最近にわかに注目を集めている秋の花『秋色紫陽花(アジサイ)』。
ドライフラワーの流行もあり、お花屋さんで見かけることも増えてきました。
あれ、でも「紫陽花」って6月の花じゃなかったけ?秋色紫陽花は梅雨のときのアジサイとは違うの?
今回は、秋に出回る『秋色紫陽花(アジサイ)』についてご紹介します。
秋色紫陽花(アジサイ)ってこんなお花!
秋色紫陽花(アジサイ)の基本情報です。
秋色紫陽花(アジサイ)の基本情報
学名:Hydrangea macrophylla
分類:アジサイ科 / アジサイ属
和名:紫陽花・七変化・八仙花 英名:Hydrangea
原産地:日本・東アジア / 北米
緑色から赤っぽく色づいたもの、くすんだ紫色のようなものなど、アンティーク風の色合いが特徴の秋色紫陽花(アジサイ)。
『秋色紫陽花』や『アンティーク紫陽花』なんて呼ばれて秋に出回っているアジサイたち。じつは、6月に咲くアジサイと同じものです。
6月に咲いたアジサイがそのまま夏を越え、水分が抜けて徐々に色味が変わっていったもの、それが秋に出回る『秋色紫陽花』です。
お花屋さんに出回るのは9月~11月頃。
種類にもよりますが、1本あたりのお値段は結構高め。高いものだと、1本1500~3000円くらいするものもあります。
さらに、『秋色紫陽花』と一口に言っても、いろいろな種類があります。
こんな八重咲きの種類もステキ。
アジサイが秋色になる仕組みや、秋色紫陽花として出回るアジサイにどんな種類があるのか、こちらの記事にまとめました。
秋色アジサイの切花の飾り方・日保ちについて。
秋色紫陽花(アジサイ)の切花、日持ちはする?
秋に出回るアジサイの最大のポイントは『ドライになる』こと。美しく形を保ったままキレイにドライになります。
そういった意味で、楽しめる期間はとても長いです。キレイにドライになったアジサイはそのまま1年以上飾れますので、1本が高価でも納得感はあるのではないでしょうか。
水に活けていても、しばらくたつと勝手にドライになっています。
最初からドライにするぞ!と思っている場合は、早いうちに吊るして乾かした方が綺麗なドライになります。(でもフレッシュな秋色紫陽花もキレイだから、ついつい水に活けっぱなしになるんですけどね)
秋色アジサイの飾り方・飾るときの注意など。
フレッシュな状態で飾りたい場合は、茎をそぐように斜めに切り、茎の中の白いフワフワをこそげ取ります。
しっかり秋色に色づいたアジサイは水落ちして萎れることはほとんどなく、枯れるとしても勝手にドライになっていきます。
まだ柔らかさの残っているアジサイ(早い時期に出回るもの)は萎れることもあるので、水に活けて楽しむ場合はしっかり茎の切り口を斜めに切り、やや深めの水に活けるとよいです。
秋色紫陽花(アジサイ)の花言葉は?
とくに秋色紫陽花と紫陽花をわけて花言葉が用意されているわけではありません。紫陽花の花言葉は、『移り気』『冷酷』『無情』『辛抱強さ』 など。
あまり良い意味の花言葉がついていないのは、紫陽花の “花の色が移り変わる” 特徴によるものでしょう。
花の色が移り変わるからこそ、秋色紫陽花のような繊細で素敵な色が見られるのにね。紫陽花は花言葉でちょっと損してるなあ。花言葉を気にしない方にはどんどん使ってほしいです。
品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。
1本でも充分な存在感。
説明不要。立派な秋色紫陽花は1本だけをどーんと飾っても充分な存在感です。1本の中にも様々な色を含んでいて、じっくり見ていて見飽きることがありません。
難しいことは考えず、1本でどーんと飾ってみましょう!
リース作りに挑戦してみる。
ドライになる秋色紫陽花で挑戦してほしいのは、リース作り。小さく刻んで構成しなおしていくリース作りに、こんなに適した素材はありません。
作って数日もすれば、すっかり乾いてドライのリースになります。
秋色紫陽花を使ったリースづくりのワークショップはお花屋さんでもよく企画されていますので、ぜひ一度チャレンジしてみてほしいです。
秋のスタンド花・大型のアレンジにも活躍!
ボリューム感があって萎れにくいので、秋の大型のアレンジにも活躍します。
舞台祝いのスタンド花とか、個展祝いで日持ちが必要なアレンジとか、ホテルの活け込みとか、秋の季節にはよく使われているのを見ることができます。
大きな装飾やスタンド花を見かけたら、ぜひ注目して見てみてください。
秋色紫陽花(アジサイ)の豆知識いろいろ。
美しい秋色紫陽花のひみつ。
ここ数年で、ぐぐっと出回り量も人気も上がっている秋色紫陽花。
立ち枯れた紫陽花が偶然きれいに残って秋色になるのは自然界でも時折見ることができますが、お花屋さんに並ぶ花材はそんな偶然で作られたものではありません。
そう、秋色紫陽花をこうして楽しむことができるのは、アジサイをきれいに秋色に色づかせて出荷してくれる生産者さんのおかげ。その技術が年々向上しているってことなのでしょうね。
きれいに色づく秋色紫陽花のために、水分量や日照量を丁寧に調整しているのです。
このあたりの記事を読むと、そのへんの苦労がわかります。魅力的な花材を支えてくれている生産者さんには、頭が下がりますね。
秋色紫陽花といえばこの人。千葉県の「青木園芸」さんレポ。
→ フレネットヒビヤ 「青木園芸 高品質アジサイ生産者のご紹介」
北米系の大型の紫陽花「アナベル」を作っている産地さんのレポ。
切花の秋色紫陽花(アジサイ)、まとめ。
秋色紫陽花、まとめです。
・秋色紫陽花は6月に咲くアジサイと同じもの!夏を越えて水分が抜け、色が変化した紫陽花のことを言う。
・秋色になった紫陽花は形を保ったまま綺麗にドライになる。
・きれいな「秋色」をつくるのは生産者さんの技術と努力のたまもの!
ちょっと値段が高いので手を出しづらいかもしれませんが、ドライになっても楽しめるし、繊細な美しさは必見!
秋にお花屋さんに並ぶ紫陽花を見かけたら、ぜひ一度手にとって楽しんでほしいと思います。
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