読書メモ

【フローリスト】2022年6月号 読書メモ

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お花屋さんの業界誌といえば、誠文堂新光社の『フローリスト』。


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昨年6月号から隔月刊となりましたが、新たな連載も始まり、内容は充実したものになっています。

今回は染めの花の特集です。染めの花はちょっと敷居が高い感じがしますが、独特の風合いが出て、なかなか魅力的。さっそく見ていきましょう。

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特集:彩り豊かに表現できるから 染めの花が好き!

染色液を吸わせたり、吹きつけることで花弁や葉の色が変化して「染めの花」ができます。花を染める花店や生産地が増えているそう。「染めの花」をいろいろな観点から追求した記事です。

染めの花ならこう使う!

染めの花を好んで使っている花店に、花束とアレンジメントをオーダーした記事です。染めの花を主役に、9つの花店の個性あふれる作品が紹介されています。

どの花が染めなのかわかりやすいキャプションが嬉しい

注釈として、どの花が「染めの花」なのかを細かく書いてくれてあるのがとてもいい。こんな自然な色の染めもあるのか~と、新たな発見ができそう。

オリジナルの染めの花を作る

KACHA(カチャ)代表の古川博行さんから染め方のポイントを伺った記事。

いよいよお花屋さんも自分で花を染められないとダメなんですかね~。確かに、ハマれば面白そうな世界ではあります。

前田有紀インタビュー 染めの花に魅せられて

フラワーアーティストの前田有紀さんに、染めの花の魅力や作品づくりをするきっかけとなったエピソードについて伺った記事。

表現のひとつとして染めの花を取り入れたことで、色合わせやフラワーデザインの自由度が高まったそうです。

あらゆるディスプレイアイテムが揃う場所で選び、作る ❝染めの花❞テーマの空間装飾

「横浜ディスプレイミュージアム」は、あらゆるディスプレイとデコレーションに関するアイテムが揃う場所。

ここで前田有紀さんが即興で装花を手がけました。染めの花を使った吊るしのディスプレイが人目をひきます。


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ワンランク上をめざして フラワーデザイン上達テクニック

フラワーデザイナーからさまざまなノウハウを伝授してもらった記事。お花屋さんで働き始めたばかりの人には必見・保存版の特集。練習あるのみですね。

花を束ねるテクニック 基本の考え方

手順入りの特集は貴重!

花器に生けたときにフォルムが崩れず、美しい花束作りの基本を紹介。オールラウンドとワンサイドの花束の作り方が順を追って写真で紹介されています。

講師をつとめる蛭田さんの「予算など様々な制約はあれど、できるけど作らないのと、作れないことは違います」の言葉が重い。

確かに店頭で予算内でこういった花束を作ることはなかなか難しいのですが、だからといって練習しない理由にはなりませんね。

花材で使い分ける花束のテクニック

グルーピングとミックスの花束を作るポイントを教えてもらった記事。それぞれの手法が生かされた花束の出来上がりです。

枝の表裏と枝取りの基本

枝物を扱うときには必ず枝の表と裏を見分けることが大切です。そのあとは「枝取り」。具体例を使ってポイントが写真で紹介されています。

付加価値アップのラッピング

花工房胡桃のお二人にスタイリッシュなラッピングを教えてもらった記事。ラッピングで一段とひきたつ花束ができそうですね。

連載記事

今号から新たに始まった連載もあります。

[新連載]バラの解体図譜

世田谷花きバラ担当による新たな連載。1品種をセレクトし、細かな魅力を伝えてくれるそうです。今回は「クシェル+」

青みと赤みが強い濃いピンクという絶妙な花色で、日持ちがよいのが魅力。葉はマットな深いグリーン。トゲは全体的に少なく、しっかりとした茎。

このように、品種別にバラの特徴が分かるのはいいですね。

ボタニカル・メタモルフォーシス

今回は「オキシペタルムの変化を見せる造形」。オキシペタルムは流通名ではブルースター。つぼみが開いて花を咲かせるまでの色のグラデーションと時間の経過を表現するというものです。

小花のブルースターがまったく違った表情を見せてくれます。

季節の枝物

6月の枝物:ドウダンツツジ

ドウダンツツジを主役ではなく、アクセントになるラインとして活用したアレンジメントの紹介。

7月の枝物:ナツハゼ

ナツハゼの葉色を生かしたアレンジメントの紹介。

旬花探訪

高倉なをさんの花産地を訪ねるシリーズ。今回はアネモネを生産している愛媛県今治市の「フェリーチェ」、森田さん夫妻を訪ねて。

切り花のアネモネは仕入れにくい花と言われた時期もあり、アネモネを取り巻く状況はくるくる変わってきたそうです。

2014年ごろから「ミストラルシリーズ」という茎が太くて長く大きな花を咲かせる品種が出たそうですが、茎割れの発生率が高く生産者泣かせ。そんな中、森田さん夫妻は丁寧に育てて出荷しています。

[新連載]花屋社長の現実と挑戦

東京・麹町にある花店「hanadouraku麹町本店」の代表を務める西田太郎さんに、花店の社長として考えていることや実行していることなどを語っていただく記事。

今回はこれまでの経歴やお店を開店したきっかけなど、花屋の社長になるまでの歩みが語られます。これは続きが楽しみな連載ですね。

まとめ。

今号は、染めの花についてよく知ることができました。また、花束作りのテクニックなど、お花屋さんとして知っておきたい知識も豊富でしたね。新連載もこれからの展開が楽しみですね。

次号の特集は「入りやすい店、居心地のいい店」「アーティフィシャルフラワーに注目」です。こちらも興味がわくテーマで楽しみです!

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