夏といえば誰もが思い浮かべる花、ヒマワリ。
7月頃からお花屋さんの店頭に多く並び始めるヒマワリは、パッと目を引く存在です。
でも、頭が重くてちょっと飾りづらいよね…そもそも、夏の花なのに暑い時期あんまり日持ちしなくない?…などなど、自宅で飾るのにちょっと難易度が高いことも事実。
切花のヒマワリの特徴、飾り方、花言葉などについてまとめました。
ヒマワリってこんなお花!
ヒマワリの基本情報
学名:Helianthus annuus
分類:キク科ヒマワリ属
和名:向日葵 英名:Sun Flower
原産地:北アメリカ中西部
ヒマワリの切花は夏限定!と思われがちですが、じつは周年出回っています(もちろん、時期外には量は減りますが)。
出回り量が多くなるのは6月~9月。切花用の品種も多く、いろんな品種がお店に並んで楽しい時期です。一般的な品種は、1本200円~300円で購入できるものが多いですね。
ヒマワリの切花の飾り方・日保ちについて。
ヒマワリの切花、日持ちはする?
夏の花だから、暑さに強いか?と思いきや、そんなことはありません。水を替えないでいれば茎が腐って水が濁るし、暑い部屋に飾っていると葉っぱも花びらもくたびれてきます。
「ヒマワリはもちますか?」と聞かれたら、「うーん、普通です」と答える感じ。
空調のきいた涼しい部屋に飾るなら、もちはいい方かもしれません。
茎が傷まないようにこまめに水を替え、切り戻しをすることが花もちをよくするコツです。
水は浅水がいい?深水がいい?
ガーベラなどと同じく、細かい毛が生えている茎は水につけると腐りやすいので、活けるときの水は「浅水」がいいとされています。
たっぷりの水につけると、茎が腐って水が濁り、すぐぬるぬるになってしまうんですね。
…と、一般的には言われていますが、モノによってはそうでもないぞ!という説もあり。こんな実験を見つけたので、興味のある人は読んでみては。
→
大田花き品質カイゼン室による「ヒマワリの浅水vs深水、比較レポート」
頭が重くて飾りにくいときは?
ヒマワリは細い茎の上にどーんと大きな花がついています。しかも、花には「向き」があるものが多い。
花瓶に活けても、花の重みでぐるりと向きが変わっちゃったりして、「もう少しこっち向いてよー!」となりがち。花を留めて、簡単にステキに見えるコツを考えてみました。
1輪挿しに飾る
頭の重いヒマワリ、口の広い花瓶に活けるのはけっこう難しいです。口の細い1輪挿しに1本ずつ飾ってみてはどうでしょう。
1輪だけでもいいし、いくつも並べて飾っても可愛いです。
お花屋さんで束ねてもらう
お花屋さんで束ねてもらったものを、そのまま飾る方法。ほかの花を組み合わせたいときなどは、これが一番手軽です。
花瓶の大きさや形状を伝えて、そのまま活けられるように束ねてもらいましょう。花の向きもしっかり固定してくれるはずですよ。
剣山や吸水スポンジを使う
確実に留めるには、剣山や吸水スポンジなどの「花留め」を使うのが王道。日常的にやるにはやや面倒ですが、お客様が来るときなど気合を入れてやってみるのも良いかもしれません。
花だけ浮かべて楽しむ
茎をうんと短く切ってしまい、花だけを浅い器やボウルに浮かべるように楽しむのもおすすめ。食卓などにもいいですね。
水が濁ると不潔な印象になるので、こまめに水をかえましょう。
ヒマワリの花言葉は?
花言葉は、『崇拝』『憧れ』『愛慕』『あなただけを見つめる』。
品種・合わせたいお花・おすすめの使い方。
楽しい品種がいっぱい
切花ヒマワリの楽しさは、品種の多さです。「ゴッホのひまわり」「モネのひまわり」などの画家シリーズや、レモン色系、茶色系、赤系、黒っぽいものまで。品種が豊富で、それぞれに素敵さがあるので、片っ端から買ってみたくなります(私だけ?)。
切花ヒマワリとして有名なのは、タキイ種苗の「サンリッチ」シリーズ、サカタのタネの「画家」シリーズ、「ビンセント」シリーズなどです。
スタンド花・お祝いギフトに最適!
ヒマワリは「自宅で飾る花」っていうより、開店祝いや舞台祝いなどの「ハレの贈りもの」によく似合う花だと思います。
値段のわりにインパクトも出やすいし、空調のある屋内に飾ってもらえればそこそこ日持ちもします。
ヒマワリだけのスタンド花!なんていうのも、インパクトあって素敵。
ヒマワリの豆知識いろいろ。
園芸植物としての、ヒマワリの歴史
ヒマワリの原産地は、北アメリカの中西部。発見されたのはコロンブスがアメリカ大陸を発見した16世紀の大航海時代。そこからヨーロッパに渡り、園芸植物としての改良がはじまりました。
ヨーロッパ人に発見される前も、ヒマワリは北米・南米の人たちに大いに利用されていたようです。インカ帝国では「太陽を象徴する花」として大切にされていました。
ヒマワリは、食用、油の原料用、飼料用、染料用と、幅広く使われてきた花。当時現地に住む人々が利用していたことは間違いないでしょう。
ヨーロッパに渡ったのち、観賞用として改良もすすみましたが、17世紀末にはありきたりな花としてあまり注目されなくなってしまったとか。
一方、ロシアでは油糧用として広まり、食用や油糧用としての改良が進みました(今でも、ロシアの国花はヒマワリなんだそう)
日本に渡来したのは江戸時代。1666年の記録が初とされています。
切花で楽しめるようになったのは、最近のこと。
園芸植物としてはこのような歴史があるヒマワリですが、切花として広く楽しまれるようになったのは意外と最近のことです。
切花品種が開発されるまでのヒマワリは、大きすぎて、茎が太く、粗野な雰囲気で、花首が垂れてアレンジには使いにくく、花粉が出て周りを汚す、という難点がありました(出回っていはいたけど、めっちゃ使いにくかったということですね)
その課題をクリアし、「切花のヒマワリ」が今のように広く流通するようになったのは、まだここ25年くらいの話です。
タキイ種苗が、サンリッチシリーズ初の「サンリッチレモン」を出したのが1991年。
(タキイ最前線Web 品種プレイバック より抜粋)
サカタのタネが、画家シリーズ初の「ゴッホのひまわり」を出したのが2001年。
そして最近、さらに花が上を向いて咲く「ビンセント」シリーズも出回るようになりました。(これもサカタのタネ)
花が大きすぎず、しっかり横向き(または上向き)に花が咲く。茎が硬くて細い。日もちがする。無花粉で周りを汚さない。
種苗会社が品種改良によってひとつひとつ課題をクリアし、「切花のヒマワリ」という市場を作り出したのです。
こうした日本の種苗会社による「切花ヒマワリ」は世界でも高く評価されています。
ヒマワリがこうして切花として楽しめるようになったのは、まだまだこの25年くらいのこと。これからさらに新しい品種も増えていくでしょう。たのしみですね。
切花のヒマワリ、まとめ。
切花のヒマワリ、まとめです。
・お店で買いやすいのは6月~9月。
・茎が傷みやすいので、浅水で活けよう。(諸説あり)
・いろんな品種があって楽しい!
・夏のギフトや大きなアレンジに使ってほしい!
・切花のヒマワリが広まったのはまだ最近のこと。日本の育種の影響が大きい。
・植物としての歴史は長いわりに、育種の歴史はけっこう短い。まだまだこれからが楽しみ。
参考サイト
タキイ種苗のサンリッチ特設サイト。花壇用のポットひまわりを開発しようとしていたら、偶然切花品種に適した形質が出てきた→サンリッチシリーズの誕生!の流れがすごい。
サカタのタネのヒマワリ特設サイト。画家シリーズとビンセントシリーズについて。
タキイのサンリッチ産地取材。JA越後中央のはなし。ヒマワリを作り始めてから、産地さんがどんな工夫を重ねていったのかがよくわかる取材。
タキイ優良品種産地ルポ どこにも負けないサンリッチ産地をめざして
青山フラワーマーケットさんによる、みんな大好き折原園芸さんのヒマワリの取材。