真っ赤な炎のような、ちょっと変わった花姿が特徴の『グロリオサ』。
名前は知らなくても、大きい花束やアレンジなどで見たことがある方も多いのではないでしょうか。
高級感ある華やかなアレンジメントに重宝する、お花屋さんにとっては馴染み深い花のひとつです。
今回は、そんなグロリオサについて紹介します。
グロリオサってこんなお花!
グロリオサの基本情報です。
グロリオサの基本情報
学名:Gloriosa
分類:イヌサフラン科 / グロリオサ属
和名:狐百合(キツネユリ)・百合車(ユリグルマ)
英名:Glory Lily・Flame Lily
原産地:熱帯アフリカ~熱帯アジア
*科はユリ科に分類される場合もある
量は増減しますが、切花としては1年中出回ります。お値段はちょっと高めで、1本600円~800円くらいでしょうか。
花弁が反り返ったような不思議な形の花。主茎から四方に花を飛ばすダイナミックさ。ユリの仲間と言われれば印象は近いのですが、他の花にはない独特さがあります。
花色は赤。黄色や淡い赤、オレンジ系の品種も出てきています。
グロリオサの切花の飾り方・日保ちについて。
グロリオサの切花、日持ちはする?
ユリに近い分類の植物であることから、花もちは良い方です。下から順に咲き進み、下の花が枯れても先端の花が色づいて開いたり、切花としては比較的長く楽しめます。
長持ちさせるためにも、花粉は取ってしまった方がよいでしょう。黄色い粉が服に付くとなかなか落ちません。
グロリオサの飾り方・飾るときの注意など。
グロリオサのもうひとつの特徴は、「からまる葉っぱ」。
周りの植物にからみつきながら成長していくので、葉っぱの先端が巻きひげのように「なにかにつかまろう!」とします。
これが花屋としてはなかなか厄介。まとまった束から1本取り出そうとすると、あちこち絡みついて取れないよ!!となることも。
なので、入荷した段階で葉っぱの先端をカットしちゃうお店もあります。
グロリオサの花言葉は?
花言葉は、『勇敢』『栄光』 など。
名前の由来は、ラテン語の「
品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。
花色は、赤・黄色・淡赤など。
色バリエーションはそんなに多くないグロリオサ。
メインはやっぱり赤。品種では「ミサトレッド」や「サザンウインド」が有名。黄色の「ルテア」もよく出回りますね。
最近、赤と黄色以外の品種も少しずつ増えてきました。こんなにあるんですね!
空間を生かして豪快に使いたい!
グロリオサは、自由奔放に花茎をのばして華やかな花を咲かせるのが特徴。
ぎゅっとまとめるアレンジより、空間を生かして豪快に使う方が、伸びやかな花姿を生かせます。
いけばなや大型の花展の装飾によく使われているのも納得ですね。
大ぶりのアレンジ、花束に。
ちょっと予算がある送別会の花束や、舞台で渡す大きな花束、お祝いのアレンジやスタンド花に使うと華やかでぴったり。
おうちに飾ってみようと思ったら、あんまり花の種類を増やさず、グロリオサメインでざっくり飾るとカッコイイ。
グロリオサ数本+葉物、もしくは枝物、という感じで広めの空間に活けてみてはいかがでしょうか。
グロリオサの豆知識いろいろ。
グロリオサといえば、高知県。
グロリオサの産地といえば、圧倒的に「高知県」。
「ミサトレッド」などの品種名になっている高知県三里(みさと)地区は、全国の生産量1位。グロリオサのシェア70%を占めています。
昭和56年にオランダから球根を輸入して栽培を始めたのがはじまり。そこからコツコツと球根を増やし、三里地区独自の作物となったそう。
最近では海外の品評会で賞を受賞するなど、海外からの評価も高い高知のグロリオサ。輸出もされています。
日照量が多く温暖な気候が、グロリオサの栽培に適しているのでしょうね。
高知旅行に行ったとき、竜馬空港のエントランスに大きなグロリオサのアレンジがありましたよ。まさに名産アピール!
どーんと目に入ってくるグロリオサのアレンジ、素晴らしかったです。
切花のグロリオサ、まとめ。
グロリオサ、まとめです。
・鮮やかな色と華やかな花姿でインパクト大!
・花もち良好。花粉と葉っぱの「巻きひげ」に注意。
・薄い赤やオレンジ系の新品種にも注目。
・生産ナンバーワンは高知県。三里地区はグロリオサの名産地!
さりげなく飾る日常の花…というよりは、華やかでパーティ的な雰囲気のグロリオサ。
でも、日持ちもよいし手間もかからないし、意外とおうちで飾るのもおすすめです。見かけたらぜひお手に取ってみてくださいね。
参考サイト
・グロリオサ情報が豊富にまとまっています。さすが。
・昭和56年、三里地区にグロリオサを導入してからのお話。
・グロリオサを使ったアレンジの紹介