こんにちは。お花屋さんではたらく美月(@unimizuki)です。
高円宮家の三女、絢子さまがご結婚されましたね。明治神宮での結婚式の様子、翌日の晩餐会の様子をニュースでご覧になった方も多いのではないでしょうか。
晩餐会では可愛らしい絢子さまのピンクのドレスに注目が集まっていましたが、花屋としては、気になるのはやっぱり会場とブーケの花。
どんなお花が使われていたのか、まとめてみました!
会場の花はいろんな「ラン」の花。
ゲストテーブルの花
ゲストテーブルの花、遠目に見たらちょっと地味だな?と思ったけれど、いろんな蘭が使われていました。
コチョウラン、パフィオペディルムなどなど。小さい花はなんの蘭だろう?
広がるように低く活けられたピンクのコチョウラン、すっと立ち上がるように活けられたパフィオが目を引きます。
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ちょうどおふたりの座るテーブルから正面に、金屏風の前に置かれた豪華なアレンジメントがありました。こちらもコチョウランなど、豪華絢爛な感じ。
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入場口に近いところに、ボール状のヒマワリのアレンジもありました。
会場には寒蘭の鉢植えも
おふたりが入場されてきたとき、目を引いたのは寒蘭の鉢植え。
寒蘭は日本の森林に自生する東洋ランで、シンビジウムのなかま。
園芸植物として同好の士は多い植物ですが、披露宴に飾るにはずいぶん渋いなあ…!と思ったり。
高知の牧野植物園に行ったときにたくさん見ましたが、すっとした花姿が美しいですよね。
ハート形のブーケは假屋崎省吾さんデザイン!
ボリュームたっぷり、ランのブーケ
入場の際に持っていたブーケは、は假屋崎省吾さんデザインのハート形のブーケ。
ピンクと黄色のカトレア、小さなコチョウランなど。こちらもランづくし。
典子さまのブーケもランだった
お姉さんの典子さまがご結婚したときのブーケもランでした。こちらは濃いピンクのカトレアがメイン。
高円宮家とラン
というわけで、よくよく見るとランづくしの晩餐会のお花でした。
高円宮久子さまはランがお好きだそうで、世界ラン展にも毎年関わっておられます。まだラン展が今ほど有名でなかった1993年頃から、ずっとご出席されているとか。
そんなことからも、晩餐会のお花にランが選ばれたのかもしれませんね。
(ちなみに、次女の典子さまのお印はランの花だそうです)
ピンクのドレスはご両家のご縁のシルク生地
ドレスの生地は、守谷さんのお母様からの贈りもの
絢子さんはピンクのシルク地のドレス姿。シルク地はカンボジア製で、NPO法人「国境なき子どもたち」専務理事だった守谷さんの母の故・季美枝さんが生前に選び、団体から宮家に贈られたものだという。(朝日新聞デジタル)
ご両家をつないだご縁のある生地をドレスに。素敵ですねえ。
ちなみに、レースにちりばめられた小花の刺繍はオレンジブロッサム(オレンジの花)。
ギリシア神話ではゼウスがヘラとの結婚の際にオレンジを贈ったという話があり、結婚の時に花嫁がオレンジの花を頭に飾る習慣がありました。
ヨーロッパでは、結婚式に欠かせない花嫁の花ですね。
ドレスのモチーフに使うのも素敵だなあ。絢子さまにとてもお似合いで、印象的なドレスでした。
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こういう式典があると、どんなお花が使われているかなーと注目してしまうのは花屋のサガ。
みなさまも気づいたことがあったら、ぜひ教えてください!