切花図鑑

【葉もの図鑑】ニューサイラン|花言葉・出回り時期・花もち・飾り方

土に植える園芸植物としても有名な葉物のニューサイラン。シャープで鋭い葉が印象的なグリーンです。


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葉の1本1本が自立し展開するイメージが強く、アレンジメントにおいてもそのような使われ方があります。

アレンジメントだけではなく生け花でも活躍の場は多く、展示会などではねじったり垂らしたりとユニークな作品が見られます。

今回は、シンプルにもユニークにも楽しめる「ニューサイラン」をご紹介します。

ニューサイランってこんなグリーン!

ニューサイランの基本情報

学名:Phormium
分類:リュウゼツラン科フォルミウム属
和名:マオラン、入才蘭

英名:New Zealand flax
原産地:ニュージーランド

価格は1本は200円〜300円。市場には1年を通して出回っています。

長さは1m前後で流通していることが多く、基本の葉色は緑ですが、赤い銅葉や斑の入った種類もあります。

斑の入り方は様々で、葉の両脇に真っ直ぐ入るもの、葉の全体にストライプ状に入るものなど大きく印象が異なります。

斑の色も数種類あり、一般的な白や黄色の他に赤い斑入りの品種もあります。

葉の質感は固く、先端は怪我に注意が必要なほど鋭いのも特徴。作業中はもちろん運搬の最中にも周りに気を配りながら取り扱いましょう。


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ニューサイランの飾り方・日保ちについて。

ニューサイランは日もちする?

剣のように鋭く、葉先のピンとした状態がベストです。

ニューサイランの日持ちは10日前後。傷みの目安は茶色く変色してきた時です。

水切り・空切りで水揚げやメンテナンスを行いますが、メンテナンスで切りすぎてしまうと作品の高さが変わってしまうので2〜3日に1回程度切り戻しをしましょう

ニューサイランの飾り方・飾るときの注意など。

根元は内側に「二つ折り」のような感じになっている

 

先端に向けて葉が柔らかくなっていくので、短く生ける場合には折れないよう深めに挿すことが重要です。

吸水フォームに挿す場合は、フォームに入る部分の葉を切って茎だけにして使うことも

 

裂いて細くして使うこともできます。いろいろなアレンジを工夫してみましょう。

裂いて半分の細さにしたり
くるんと丸めたり

合わせたいお花・おすすめの使い方。

線を表現するニューサイランにはヒマワリやダリアなどの大輪の洋花を合わせるとメリハリのあるデザインに仕上がります。

生け花やアレンジメントに組み込みやすく、1mある長さを活かして大型装飾や開店花に使われることも多いです。

 

直線的なイメージが強いニューサイランですが、ひねって留めたり折って使うことによって様々な表現ができるのがおもしろいポイント。

アレンジメントの土台に直接貼り付けてみたり、葉の先端を吸水フォームに留めて円をえがくこともできます。

根付きのニューサイランは放射状に展開するので、アレンジメントにおいても扇状に生けるとダイナミックな印象を与えられるでしょう。

存在感がありながら繊細な見せ方ができ、重ねたり並べて生けることで面の役割も果たします。

ニューサイランの豆知識いろいろ。

名前の由来は?略称は「入才」?

原産国であるニュージーランドを漢字で表記すると「新西蘭」となり、ニューサイランの名前の由来はここからきていると言われています。

昔はニューサイランを「新西蘭」と表記していたという記録もありますが、国名と同じだと不便なことから植物名は「入才蘭」に変更されました。

(そういえば市場からの伝票などに「入才」と書かれていることがありますね。新人さんは「??」となりがちなので、覚えておきましょう)

分類がリュウゼツラン科であることも理由の一つかと思いますが、名前に「蘭」が入るのは元々国名の当て字で表記していたことの名残でしょう。

生活に欠かせなかったニューサイラン

ニュージーランドの先住民族はニューサイランを生活の必需品として扱っていました。

花からは蜜を、根は薬に、葉や花茎の繊維は筏にし、葉はロープや網などの道具だけでなくマットや織物としても加工していたそうです。

ニューサイランの花言葉

真っ直ぐ伸びる姿から付けられた花言葉は「素直」

品種にもよりますがニューサイランの花は数十年に一度しか咲かず、なかなか見ることはないです。

日本では葉を観賞するのがメインとなっているので、「花言葉」ではありますが葉にたいして意味をもたせてギフトなどに利用します。

ニューサイランまとめ。

葉ものとして出回っている「ニューサイラン」まとめです。

・固く鋭い葉に注意!

・曲線も表現できるすぐれもの

・名前の由来は原産国名・ニュージーランドから

・原産地では生活に欠かせない植物だった

一年中出回っていることや、少しの工夫で多くの表現ができるニューサイランは、作品にアクセントを付けたい時オススメのグリーンですね。

誰でも簡単にアレンジができるので記事を参考にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

店頭や作品展で必ず見かけることのできるニューサイラン。
見るもよし、生けるもよし。様々なデザインを楽しんでみてください!

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