お花屋さんの業界誌といえば、誠文堂新光社の『フローリスト』。
昨年6月号から隔月刊となりましたが、新たな連載も始まり、内容は充実したものになっています。
今回は「入りやすい店、居心地のよい店」という特集です。どんなお店が紹介されているのか楽しみですね。さっそく見ていきましょう。
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特集:お気に入りの花店が見つかる!入りやすい店、居心地のよい店
訪ねたい、通いたい 趣向を凝らしたお花屋さん
気軽に立ち寄りやすい店や長居したくなる店など、個性豊かな花店の紹介。8店が紹介されています。
・入山十百花店ー花とグリーンとコーヒーと“好き”を集めた憩いの空間
カフェ&フラワーショップで、器も花も好きなものだけを集めたお店です。
・JUURIーふらっと立ち寄りたくなる、賑わい感が楽しい花とワインのショップ
ワインショップとワインバー&カフェを併設した花店です。
・flowers&plants bulbーこだわりの古道具と植物に囲まれた地域に溶け込む新店舗
地域密着型のエリアで始めた花店。生花やドライフラワー、鉢植えのほか、アンティーク家具やヴィンテージの小物が置いてあるお店です。
・Marron papier of seoulー外からも花と店内がよく見える大きな窓が呼び込む光と客足
韓国ソウルの小さな花店から出発したお店。蓋を外すと箱が四方に開く“サプライズボックス”のような韓国の花贈りスタイルから生まれたアイテムも取り入れているそう。
・日花朴果ー“花とお菓子のある暮らし”を提案 パティスリーのなかにある小さな花屋
店舗やオンラインストアでブーケやお菓子のセットギフトなどを販売しているお店です。
・TAIYO FIOWERー花に囲まれてカフェタイムを ワクワクと驚きに満ちた新店
めざすのは地域に根づいた存在であり続けることとして、新たな挑戦を始めたお店です。
・unitedbambooー「和とアジア」がテーマの花店 畳敷きのカフェでくつろぎの時間を
非日常的な空間でアジアを体験できるお店です。
・on the leafー「植物との楽しい暮らし」を売るお店
植物のアフターケアに力を入れる店主。購入時にLINE登録をして育て方を相談することができます。
フローリスト歴24年にしてはじめて自身の花店をオープン!「câline」開店日に密着
開店日に密着して取材。また、開店に伴う質問に応えてもらった記事。お花屋さんを開店するって実際どういう段取りが必要なのか、よくわかります。
今使いたいアーティフィシャルフラワー
インテリアやファッションアイテムにアーティフィシャル素材は大活躍!
暑い夏は生花は使いにくい季節ですね。誌上に紹介されたアーティフィシャルフラワーを使ったアレンジメントの制作は、色合い、デザインともに個性的で楽しめます。
アーティフィシャルフラワーの使い方を学ぶ
基本のブーケとアレンジメントの作り方を写真入りで紹介しています。生花とはちがった注意点も。
Aoyama Flower Market 南青山本店
「五感が研ぎ澄まされる世界でも稀にみる大型花店誕生!」ということで、今年4月にオープンした青山フラワーマーケット本店の紹介。
花の量やゆったりとした空間が魅力のお店は、花のある生活が体感できる大型店です。
2階のフラワーベース売り場はなかなかの品ぞろえっぽいので、私も覗きに行ってみよう!と思っています。
ベースとなるパネルも見せる壁面装飾
「横浜ディスプレイミュージアム」で人気フラワーアーティストが装飾を提案する企画の第2弾。
今回は宇田陽子さんの作品で、大きなテーマは“秋雨”(オータム・レイン)。パネルにアンスリウムやコチョウラン、グラジオラスのアーティフィシャルフラワーを配置したディスプレイです。
連載記事
ボタニカル・メタモルフォーシス
今回は、「トクサの“線”を“面”として見せる造形」。カットしたトクサを四角い器に敷き詰めて面を作り、和の風情を感じるモダンな印象に仕上げたもの。
トクサもいろいろな使い方ができますね。
季節の枝物
8月の枝物:ロシアンオリーブ
葉色がシルバーグリーンのロシアンオリーブは、ダークカラーのアレンジメントに合わせると軽やかな空気感が生まれます。
9月の枝物:鈴バラ
存在感のある赤い実をつけた鈴バラは、北海道深川市の特産品。出荷シーズンは秋のわずかな時期のみだそうです。
>>【切花図鑑】バラの実|お花屋さんで買えるバラの実、どんな種類がある?見分け方解説!
バラの解体図譜
世田谷花きバラ担当による連載。今回はポルトボナー。
静岡県の後藤バラ園のオリジナル品種です。ユニークな花形で、季節により丸かったり三角形のようだったりとさまざま。
花色は基本的に淡いピンク色ですが、季節により白やグリーン、淡いオレンジが強く出ることもあるそうです。
旬花探訪
高倉なをさんの「にっぽんの花産地を訪ねて」。今回は長野県飯島町の信州片桐花卉園のラペイロージア・サンデルソニィ。
秋の切り花として存在感を増している淡い紫色の清楚なお花です。切り花は「ラペイロージア」の名前で流通していますが、99%はこの農園から出荷されているそうです。球根を植え付けて出荷し、ひとつの品目として広めるまでのお話が語られます。
今回は、連載「旬花探訪」第100回記念ということで、「これまでに訪ねた全国花き産地MAP」が載っています。全国の特徴あるお花の産地がよく分かります。
花屋社長の現実と挑戦
株式会社デフラックスの西田太郎社長のお話。今回は、元祖サブスク!オリジナルサービス「枯れない花瓶」についてです。
「hanadouraku」では、約10年前から「枯れない花瓶」というサービスを行っているそう。花瓶を購入した人が、決められた期間の営業日に花瓶を持って来店すると花が貰えるサービスです。
サブスクの先駆けでもありますが、斬新な発想あってこそですね。
まとめ。
夏は、誰しもお花とは縁遠くなってしまいがちですね。
お花屋さんにとっては、お店の工夫やアーティフィシャルフラワーの活用など、工夫次第で出番もたくさんありそうです。いろいろと参考になりそうな特集でした。
次号の特集は「フローリストの暮らしの花」、「ドライフラワー+a」。どちらも好奇心がそそられますね。楽しみにしましょう。
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