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花の買い方【基礎】

「フラスタ」と「スタンド花」の違いとは?お花屋さん目線で解説します!

お花屋さんにはお馴染みの「スタンド花」。そのスタンド花が最近どんどん進化していってるって知っていますか?

「フラスタ」と呼ばれたりする特殊なスタンド花が、一部の界隈でとても盛り上がっています。

ちなみに、これを書いている私は

・キャリアとしては、ごく一般的なお花屋さん勤務十数年

・たまにフラスタの現場を手伝うことがある

・特にオタク文化に詳しいわけでもない

という感じ。たまたまフラスタ専門の知り合いがいるため、界隈をのぞき見しているだけの、ごく普通の花屋スタッフです。

 

その経験を通し、一般的な花屋業界周辺と、フラスタ(を出す人&扱う花屋さん)界隈との温度差を大変興味深く感じています。

そんな視点から、

フラスタってなに?というお花屋さんにも、
スタンド花はあまり知らないけどフラスタを出したい!と思っているお客様にも、

どちらにも参考になるまとめを作りたいと思いました。

それではいってみましょう!

「フラスタ」ってなに?

アニメ系のイベントに並ぶ、いわゆる「フラスタ」の数々。

 

フラスタ=フラワースタンド(スタンド花)の略称。

ですが、「フラスタ」という言葉は、お花屋さん界隈から生まれた言葉ではないのでは…?と思います。(お花屋さんはスタンド花のことを「フラスタ」とは言わないと思う)

そもそもの始まりは、韓流ブームやビジュアル系バンドに贈るスタンド花が、豪華に、目立つように、進化していったものらしいです。

現在ではアイドルやアニメ系のイベントにも波及し、ファンがスタンド花を出すときに「フラスタ」という呼び名が定着しています。

 


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昔ながらの「スタンド花」ってどんなもの?

花屋が扱う商品として「スタンド花」というのは昔からありました。

いわゆるスタンド花は、専用スタンド脚に桶をのせて、そこにお花をアレンジする大型のアレンジメントのこと。開店祝いとか、パチンコ屋さんの前とかに並んでいるようなものですね。

いわゆる「スタンド花」の2段バージョン。

 

スタンド脚の上に桶がひとつだけだと「1段スタンド」、桶を縦にふたつ置いて作ると「2段スタンド」になります。一般的には、1段スタンドで20000円くらいから。2段スタンドで25000円~30000円くらいから、が相場な感じ。

用途としては、

・開店祝い・移転祝い
・講演会や舞台、ライブなどの公演祝い
・(夜のお店の)スタッフのお誕生日
・葬儀や法事など

が多いです。スタンド花には、送り主の名札が目立つように付けられます。

1段スタンドと2段スタンド。

 

鉄製パイプのスタンド脚が一般的ですが、最近ではおしゃれなスタンド脚も出てきており、よりデザイン性の高い商品になっています。

フラスタとスタンド花の違い

普通の花屋が認識している「スタンド花」といわゆる「フラスタ」の違いを、ざっくり実感値でまとめてみましょう。

フラスタの大事な要素は「パネル」。

スタンド花の場合「贈り主の名前を入れる木札」を立てるくらいですが、フラスタの場合はパネルが主役と言っていいほど力の入ったパネルが用意されます。

パネルは贈り主さんから持ち込まれることが多いと思いますが(パネルの制作も相談に乗ってくれる花屋さんもある)、事前に受け取りをしてサイズ確認をしたり、おのずと準備に時間がかかります。

作品のどこに、どのパネルを配置するか…なども細かく指定があったりして、限られた土台にパネルを固定するテクニックは、普通の花屋では体験したことがないものばかり。

実際にフラスタの制作をするのは納品日の前日ですが、パネルの準備やイメージのすり合わせなど、制作にかかる時間は普通のスタンド花の比ではありません。

フラスタは、布・バルーンなど使用アイテムが多い。

ここまでくるともはやどうやって作っているか裏を見ないとわからない…

 

スタンド花に使用する材料は(基本的に)お花だけですが、フラスタはお花以外の素材も満載。

フラスタは目立ってなんぼ!贈るアーティストやキャラクターに合わせた小物を使いたい人も多いです。つまり「花」以外の要素がめっちゃ多いのですね。

どうしてもお花屋さんはお花を綺麗に見せたい!と思う人が多いので(なにせ花屋なもので)、バルーンとか布とかペーパーを使いたがらない傾向にあり、そこが「フラスタ専門の花屋がつくるフラスタ」と「花屋がつくる豪華なスタンド花」の違いかなあと思います。

フラスタは、デザイン性の幅が広い。


一般的なスタンド花の場合、「1段か2段か」「色はどんな感じにするか」「入れたいお花はあるか」くらいしか相談することはないものです。

フラスタの場合、まず表現したいイメージ図があり、それをいかに再現していくかという順序で作られています。(違うのもあるけど)

イメージを再現するためには、スタンドを連結してバケツを4~6コ使うこともあるし、ライトやモーターをを仕込むこともあるし、スタンド脚以外の資材を使うこともあります。よって、とにかくデザイン性の幅が広い。

花屋から見ても、「これどうやって作ってるの??」と思わず裏側を覗いて見てしまう。それがフラスタなのです。

 

共同出資する贈り主が多いので、予算が高め。

お花だけで作る一般的な「スタンド花」の予算は、15000円~30000円くらいが普通です。1段で15000~20000円、2段だと20000円~30000円くらい、もっと豪華にしたい場合は予算に応じて豪華に、という感じ。

コチョウランの鉢を贈る場合もだいたいそのくらいだし、個人や法人がお祝いで包む金額と思えば妥当なところでしょう。

ところがフラスタの場合、ファンが共同出資してフラスタの企画を立てることが多い。アニメ系のイベントがあったりすると、ツイッターなどで共同出資をつのる企画がたてられているのをよく見ます。人数が多ければ、おのずと予算も高くなりがち。

フラスタ1基50000円とか70000円とか、大きいものだと100,000円とかも聞きます。これは普通の花屋にすればビックリの額(まじで)。

予算が大きいからこそ、普通のスタンド花では満足してもらえないし、様々な小物を使うこともできるわけです。

スタンドは納品するだけ、フラスタは現地で最終制作をする(場合が多い)

通常の1段スタンド。現地で脚にオケごとのせるだけ。

 

通常のスタンド花は、

作業場で完成させ → 上の段をはずして車に積み込み → 現地で上の段をのせて → 札を立てる

という手順で納品します。現地でやることは、設置して札を立てるくらい。

ところが、フラスタは現地作業が多い!

大きなパネルや小物は組み込んでしまうと運べないし、スタンドの足に布を巻いたり、バルーンやペーパーアイテムを挿したり、といった作業は現地で設置してからやることになります。

スタンドを連結させて作る大型のフラスタなどはもう、その場で制作する部分の方が多いのでは…というくらい。花も現場で挿したりします。

結果、どうしても搬入時間は長めになり、当日のスケジュールがタイトになりがち。普通のお花屋さんがスタンド花を納品するのとは労力が違うのです。

フラスタ時代の新常識?「レギュレーション」とは。

「レギュレーション」。

フラスタを注文する層の方々には馴染み深いワードかもしれませんが、ごく普通の花屋は「レギュレーション」と言われてもピンとこないでしょう。

レギュレーションとは、イベント主催者が設定する「サイズ指定」や「搬入にあたっての注意事項」などのこと。

・フラスタを贈れるかどうか
・サイズ指定や制限はあるか
・搬入時間と回収時間の指定はあるか

などですね。

普通の花屋の感覚では、「そんなこと細かく決まってるの⁉」という感じですが、フラスタ文化が広がって特殊なスタンド花が増えたため、主催者側がルールを設けないと置ききれない…ということが頻発したために生まれたものなのでしょう。

特に重要なのは、サイズ指定。

『高さ180㎝ 底辺40㎝×40㎝』など細かく決められており、オーバーなものはその場で手直しさせられる場合も。フラスタを出すお客様も花屋も、事前問い合わせが必須です。

連結した大型のフラスタを作る場合や、音が出る小物を使いたい、などなど、通常のスタンド花では想像もつかないのがフラスタです。事前によく打ち合わせをすることが大事。

なお、イベントの場合は、回収」もほぼ必須。

イベント後のかなり遅い時間の回収が指定されることも多いので、きちんと回収に行けるかどうか(行ってもらえるかどうか)必ず確認しましょう。

全てのお花屋さんが「フラスタ」を作れるわけではない

以上、ざっと自分が見てきた現場から感じている感覚をまとめてみました。

フラスタを頼むお客様の中には、

「花屋なのに、そんなこともわかってないの?」「そんなのも作れないの?」

と思った方もいるでしょう。

 

また、普通のお花屋さんの中には

「イメージ図なんて持ち込まれても困る」「回収の時間まで決まってるなんて対応できない」

というお店もあると思います。

 

『フラスタ』という文化はまだ生まれたばかりの新しいもので(そして進化が早い)、すべてのお花屋さんが理解をしているわけではないのです。

フラスタを出したい方は、フラスタの経験が豊富なお花屋さんを探すことが大事。

また、普通のお花屋さんも、フラスタの現状や贈りたい人たちの気持ちを理解して、勉強することが大事だと思います。

まだまだ一部で盛り上がっている(ように見える)フラスタ文化ですが、実際に見てみるとその勢いはすごいもの。この記事が、双方の理解を深めるきっかけになれば幸いです。

参考・ご協力:オタクのためのお花屋さんハナノキ