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映画メモ

初夏にぴったり『心に吹く風』清く美しい大人の恋愛ファンタジー

眞島秀和さん主演!ということで楽しみにしていた『心に吹く風』見てきました。

 

『心に吹く風』予告編

 

『心に吹く風』公式ページ

 

入口のポスターに直筆サイン!テンションも上がるってもんです。

 

ストーリー。

友人の住む北海道を訪れ、作品作りのための撮影を続けていたビデオアーティストのリョウスケ(眞島秀和)。

乗っていた車が故障し、電話を借りるために立ち寄った家で高校時代の恋人で、今でも心に思い続けていた春香(真田麻垂美)と偶然再会する。彼女が結婚していることに気づきつつも、撮影へと連れ出すリョウスケ。

夫と娘、姑との変わらぬ日常を過ごしていた春香はリョウスケの態度に戸惑いつつも、少しずつ忘れていた感情を思い出していく。

北海道・美瑛~富良野を舞台に描かれる、ふたりの2日間の物語。

 

心残りのある別れ方をしていた初恋の相手との再会。一緒に過ごす2日間が描かれます。

合間に所々はさまれる高校時代の回想シーン。高校時代のふたりを演じるのは、鈴木仁と駒井蓮です。セリフはないのですが、これがなんとも瑞々しい。

とにかく映像と景色が美しいです。風に吹かれて北海道にいるような気分に。

また、全編通して音楽がとてもよかった。リョウスケが春香に作った曲を中心に、ピアノの旋律が耳に残ります。

 

大人になったふたり。よみがえった初恋はどうなるのか。

物語の終わりは儚く切ないです。衝撃のあと、じんわり余韻が心に広がります。

 

監督は『冬のソナタ』のユン・ソクホ監督。

監督はあの「冬ソナ」の、ユン・ソクホ監督。

上品な感じのマダムが多いなあ…と見渡してハッと気づいたのですが、みな「冬ソナマダム」なんですね。なるほど!

そういえばこの俳優さんもヨン様っぽい雰囲気ね、などとひそひそ声が聞こえてきてました(眞島氏ファンはマイノリティであった)。

 

音楽は、イ・ジス。「冬のソナタ」「夏の香り」「春のワルツ」と、ユン・ソクホ監督とタッグを組んでいる作曲家・ピアニスト。

残念ながら「冬のソナタ」は未見なので比較はできませんが、映像の美しさや繊細な心の表現など、なるほどこういうところがマダムたちの心をとらえるんだな、と納得しました。

 

真田麻垂美さん、16年ぶりの女優復帰作。

ヒロイン・真田麻垂美さんについても触れておきましょう。

彼女は1996年公開の「月とキャベツ」で、山崎まさよしの相手役だった人です。

「月とキャベツ」は、ミュージシャン・花火と、不思議な少女・ヒバナの切ないラブストーリー。

山崎まさよしの代表作となった名曲「One more time, One more chance」が心に沁みる名作。大好きな作品のひとつです。

その後女優業からは離れていたそうですが、なんと今作で16年ぶりのスクリーン復帰!

もちろん歳はとっているのですが、これがもう、思った以上にヒバナの面影があって。

23年前の初恋、という設定と相まって、「ヒバナ、大人になったなあ」と感慨深かったです。

 

(正直な)感想。

ラブストーリーはあんまり見ないうえに「冬ソナ」的なものに耐性がないので、美しすぎる世界観に少々面食らいました。

偶然の出会い方も、ふたりのキレイな関係も、高校時代の回想シーンも。んもうキレイすぎて全く自分に重ねて見られない(笑)。これはファンタジーだ、と何度自分に言い聞かせたことか。

 

そして春香が普通のおばさんになっているのに比べて、リョウスケのカッコいいこと!

ひたすら優しくて、紳士で、芸術家で、ロマンチストで、独身で、いまも春香のことを大事に想っている。「23年ぶりに会った初恋の人が、こんなふうだったらいいなあ」のカタマリですよ。

花は摘んでくれるわ、ピアノは弾いてくれるわ、歌は歌ってくれるわ、至れり尽くせりです。

それでも純粋に胸きゅん!と思えなかった自分がいてですね…眞島さんファンなのに。やっぱりあまりにあり得ない!と思うと感情移入できないものなのかもしれません。

冬ソナマダムたちが見ているのは、こんなにキレイな世界なのか…

 

しかしこんなピュアな関係なんてありえない!出会ってしまった二人、いったいどうやって着地させるのだろうかと見ていましたが、物語はちゃんと美しく完結します。

すべてが完結したとき、ああ、素敵な物語だったな、と腑に落ちました。もう一度見たら純粋に楽しめるかもしれないなあ。

 

自分としてはほとんど見ることのない世界の映画だったけど、風に揺れる木の葉を見たらふと思い出してしまいそうな、切ないような儚いような不思議な余韻が残りました。

これもまたいい映画体験。貴重な時間でした。

 

東京は新宿武蔵野館、初めて行ったかも。順次全国公開です。