には楽しい体験だと思います。自分で花を買いに行くのも楽しいけど、人が選んだものを届けてもらえることにはまた違った楽しみがある、というのは発見でした。

花の名前がわかる。知識を得られる

Hitohanaの定期便より。毎回ついてくるポストカード

どの定期便にも、花といっしょに花の名前がわかるカードが入っていました。また、アプリやマイページから過去に届いた花の名前を見ることができるものも。

LIFFT(リフト)のように手が込んでいるサービスは、今回届いた花のことを深く知ることができる冊子がついてくるものも。

▶【花の定期便】LIFFT(リフト)花のプロが試してみた!検証&感想まとめ

 

medeluの定期便より。活け方を動画で見られる

届いたお花を楽しみ、名前を覚え、知識も得られる。過去の情報にもすぐアクセスできる。さらにカードや冊子をストックしていく楽しみもある。

これは悔しいけれど、実店舗の花屋は完敗です。最近はさすがに花の名前と値段は掲示するようになりましたが、買った花の名前をカードなどで付けてくれる花屋さんはそうそうありません。

花の定期便サービスで一番価値が高いと思ったのはこの点。「花の情報」をより伝えられているのは、実店舗より定期便サービスの方かもしれません。


スポンサードリンク




「花の定期便」のデメリット

受動的すぎてつまらない

最初は感動があった定期便も、2週3週と続いていくとだんだん「飽き」がきます。自動的に花が届くので、前の花を違う花瓶に移したり処分したりして活け替えて…と、作業が面倒になることも。

自動なのは便利だけど、受動的すぎてつまらないんですね。なんだか「作業」みたいになってマンネリ化してきてしまうのです。

花だけでなくほかのものでもそうですが、買いたい!と思ったときに買う買い物の方が満足度は高いものです。

宅配の限界…長さが短すぎる!

「ポストに届く」タイプはもちろん「宅配で届く」タイプにも、大きさの限界があります。

金額のバリエーションが6段階あるHitoHana(ヒトハナ)の定期便でも、箱の高さはせいぜい25~35㎝。どうしてもそれに入るサイズに花の長さをカットしなければならないわけです。

▶【花の定期便】HitoHana(ひとはな)花のプロが試してみた!検証&感想まとめ

 

短い方がどんな場所にも飾りやすいからいいじゃん、と思うかもしれませんが、長い丈で飾った方が素敵な花もある…!と、声を大にして言いたい。

ユリ、芍薬、カラーなども定期便の中には入ってきましたが、花の大きさを考えたらもっと長い丈で飾りたいよ~と思うことも。

芍薬はもっと長い丈で飾りたいよ…!

それに、最初は丈が長い方が、徐々に切り戻して長く楽しめるんですよね。

最初は長い花瓶に活けて、次に短く切り分けて飾って、最後は花首だけ浮かべて楽しむ…など、長い丈で買ってきた方が楽しみの幅は広がります。

どーんと長い丈で飾るシャクヤクはかっこいい。お店では長いまま購入できます

またユリやバラなど、短く切っちゃうと咲くのが早い…という花もあります。最初から短く切ってあるのは活けやすい反面、残念な点もあるのです。

ポストに届くのと宅配、正直どっちがよかった?

家にいて受け取れるなら、宅配がおすすめ

ポストに届くタイプと宅配便で受け取るタイプ。宅配便の受け取りが苦にならない人なら、「宅配便で受け取るタイプ」をおすすめしたいです。

ポストに届くタイプは花の量も種類も限られてしまいます。たとえばユリなど、大きく開く花はほぼ無理だと思います。種類が限られるので、どうしてもマンネリ化しやすい。

また、宅配便だと「夏はクール便」に対応できます(実際HitoHana(ひとはな)のサービスは、夏はクール便を選択することができました)。

品質や飾った後の日持ちを考えると、真夏40℃近くなるときにポストの中に長時間放置されることが花にとって良いはずはありません。

普段家にいる、マンションの宅配ボックスがあるなど、宅配便を受け取るのが難しくないのであれば、宅配で受け取る定期便を試してみてほしいと思います。

「花の定期便」どんな人におすすめ?

基本的には花屋に足を運んでほしい!と思っているハナラボですが、「確かにこんな人には定期便がおすすめかも…」と思います。まとめてみましょう。

近所にお気に入りの花屋がない人

家の近くや通勤で通る場所などに素敵な花屋さんがあればいいのですが、近所に気に入った花屋さんがない…という地域もあると思います。

定期便は各社とも「センス」や「素敵さ」には力を入れていて、かなり珍しい花材が入ってくることも多かったです。

輸入の珍しいネイティブフラワー、今っぽい色の組み合わせなど、昔ながらのお花屋さんではあまり見かけない…ということはあるでしょう。近所で自分好みの花屋さんがない!という人は、定期便を試してみる価値はあると思います。

忙しくて花屋に行く時間がない人

「花を買う」って時間に余裕がないとできませんよね。買ったら荷物になるし、都心の駅ナカのお花屋さんでも夜9時くらいには閉まってしまいます。

お仕事の都合などで「花屋さんにゆっくり行く時間がないんだよ!」という方には、定期便はおすすめです。ポストに届くタイプなら在宅時間を気にすることもないので、忙しい方はまず手軽なサービスから始めてみることをおすすめします。

ハナラボの正直な感想

各社試してみたハナラボがぶっちゃけどう思ったか。正直にいってみましょう。

近所にいい花屋さんがあるなら、店で買う方がいい

花の定期便の品質や花選びのセンス、各社ともに感想は「思ったより全然いい」ですが、もし近所に気に入った花屋さんがあるのなら、やっぱり店で買う方がいいな、店で買うのがゼロになったらつまらないな、が正直なところ。

何段階もの輸送はやはり花にはダメージですし、好きな長さで買えないのも残念。少しの花でも毎回段ボールのゴミが出るのも億劫です。

花屋さんでどれにしようかな…と迷う時間の楽しさ。入荷したての花のみずみずしさ。お店の人とちょっとおしゃべりしながら好きな長さに茎を切ってもらったり、合わせるグリーンを選んでもらったりする楽しさ…などを知っているからでしょう。

もちろん「そんな時間がない」「近所にそういう花屋さんがない」「いろいろ迷うのは苦手」など、定期便が向いている人もいます。

花の定期便サービスが出てきたことで、今までお花屋さんが開拓しきれていなかった人たちに「花を飾る楽しさ」が伝わった部分もあると思うので、定期便サービスの功績は大きいです。

また後述しますが、定期便ならではの強みもあります。私も、これなら続けたいな…と思うサービスもあったので、定期便を上手に利用するのは全然アリだと思います。

それでも!店で買う楽しさがあるのは伝えたいですし、花を飾る楽しさを覚えた人たちには、勇気をもって近所のお花屋さんに入ってみてほしい…!と言い続けたい。

「花にまつわる知識」は定期便の勝ち(花屋がんばれ…!)

LIFULL FLOWERのリーフレット。

使ってみて感じた定期便サービスの一番の良さは「一緒についてくるリーフレット」や「記録が残るアプリやサイト」。

先月飾ったあの花はなんて名前だったっけ?と思えばマイページを検索すればいいし、毎回ついてくるリーフレットを集めればちょっとした雑誌や図鑑のような役割も。

悔しいけれども、これは完全に実店舗が負けている点です。

花の名前を覚えたり、まつわるエピソードを楽しんだり。お花の知識も一緒に楽しみたい人には、リーフレットや読み物が充実している定期便はとてもおすすめです。実店舗ではなかなかできないよねえ…

比較した中で一番おすすめなのは?

長い感想をお読みいただき、ありがとうございました。定期便サービスを色々試したので、最後にハナラボのおすすめを書いておこうと思います(個人の感想です)。

ポストに届くタイプなら『FLOWER』

flower は届く花が事前に写真で選べること、ほぼイメージ通りの花が届く安心感がありました。スマートフォンのアプリで完結していて、選ぶのも、スキップなどの手続きもストレスなく、すべてがスマホでできるのも良かったです。

>>FLOWER

事前に何が届くかわからない方がいい…という方にはBloomee(ブルーミー)がおすすめ。他の定期便と違い、提携している花屋さんがいくつもあってそこから発送される仕組みなので、毎回テイストが全然違う楽しさがありました。

>>お花の定期便【Bloomee】

宅配で受け取れるなら『LIFFT(リフト)』

LIFFT(リフト)はなんといっても、ついてくるリーフレットのクオリティの高さがすごい!!

読み物も充実。ちょっとしたミニ雑誌

月1回なのでお花を絶えず飾りたい人には向いていないかもしれませんが、毎月じっくりひとつの花を知ることができて、ハナラボ的にはとても楽しかったです。(リーフレットだけ毎月ほしい)

>>お花の定期便 LIFFT

Hitohanaのポストカード。毎回テーマの花がある

ついてくるポストカードはHitohana(ひとはな)もとてもよかったです。

内容はシンプルですが、イラストで描かれた花のポストカードはつい集めたくなります(全部で何種類つくるんだろう…)。お花のサイズも細かく6段階に分かれていて、お試しの人も、たくさん飾りたい人にも対応できると思いました。

>> HitoHana お花の定期便

まとめ

花の定期便をいろいろ試してみての感想でした。まとめると

▶花の定期便はこんな人におすすめ

・近所に気に入った花屋さんがない人

・忙しくて花屋さんに行く時間がない人

▶感想とまとめ

・定期便のすごさは「記録と情報」。実店舗にはかなわない点もある

・花を選んで買う楽しさは絶対にある。近隣のリアル花屋さんでも買ってみてほしい!

最後に。定期便サービスはどんどん増えています。ハナラボがサイトで紹介したものがすべてでは(もちろん)ありません。

ご紹介したのは話題性のあるITベンチャー系のサービスが中心になりましたが、お花屋さんが地域を限定してやっている定期便・お届け便もあります。ぜひ自分の気に入ったサービスを、試しながら探してみてください。

以上、ハナラボがお花の定期便をやってみて思ったことまとめでした。気になっている方に、少しでもお役に立てれば幸いです!

こちらもおすすめ