花業界では使い勝手の良いグリーンとして扱われている「ポリシャス」。花屋によく通う方であっても、一般の方だとあまり馴染みのない葉物かもしれません。
丈が長すぎず家庭用の花瓶に収まりやすいサイズに、ふんわりと広がる草姿。使いやすく、様々な花の生け方に合わせやすいです。
いくつかのポイントをおさえて、ポリシャスと花の組み合わせを楽しみましょう。
ポリシャスってこんなグリーン!
ポリシャスの基本情報です。
ポリシャスの基本情報
学名:Polyscias
分類:ウコギ科/ポリシャス属
和名:台湾紅葉(タイワンモミジ)
英名:Fern leaf aralia
原産地:オーストラリア
ポリシャスは周年出回っているという情報もありますが、主な出回り時期は10〜4月です。
季節により流通量に変動がある場合があるので「どうしてもポリシャスが必要!」という場合にはお花屋さんや仲卸に確認が必要なことも。
お花屋さんでの価格は150円〜300円ほど。定番の葉物に比べると草丈が短いものもあるので値段に驚くこともありますが、使い勝手は抜群です。
長さは30〜80cm。少し濃い目の艶のある葉で、葉の縁はギザギザとしています。
ポリシャスの飾り方・日保ちについて。
ポリシャスは日もちする?
一般的な日持ちは5〜7日です。
やや水が下がりやすいのが難点。いくつかのポイントをおさえて美しい姿を長く楽しみましょう。
ポリシャスの水揚げ方法・飾るときの注意など。
水中で茎をカットする水切りが一番簡単な方法ですが、うまく水揚げされなかった場合は別の方法を試してみましょう。
まずは深水。新聞紙でポリシャスを包み、草丈の半分以上を水につけます。1時間で水揚げ完了です。
それでも元気がないときは・・・
手間はかかるけど効果抜群!湯あげをしましょう。
上記と同じように新聞紙で包み、60〜80℃の熱湯に茎の先をつけます。10秒ほどで色が変わるので、深水で1時間水揚げをしましょう。(使用するときに色の変わった茎は切り落とします)
合わせたいお花・おすすめの使い方。
もこもことした葉の付き方で活躍してくれるポリシャス。花束に組み込めばボリュームアップに役立ち、アレンジメントに挿せば土台隠しとして利用できます。
アレンジメントの場合でも水の下がりやすさに要注意!少し長めにスポンジへ差し込むことを心がけましょう。
活躍の場は様々。ナチュラルな印象の花束に使ったり、ブライダルの現場でも高砂装花やテーブル装花の土台隠しとして使用します。
ポリシャスをスポンジに挿す場合は深めにしっかりと!
ポリシャスの花言葉
ポリシャスの花言葉は「大切な思い出」。
贈答用として作られる商品が多い店舗にはうってつけのグリーン間違いなし!記念日やお祝いとして贈る花にポリシャスを使えば、より一層素敵なプレゼントになりますね。
ポリシャスの豆知識いろいろ。
観葉植物でも楽しめる「ポリシャス」
観葉植物としての品種は数多く、樹高の違いや葉の形・斑入りのものなど違った印象を楽しむことができます。
日陰でも栽培可能なことから、初心者の方におすすめの観葉植物としても知られています。
大きな鉢を買ってくれば観葉植物として楽しみつつ、枝をカットして切り花と一緒に生けることもできそうですね。
和名「台湾紅葉」の由来は?
台湾で縁起の良い植物として知られているポリシャス。切り花で見かける形とは異なり、紅葉の葉先に似た葉の品種があります。
ポリシャス全体の和名を台湾紅葉と記載している書籍もあれば、一定の品種を指す場合もあるのでいちがいには言えないようです。
和名とは別に、別名として「ポリキアス」と呼ぶ場合もあります。
ポリシャスまとめ。
・出回り時期に注意!手に入りにくい季節もあります。
・水揚げ方法に気をつけて長く楽しみましょう。
・スポンジに挿す場合は深めに挿すと水が下がりにくい!
・観葉植物のポリシャスは品種がたくさんあります。
いかがだったでしょうか。
ふわっと広がる草姿で花の間から見える葉が愛らしいポリシャス。
水揚げにひと手間必要だったり、水下がりが心配だったりと、気をつける点がいくつかありますが、きちんとした処置さえすれば様々な組み合わせが楽しめます。
是非、ポリシャスと好みのお花の組み合わせを楽しんでみてください。