花言葉を添えて、花束やアレンジメントを贈りたい!
そんな方のために、日本のお花屋さんで一般的に買えるお花の花言葉をまとめました。
part.1は、流通量が多く、季節を問わずいつでも買えるお花たち。お店になくても、注文すればだいたい取り寄せてもらえる花ばかりです。それではどうぞ。
バラ
『愛』(色別あり)
原産地は北半球の亜寒帯から熱帯まで幅広く、古くから世界中で愛されているバラ。
紀元前2000年以前にすでに栽培が始まっていたとも言われています。愛や美の象徴とされる、押しも押されぬお花界のトップスター。
色別の花言葉は以下のとおり。
赤:無垢で愛らしい・あなたを愛する・貞節・熱烈な恋
ピンク:上品・しとやか・暖かい心・満足
白:少女時代・無邪気・清純・相思相愛・尊敬
黄:献身・美・さわやか・あなたに恋しています・嫉妬
オレンジ:無邪気・魅惑・信頼・絆
紫:誇り・上品・尊敬
カーネーション
『無垢で深い愛』(色別あり)
カーネーションも歴史が古く、古代ギリシャの頃から人々に愛されている花です。
母の日のイメージから「母の愛」的な花言葉がついているが、母の日の歴史は意外と新しく、1900年代初頭のアメリカが起源。
花名の語源は「花の色が肉(ラテン語でcaro)色に似ていることから」という説もあり、イギリスの古い花言葉では「欲望」(肉欲)のシンボルだったとも。「母」のイメージとはちょっと違いますね…
日本で流通している三大切花のひとつです。(菊、バラ、カーネーション)
色別の花言葉は以下のとおり。
赤:母の愛・愛・感動
ピンク:女性の愛・感謝の心・あたたかな愛情
白:純粋な愛
オレンジ:情熱・清らかな愛
黄:軽蔑
トルコキキョウ
『清々しい美しさ』『希望』『優美』
近年人気急上昇中のトルコキキョウ。お花屋さんによっては「リシアンサス」と言ったり「ユーストマ」と言うところも。
原産地はアメリカで、比較的歴史の浅い花です。
品種改良は日本がトップクラス。様々な色、咲き方の品種が創り出されていて、一見して同じ花だとわからない人もいるほどです。
お悔やみにもお祝いにもブライダルにも使いやすく、切花業界ではなくてはならない重要な花のひとつ。小さいブーケにも、大きいアレンジにも重宝します。
ユリ
『純粋』『愛らしさ』『威厳』(色別あり)
ユリも古くから人類に愛されている花のひとつ。ギリシャ神話やキリスト教でも重要な位置づけをされています。キリスト教では、白いユリは聖母マリアの象徴。
そこから、清純、純潔、母性などのイメージが花言葉に結びついているようです。
北半球の亜熱帯~亜寒帯まで広く原種が分布していますが、日本には観賞価値の高い原種が多く、現在切花として流通している品種の元になったものもあります。
切花として出回るのは、大ぶりな「オリエンタル系ユリ」、小ぶりでカラフルな「スカシユリ」、すっとした花姿で白い「テッポウユリ」の3系統が主です。
白:純潔・威厳
赤:虚栄心
オレンジ:華麗
黄:偽り
ガーベラ
『希望』『前向き』『美しさ』(色別あり)
カラフルでお花っぽい可愛さが人気のガーベラ。お花としての歴史は浅く、100年ほど前に南アフリカで見つかったもの。日本には大正時代にやってきました。
ガーベラの魅力は、なんといってもお手頃な値段と色の豊富さ!
いろんな色をまぜてガーベラだけの花束にしてもいいし、他の花と合わせても。
赤:神秘の愛・限りなき挑戦
ピンク:崇高な愛・思いやり
オレンジ:忍耐強さ・冒険心
黄色:究極の愛・やさしさ
アルストロメリア
『持続』『未来への憧れ』『凛々しさ』『献身』『愛着』
原産地は、南アメリカ・アンデス地方。「インカのユリ」なんて呼ばれることも。
1本にいくつもお花がついてボリュームがあり、色数も豊富。花屋には欠かせない花材のひとつです。
日本へは大正末期に渡来しましたが、広まったのはヨーロッパで改良された品種が入ってきた1970年代。歴史は浅い花です。
カスミソウ
『純潔』『清らかな心』『親切』『無垢の愛』『幸福』
どんな花にも合わせられる万能選手、カスミソウ。ふわふわカスミソウだけの花束も可憐で可愛いです。
原産地はコーカサス地方・イラン北部。
英名はBaby’s breath(赤ちゃんの吐息)。純真で混じりけのないイメージは世界共通かもしれませんね。
菊
『高貴』『高尚』『高潔』『逆境において快活』
日本の皇室の紋章は「菊」。日本人には古くから馴染み深い花です。
もとは中国から伝わった薬用植物。源氏物語や枕草子にも登場し、日本に渡来したのは奈良時代と言われています。皇室の紋章として使われるようになったのは、後鳥羽上皇の時代(12世紀後半)なのだそう。
明治前後に日本や中国の菊がヨーロッパに渡り、イギリス・フランスなどで改良され華やかな品種がたくさん生まれました。
日本では葬儀やお悔やみのイメージがありますが、欧米では普通に贈りものの花束に使われています。
日持ちは抜群、色も咲き方も豊富。花言葉のイメージも良いので、ぜひ贈りものの花束やアレンジにも使っていきたい花材です。
デルフィニウム
『清明』
「青い花」の代表選手、デルフィニウム。一年通じて入荷できる貴重な青い花です。
つぼみがイルカの形に似ているので「delphinns(デルフィーヌス)」(ギリシャ語)が花名の語源。
和名は「大飛燕草(オオヒエンソウ)」。こちらは花の形がツバメが飛ぶ姿に似ていることから付いた名前です。欧米でも日本でも、軽やかで動物っぽいイメージなのですね。
カラー
『乙女のしとやかさ』『清浄』『華麗なる美』
スタイリッシュな印象で、好きな人はとっても好きなカラー。
南アフリカ原産、サトイモの仲間です。白のイメージが強いですが、ピンク、黄色、紫などの品種も出回っています。
カラーには「畑地性」と「湿地性」の2系統があり、出回り時期が違うので「どうしてもこの品種がほしい!」という場合は注意が必要。
茎が太くて長く、白い大きな花(ほう)をつけるのが湿地性カラー。湿地性に比べると細く小さく、いろんな色の品種が豊富なのは畑地性カラーです。
ダリア
『華麗』『気品』『優雅』『移り気』『移ろい』
大輪の花は豪華で華やか。1輪でもすごい存在感です。
ダリアの原産地はメキシコ。18世紀にスペインを経由しフランスに伝わり、ナポレオン王妃ジョセフィーヌは、バラとともにダリアをとても気に入っていたそう。宮殿の庭には珍しい品種をたくさん育てていました。(花言葉の「移り気」というのは、ジョセフィーヌの性格から付けられたとか)
ダリアの切花は「あんまり日持ちがしない」「季節限定」というイメージがありましたが、最近は栽培技術も発達して、本当にキレイなダリアが周年出回るようになりました。スゴイ!
大輪だけでなく、ポンポン咲きや小輪の種類もあります。
グロリオサ
『勇敢』『栄光』
豪華な花束やスタンド花に活躍するグロリオサ。
原産地は、熱帯アフリカ~熱帯アジアです。
花名は、英語のglorious(栄光ある)の語源になったラテン語で「見事な」といった意味のgloriosusに由来。そのまま花言葉にも反映されています。栄転やお祝いにピッタリですね。
切花生産では、高知県が有名。高知市三里地区だけで、なんと全国のグロリオサの70%シェア!品種名にもなっている「ミサトレッド」はお馴染みです。
まとめ。
ご紹介した12種は、日本全国のお花屋さんでだいたいいつでも手に入るメジャーなお花たち。
花言葉をからめてお花を贈りたい!と思ったときの参考にしてみてくださいね。
あ、いつでも出回るといってもお店に必ず在庫しているわけじゃないので、「コレをいれたい!」と思ったら事前に予約するのがオススメですよ。