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まぎらわしい切花マメ知識

紫陽花(アジサイ)が秋色になる仕組みとは?お花屋さんに出回る秋色紫陽花の種類を解説!

秋になるとお花屋さんに出回る、グリーンや渋い色の紫陽花のなかま。

最近はドライフラワーも流行っているので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。

 

でも、紫陽花って本来は6月の花。どうして秋に出回っているの?

秋になると切花で出回る『秋色紫陽花』『グリーンアナベル』『秋色ミナヅキ』、ちゃんと違いがわかってますか??

 

今回は『秋色紫陽花(アジサイ)』と呼ばれる、秋に出回る紫陽花の仲間について掘り下げてみます。

それではいってみましょう!

『秋色紫陽花(アジサイ)』の正体とは。

秋色紫陽花(アジサイ)は、6月の紫陽花と同じもの

紫陽花といえば、6月の梅雨時に咲くピンクや紫の花。季節になると、紫陽花が有名な公園やお寺などがニュースになったりもしますね。

アジサイ

それに対して、今回取り上げる『秋色紫陽花(アジサイ)』は、秋にお花屋さんに出回るちょっと渋い色の紫陽花の切花。

秋色紫陽花秋色紫陽花秋色紫陽花

 

6月に咲く紫陽花と、秋色に染まった紫陽花。じつは、植物としては同じ植物です。

 

公園やお寺で6月に咲いた紫陽花は、株を養生させるため、見ごろが終わると花は剪定されてしまいます。

ところが、紫陽花の花は剪定せずにそのままにしておくと、徐々に色を変化させていきます。紫陽花のことを別名「七変化」と言ったりするのも、これが所以。

 

ピンクや紫だった紫陽花は徐々に緑色に変わり、夏を越え、秋を迎えると、さらに赤色がかって変化を続けます。(もとの色や品種によって色の変化は異なります)

秋も深くなると、もとの色からは想像もつかない、渋いニュアンスがのった色に変わります。これが、秋色紫陽花です。

 

昔はそんなに出回っていなかったように思うのですが、最近は秋色に変化した紫陽花の園芸的価値が高まりつつあり、切花でも鉢花でも『秋色紫陽花』『アンティーク紫陽花』などと呼ばれて人気を集めています。

アジサイの花のつくりについて

さて、アジサイはどうしてそんなに長い間、枯れずに咲き続けていられるのでしょうか。これには、アジサイの花のつくりに秘密があります。

 

アジサイを細かく見ていくと、アジサイには2種類の「花」があるのがわかります。

ガクアジサイだと更にわかりやすいですね。真ん中のツブツブしている花と、まわりの華やかな花です。

この目立たない花を「両性花」、色づいた華やかな方の花を「装飾花」といいます。

「両性花」は雄しべと雌しべがあり、生殖活動をする花のこと。「装飾花」は、雄しべや雌しべが退化していたり減っていたりして、生殖はしない花です。

装飾花のまわりの、ピンクや紫に色づいている部分は、萼片(ガク)が大きくなったもの。私たちが紫陽花の「花」と思って見ている部分は、ガクなんですね。

てまり状のアジサイは、見えている部分がほぼすべて「装飾花」とそのガク。
かきわけて探せば「両性花」も見つかります。

 

そもそも、アジサイの原種はガクアジサイ。

そこから、美しい萼片(ガク)がより多く、より大きくなる”装飾花が多い”系統を育種・選抜して、私たちがよく知っている「てまり状の紫陽花」が作られたのです。

 

今回のテーマ、”秋色”になるのは萼片(ガク)。両性花も装飾花も、旬を過ぎれば終わってしまいますが、ガクの部分は長く残るというわけです。

秋色になる仕組み

萼片(ガク)は葉っぱのようなものですから、花が終わったあとも長く残ります。紫陽花の萼片がもつ色素は変化していき、色が徐々に変わっていきます。(これには土中のアルミニウムやリン酸などが関係しているそうです)

さらに夏~秋の間に、もともとの色 → 緑 → 秋色 へと変化していきます。

これは花が咲いているときの色の変化とは別のもので、シアニジン系アントシアニンという色素が関係しているそう。花の中の色素が分解されて起こる、老化現象のひとつです。

秋色紫陽花は自分でもつくれる?

剪定しないで放っておけば、秋色の紫陽花は自分でもつくれます。ただし、お花屋さんで売っているような美しい秋色紫陽花になるかどうかは運次第。

形を保って美しい色に変化するには、日照や水分量などさまざまな条件があるのです。

こんなふうに、枯れ枯れになっちゃったのもよく見ますね。

10月~11月に美しい秋色紫陽花をつくるのは、素人には難しいかも…と思いますが、色が移り変わって緑色になるくらいの紫陽花なら、自宅や公園でも観察できます。

自宅の鉢植えのアジサイの色が秋色に変わっていく様子をレポートした記事がありました。写真で経過がわかり、面白いです。

→ LOVE GREEN 秋色アジサイ(紫陽花)の色の変化の行方と管理のコツ

 

鉢植えや庭植えでアジサイがある方は、すぐに剪定せずに一部の花を残してみて、秋色に変わっていく様子を観察してみてはどうでしょうか。


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切花で出回る『秋色紫陽花(アジサイ)』のなかま

アジサイが秋色になったもの

いわゆる『秋色紫陽花(アジサイ)』がこれ。

学名はHydrangea macrophyllaf. macrophylla。日本人なら見慣れた、6月に咲くピンクや紫の、てまり状のアジサイを秋色にしたものです。

秋色紫陽花

ちなみに、ガクアジサイは秋色にならないの?というと、そんなことはなくて、ガクアジサイも装飾花の部分は秋色になります。

でも、真ん中の部分は枯れてなくなってしまうし、あんまり観賞価値が高くないんでしょうね。切花としてガクアジサイの秋色が出回っている…ということはあまりないと思います。

 

アナベル、カシワバアジサイ(北米系のアジサイの仲間)が秋色になったもの

切花でよく出回っているアジサイの仲間には、日本原産のアジサイと北米原産のアジサイがあります。

北米チームの代表は「アナベル」と「カシワバアジサイ」。どちらも、園芸でもよく使われています。

アナベル(アメリカノリノキ)

北米原産のアジサイ「アナベル」。学名は Hydrangea arborescens。アナベルは品種名です。

花ひとつひとつが日本のアジサイより小さく密集していて、てまりのような花。

アナベルは「秋色」というより、「グリーン」です。「グリーンアナベル」なんて名前で出回ります。水分が抜けた”秋色状態”ということでここに分類しました。

By: urza

 

ボリュームあるし、このままドライになるので、1本でもすごい存在感。夏の終わりころ~秋にかけて、「グリーンアナベル」といって切花が出回ります。

本来の花期には白い花を咲かせます。オシャレなお庭とかでたまに見ますね。

 

カシワバアジサイ

こちらも北米原産のアジサイ「カシワバアジサイ」。学名はHydrangea quercifolia。

柏の葉のような切れ込みがある大きな葉と、円錐形にのびる花の形が特徴的。こちらも花期には白い花ですが、徐々に秋色に色づいていきます。

切り花の出回りはそれほど多くないと思いますが、たまに見かけます。

 

ミナヅキ(ノリウツギ)が秋色になったもの

もうひとつ、秋色紫陽花の時期によく出回るのが『秋色ミナヅキ』

“ミナヅキ”は園芸品種の名前で、植物名はノリウツギといいます。学名は Hydrangea paniculata。こちらは日本原産のアジサイのなかま。

そのカタチから、ピラミッドアジサイなんて呼ばれたりもします。

 

カシワバアジサイは枝垂れる感じになるけど、ミナヅキはぴん!と上向きまっすぐ。秋になると、スタンド花とかにどーんと入れられているのをよく見ます。

秋色になったアジサイ類の特徴

きれいにドライになる!

以上、ご紹介したのはすべて、アジサイ科アジサイ属の植物。(ユキノシタ科に分類されることもあります)

秋に出回るこれらのアジサイの仲間は、どれも形を保って綺麗にドライになります。6月の花期のときには水分たっぷりで、切花としては水あげも難しく、すぐ萎れちゃうのにね。

秋のお花屋さんで渋い色のアジサイの仲間を見つけたら、ぜひ一度手にとってみてください。ちょっと値段は高いかもしれないけど、後悔はさせませんよ♪

 

秋色紫陽花の花言葉や出回り時期、飾り方についてはこちらの記事をどうぞ。

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