切花図鑑

【切花図鑑】ダリア|花言葉・出回り時期・花もち・飾り方

豪華なスタンドやアレンジに欠かせない大輪の花といえば「ダリア」。


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ひと昔前までは、流通も季節が決まっていて、あまり日持ちが良くない…というイメージがあったダリアですが、いまや周年流通する人気の花になりました。

豪華な大輪のものから、小輪でポンポン咲きのものまで、品種も様々。

今回はそんな「ダリア」についてまとめました。

ダリアってこんなお花!

ダリアの基本情報です。

ダリアの基本情報

学名:Dahlia
分類:キク科 / ダリア属
和名:天竺牡丹  英名:Dahlia(ダリア)
原産地:メキシコ、グアテマラ

出回りが多いのは、ダリアの旬である9~10月。旬の時期に比べれば量は減りますが、切花としては周年出回っています。

品種が多いため価格もさまざま。小輪タイプでは1本300円台のものもありますし、大輪の品種では1本700~800円になることも。

 


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ダリアの切花の飾り方・日保ちについて。

ダリアの切花、日持ちはする?

ダリアは日持ちがする花ですか?と聞かれたら、「うーん、普通ですかね…」と答えるでしょう。

でも、ひと昔前に比べれば、生産の技術も輸送の技術も格段に上がり、花もちで心配することも減りました。

大輪で花びらが長いタイプは、後ろの花びらから萎れてきます。ダメになった花びらを根元から切り取ると、長くキレイに楽しめます。(花は小さくなるけど)

花びらの短いポンポン咲きの品種の方が、日持ちはよいかもしれません。

ダリアの飾り方・飾るときの注意など。

それほど日持ちに強くないダリアですが、お手入れをして1日でも長く楽しみたいところです。

茎は中が空洞になっています。よく切れるハサミかナイフでスパっと斜めに切りましょう。

冷暖房の風が直接当たらないところに飾りましょう。切花延命剤も有効。

家で飾るときは、いろんな花と合わせるより、ダリア単品の迫力を生かすのがよいかも。枝物や葉物と合わせてシンプルに飾るのがおすすめです。

ダリアの花言葉は?

花言葉は、『華麗』『気品』『優雅』『移り気』『移ろい』 など

「移り気」「移ろい」などの花言葉は、ナポレオン皇妃ジョセフィーヌがダリアを愛したことから。ジョセフィーヌの移り気な性格から、花言葉がついたと言われています。

 

品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。

いろんな「咲き方」の名前

ダリアは咲き方で全然印象が違います。これもダリア?と思ってしまうほど。


花から広がるコミュニケーションAGS「ダリア基礎知識」より

 

切花でよく見るのは「デコラ咲き」「ボール咲き」「ポンポン咲き」あたりでしょうか。

大型のアレンジ、スタンド花に活躍

ダリアの大きさは、大型アレンジやスタンド花にとっても重宝。写真を見ていただければわかりますが、「埋まる」度合いがハンパないです。

日持ちは抜群…ではないけれど、届けたときの「わあ!」というインパクトは他の花には替えがたいのです。

このくらいは知っておこう。有名品種をピックアップ!

『黒蝶』

切花ダリアの人気に火をつけた黒いダリア『黒蝶』。妖しげな黒紫の花色がなんともいえません。

切花ダリアとしては古くからある印象ですが、いまも人気の品種です。

『熱唱』

真っ赤な花、情熱的な印象がダリアのイメージぴったりの『熱唱』。ダリアといって思い浮かべるのはこの『熱唱』かもしれません。

『NAMAHAGE』シリーズ

大田花きより

近年話題の、秋田ブランド『NAMAHAGE(ナマハゲ)』シリーズ。

世界的なダリアの育種家で、秋田国際ダリア園を運営されている鳶澤氏のつくるダリアです。

このNAMAHAGEシリーズは毎年新品種が出るのですが、面白いのはフローリストや市場の意見を反映させるための「総選挙」があること。

毎年大田市場に新品種「候補生」たちが並び、総選挙が行われ、人気だったものがデビューするという仕組み。現在は第7期生までデビューしています。某アイドルみたいですね。

第8回総選挙の様子はこちら→ 第8回ダリア総選挙

 

ダリアの豆知識いろいろ。

切り花としての歴史は浅い

ダリアが日本に渡来したのは江戸時代。オランダ船によってもたらされたと言われています。

その後明治時代には栽培が広まり、主に園芸で楽しまれる花になりました。

高級な花だったので、球根が盗まれないように「球根に毒がある」などと言われるようになったとか。(球根に毒はありません)

各地にダリア園ができたり、園芸として楽しまれるようになる一方で、切花として流通が始まったのはごく最近。2000年に入ってからのことです。

CMや装飾、ブライダルなどで人気がつき、切花のダリアが広まっていったのです。

その後、育種・生産・流通の技術も進化し、いまや周年流通する切花のひとつになりました。

主要な産地は、長野県・秋田県・山形県・福島県など。

各産地から毎年のように新品種が登場し、まだまだ切花としてのポテンシャルを秘めている花のひとつです。

切花のダリア、まとめ。

切り花のダリア、まとめです。

・豪華で華やか!大輪ダリアは大型アレンジやスタンド花に活躍。

・いろんな咲き方がある!品種の多様さも楽しみのひとつ。

・切花ダリアはまだまだ進化途中。今後の新品種にも期待!

なかなか自宅に飾る花という印象は薄いかもしれませんが、本当にここ数年で品種数もふえ、お花屋さんでフェアなどが開催されているのも目にするようになりました。

小輪タイプやポンポン咲きのタイプなど、家で飾りやすいダリアも増えています。お店で見つけたら、ぜひ一度お手に取ってみてくださいね。

 

参考サイト

・秋田国際ダリア園・鷲澤康二さんインタビュー
https://www.agsfan.com/producing/akita/

・大田花き「産地ウンチク探検隊」みなみ信州と秋田ダリアレポ
http://www2015.otakaki.co.jp/blog/place/archives/cat19/

・青山フラワーマーケット「Today’s Flower ダリア」
https://www.aoyamaflowermarket.com/item/COLUMN_TODAYS_024.html

・青山フラワーマーケット 福島県塙町のダリアレポhttps://www.aoyamaflowermarket.com/item/COLUMN_REPORT_017.html

・ダリア(天竺牡丹)日記 ダリアの歴史についてよくまとまっている個人ブログ?
http://samidare.jp/acocotori/note?p=list&c=300422

 

 

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